2020-21対決POG

はっちぃさん と毎年サシでPOGをやっているのですが、その指名に対する基本的な方針や意図など。
私の指名馬に対する寸評をはっちぃさんがやってくれていたので(YouTubeのこのアカウントでしてました。リンク参照)こちらも相手の指名馬に対する寸評でもやってみようかと思いましたが、寸評するほどの情報量が無いのであえなく断念。自分の指名に対してのみ行うことにします。


対決POGのルール
1.指名は14頭+1頭相手に走らないと思う人気馬(通称”地雷枠”)を相手に押し付ける計15頭
2.地雷枠が一度も出走しなかった場合は、新馬+特別1勝クラスの1着賞金分のペナルティ
3.一頭の種牡馬につき指名していいのは2頭以下
4.新種牡馬の産駒を2頭以上指名しなければならない
5.○外を2頭以上指名しなければならない

まず、1,2がサシならでは特殊なルールだと思います。人数が多くても形を整えれば可能なのでこの記事見た方は是非試してみて頂きたいです。
他はよくある縛りルールですが、同一種牡馬2頭以下のルールは形骸化していて、どちらも地雷枠以外の14頭部分では同一種牡馬は1頭に収めていて、地雷枠で2頭目が埋まることが多いです。
この辺のルールにまとまったのは、自由部分に10頭、情報量の少なくなりがちな新種牡馬や○外で2頭ずつ、とあと地雷枠でキリ良く収まってそうだ、と感じだったと思います。
あと、ルールに明記されてはいませんが、どちらも1頭ずつ九州産を指名するのが慣習になっています。


指名方針など
まず、リスト制作の時間が取れず、2~3時間でリストを作りました。
また、所謂POG本とかも入手していない、書籍情報禁止縛りのようなものになっています。まあ本一通り読んでたらそれだけで1~2時間ぐらいになってしまいますし、馬体の写真とかを全部見てたらいくらでも時間がかかってしまうので、時間制限を加味すると無いほうが良いまであるのですが。
そういうリストからの指名であることを加味して頂けると助かります(言い訳だけど時間かけても指名傾向は大して変わりません)。

そんな状態でどうやってリストを作るかというと、種牡馬リーディングの上から順に1頭(迷った時は保険用に2頭ぐらいは残すことはあります)ずつ指名候補にしていけば良いのです。
その上で利用したのはnetkeiba.comのデータベース。あれだけで十分です。
この種牡馬は牡馬が走るか牝馬が走るかという傾向を掴めばそれだけで単純計算で半分まで絞れますし、そこから、相性の良さそうな配合、厩舎(決まっていればですが)などになっているのを探せば、該当するのは大体2、3頭ぐらいにはなってしまいます。そうなると同一種牡馬1頭縛りであろうと大して問題ないということになり、また、さほど時間もかからないので、時間短縮と縛り達成の両方を満たすことができています。まあこの方式を実践するにはそれなりの知識の蓄積が必要になるので、今年はもう指名はしないだろうから来年からPOG始めるぞ、という方にはおよそ不向きではあります。

傾向の取り方も紹介してみましょう。
リーディング1位のディープ……じゃある程度何でも走ってしまってるところはあって傾向は取りづらいので、2位のロードカナロアで少しお話してみましょうか。ロードカナロアは産駒の世代数が少ない(サンプルが少ないことになるのでデータ不足とは言えます)が、それでも読み取れる情報はあります。

ろーどかなろあ

これは父ロードカナロアの賞金上位20頭です。
牡馬と牝馬の比率を見ると、牡馬:牝馬は一見13:7でさほど変わらないように見えますが、下の方に牝馬が固まっていて、賞金1億円以上稼いでいる言わば当たりの部類に入ってくる部分で見ると、牡馬:牝馬で7:3。
アーモンドアイの存在で牝馬が走っているような印象を持たれがちですが、それ以外の部分だと牡馬偏重になっているようではあります。以前はもっと牡馬偏重でしたが、だいぶ補正されてきている感じもします。
続いて配合。母父部分までだと見えていないところはありますが、ほとんどが母にサンデーサイレンスを持っており、母にサンデーサイレンスを持っていなければ指名候補から除外しても良いと言っていいでしょう。
ここまでで、ロードカナロア産駒で指名候補にするのは「母が血統にサンデーサイレンスを持つ牡馬」まで絞り込めます。
あとは成績を出せていない厩舎に入りそうなのを除外したり、高齢牝馬の子を避けたり、好みの牝系を探したりすれば、指名候補はおのずと浮かび上がってくることでしょう。


指名馬紹介
1位 ディープインパクト×リュズキナ 友道厩舎
安心と信頼のディープ×Storm Cat。母はディープとはあまり相性の良くない欧州牝系ではあるものの、重厚な流れではなく、古くは短距離の名種牡馬スティールハートや2000ギニー勝ち馬キングオブキングスを出していて、失敗の多いディープにSadler's Wellsとは違ったところはあるかなとも考えています。

2位 ロードカナロア×スウェアトウショウ 大久保厩舎
先程例に挙げたロードカナロア産駒からはこれを選びました。
スイープトウショウを出している牝系で、牝系自体の活力は問題ないでしょうし、上で勝ち馬を出しているのはエイシンフラッシュ産駒ということで、キングマンボ系との相性も悪くないと考えて良いでしょう。

