海外遠征への適性

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海外遠征が当たり前になった昨今、遠征でも走る馬や走らない馬、日本より走ってんじゃないのかと思うような馬など様々ですが、それがどこで勝負を分けているのかを考えてみましょう。

よく言われるのが馬場の適性です。日本のコースのよく整えられた高速馬場と、海外(特に欧州)の水分が多かったり芝ボーボーで力が要り時計のかかるコースでは求められる適性が全く違うというものです。
勿論この要素はあると思いますし、大きいとも思います。ですが、競馬のファクターなんて一つなわけがなく、こればかりが言われ過ぎて他の要素が蔑ろになっている感じもします。
私は、次に挙げる要素があるのではないかと考えています。

それは、起伏の違いです。
日本馬が凱旋門賞で大敗に終わることが多く、香港やドバイ遠征では当たり前のように勝つようになっている差がどこにあるのかを考えると、コースの高低差で適正差が出ているのではないかと。
各競馬場の高低差を挙げてみると、
東京:2.7m
中山:5.3m
日本で一番起伏に富む中山競馬場でもこんなもんです。
シャティン(香港):約3m
メイダン(ドバイ):直線の傾斜が1.5%あるらしいので6mぐらい?道中は大体平坦とのことですが、登りがある以上どこかで下ってるはずです
また、アメリカの競馬場は大体平坦と考えておいて問題は無かったはずです。
に対して、
ロンシャン(フランス):約10m
エプソム(イギリス):約40m
ロンシャンは直線は割と平坦だったり、エプソムはちょっと世界的にも極端だったりとコースによって色々ありますが、欧州のコースと他で同じ競馬と思う人はまずいないでしょう。
これで、日本馬が欧州勢に対して香港やドバイでアドバンテージを取れているのは起伏の差が近いから、というのは理由として挙げるに十分でしょう。日本のコースでも東京と中山で適正差が出るのですから、それ以上の差が生まれると考えるのは自明なはずです。