3位 ハーツクライ×ローブティサージュ 須貝厩舎
ハーツクライ産駒は重厚さがありすぎるせいか、早熟短距離が連想されるような牝系だったりとか、育成の技術や施設が確立されているノーザンファームでなければ、POG期間の活躍はあまり見込めません。
ハーツクライ産駒でHaloクロスを持っている配合からはダービー馬ワンアンドオンリーを出しており、この点も面白そうです

4位 ルーラーシップ×スピードリッパー 清水厩舎
ルーラーシップ産駒は仕上がり遅め、長距離傾向がはっきりしており、あまりPOG向きでは無いのですが、リーディング上から取るという都合上何か取ろうということに。
母はPOG期間内に1400と1600の重賞2着があり、早熟性はさほど問題なかろうという点(牝系から長距離で活躍したポップロックが出ているところから実は晩成血統という可能性は十分にあります)、一つ上のロードカナロア産駒のも指名しているように、この牝系から当たりが出るのではないかという期待もあります。

5位 ダイワメジャー×シーカーマ 国枝厩舎
私はダイワメジャー産駒の傾向をあまり把握できていないので、勢いのある厩舎でデビューが早そうなのを適当に取りました。これまでも私の指名馬でちゃんと走ったダイワメジャー産駒はたしかいなかったはずで、超苦手なんですよねぇ……
一度使ってどう変わってくるかですね。

6位 キズナ×ケイティーズギフト 千田厩舎
母がキズナの父のディープやディープ産駒のトーセンホマレボシからそこそこ以上に走る馬を出していることより、ディープ系との相性は良さそうであること、ケイティーズ牝系は当たると大きいところからロマン性があることより、母16歳産駒とやや高齢ながら指名してみることに。
早くにデビューすることじゃリスト作成時は認識していませんでした。

7位 外Tapit×Unrivaled Belle 藤沢厩舎
○外枠1頭目。名種牡馬にエクリプス賞受賞牝馬なんてよく日本に来たなという思いと、そんなのを買える時点で何かあるだろうというのが同居しながら、超良血への興味に勝てなかった指名。
どう見てもダートとかは特に考えていません。

8位 ハービンジャー×レッドカチューシャ 矢作厩舎
ハービンジャーは母にサンデーを持っているかどうかで運命が変わります(ハービンジャー産駒の賞金上位20頭でサンデーが入っていないのはモズカッチャン1頭だけだったはずです)。なのでサンデー入りは前提です。
あとはノーザンファームかどうかでかなり変わる種牡馬でもあり、社台ファームのこの馬はやや微妙ではありますが、そこは勢いのある矢作厩舎に期待。

9位 スクワートルスクワート×ハニーダンサー 谷厩舎
一部では調教の良さからデビュー前から九州産史上最強の呼び声もありましたが、それを見ていなかったとしても、一般的な九州産より育成設備は上であろう(ちゃんとは知りませんが)JRA育成で、九州産としては高額な取引がされ、上がひまわり賞1番人気2着のローランダーという諸々より、普通に指名候補ですよね。

10位 新エイシンヒカリ×エーシンリターンズ 田中厩舎(北海道)
新種牡馬で栄進牧場の半ハウス種牡馬化してるエイシンヒカリから取る事自体は別にいいとして、エーシンリターンズの子が何故ほぼみんな地方でしか勝ちが無いかを考えていなかったのはミスだと思います。

11位 スクリーンヒーロー×マイネイサベル 水野厩舎
今年のオークス戦線でウインマリリンが走ったものの、スクリーンヒーローは牡馬だけ見ておけばいいと思います。あれ?なんで牝馬取ったんだろう……?間違えた可能性があります。
マイネイサベルが好きだったからということにしておきます。

12位 外Lope de Vega×シーティス 堀厩舎
○外を取るなら厩舎の良いところ、というのはセオリー。堀厩舎あまり○外走ってないですが。
堀厩舎1頭ぐらい取っておきたいぐらいで指名した気がします。他に要素を思い出せません。

13位 新ミッキーアイル×ショウリュウムーン 
父サンデー系で地味ながら確実に結果を出している母。ミッキーアイルはこれまでのオルフェーヴルジャスタウェイよりは短いところに寄った産駒傾向を出すでしょうし、POG向きになっている可能性は高いと思います。あとは能力の問題です。ドゥラメンテ、モーリス以外で新種牡馬枠を埋めるには我ながらベストに近い指名をしたという気はあります。

14位 エピファネイア×リミニ 高野厩舎
流行の兆しを見せているサンデー3×4インブリードに今日本で最も勢いがあるであろうダイナカール牝系。ダイナカール牝系は仕上がり遅め傾向はあるのであまりPOG向きでは無かったりしますが、血統レベルは最上級であると言えるでしょう。
どう見ても6月の1400向きとは思えない血統なので、初戦大敗したことに関しては特に気にしていません


地雷枠(押し付けた方) ロードカナロア×リュラ 国枝厩舎
母父ステイゴールドは父バゴ以外はほとんど走っていないからまあこれもそんなには走ってこないだろうねというのは共通認識でした。