逃げるは恥でも金になる
いよいよ今年の中央競馬も最終日を迎える。
最後に控えるG1はホープフルSだ。
2000mの距離で行われるだけあって、来年のクラシックを意識した馬が揃う。
歴代の勝ち馬を見ても大物が多い。
そんな大物が勝っている年は固めな決着で決まっていることが多い。
ただ、馬券としては中穴人気も絡むことも多く、やはり他の2歳G1同様、この時期の2歳馬の人気をそのまま鵜呑みにすることはやめた方が良いだろう。
過剰評価になりやすい馬のポイントは「2戦2勝」
無敗で連勝のインパクトは実力よりも過剰な評価に繋がりやすい。
東京で連勝→中山で惨敗なんて良くある話しで、適正を無視して人気になっているようであればバッサリ切るのも手だろう。
「ホープフルS」直近の2戦2勝の上位人気馬
2023年
2番人気 シンエンペラー 2着
4番人気 センチュリボンド 14着
5番人気 ヴェロキラトプル 10着
2022年
1番人気 ミッキーカプチーノ 5着
2番人気 ファントムシーフ 4着
3番人気 セブンマジシャン 6着
4番人気 ガストリック 16着
2021年
1番人気 コマンドライン 12着
4番人気 ジャスティンパレス 2着
2020年
1番人気 ダノンザキッド 1着
2番人気 ランドオブリバティ 逸走中止
3番人気 オーソクレース 2着
4番人気 ヨーホーレイク 3着
各年の上位人気馬(2戦2勝の馬)のその後の成績を見ると、この時期の人気の精度の低さがわかる。2021-2023年だとジャスティンパレスとシンエンペラーくらいなもので他の馬のその後はパッとしない。ただ、2020年は人気馬のその後の成績からも評価の精度が高いのでハマるときは諦める。今年はどうか?
2戦2勝はこの3頭。
・クロワデュノール
・マジックサンズ
・マスカレードボール
この中で根拠を持って強く推せるのは
◎マジックサンズ
である。
まず、札幌2歳Sのレベルの高さ
札幌2歳組の次走
2着 アルマヴェローチェ 阪神JF1着
3着 ファイアンクランツ 東スポ杯4着
※ゲート直前に極度のイレ込み
5着 レーヴドロペラ 芙蓉S2着
6着 マテンロウサン 紫菊賞4着
8着 ショウナンマクベス 百日草1着
と、8着までは次走の凡走が無く、2着のアルマヴェローチェはG1勝ちとハイレベルなメンバーが揃ったことがわかる。
そのメンバーを早めの仕掛けで押し切ったマジックサンズのレベルは間違い無く高く、他の有力馬よりも物差しがデカくて評価の精度も高くなる。
マジックサンズ自体の新馬戦も本馬含めてすでに6/10頭が勝ち上がっており、夏の北海道デビュー組の中ではトップに推せるのがマジックサンズだ。
クロワデュノールやマスカレードボールは初めての右回りでもあるし、競馬自体もスローのヨーイドンの競馬。なかなか真価が分かり難い状況で1番人気〜3番人気である。
特にクロワデュノールは調教後の馬体重がガッツリ減っていて、リスクは高め。
もちろんスケール感から人気になる理由はわかるが、馬券としてはバッサリ無印としたい。
すんなり◎が決まったが一筋縄で終わらないのが2歳G1。◯以下は少し捻る必要がある。
参考になったのはこの番組。
超一流同士の対談で語っていた注目ワード。
「2歳馬の逃げ」
詳しくは動画を見てもらいたいが、ようは逃げしか出来ない場合よっぽど強くないと頭打ちになるよって言う話し。
なので、2歳馬はできる限り多様な競馬をさせているように聞こえた。
これが福永厩舎オンリースタイルなのかはわからないが、似たような考えは競馬界全体で浸透していると思う。
将来のある馬であれば当然控える競馬もさせたいはずだ。
このホープフルSは名前の通り将来のスター候補になる馬が集まっている。
で、あるからこそ新馬戦や前哨戦は逃げたい馬が少なくスローな展開が多くなっている。
そんな中、新馬から全てのレースで逃げている異色の馬がいる。
◯ アスクシュタイン
である。
新馬戦もコスモス賞も抑えようとしてはいるが、勢いありあまって先頭に。
あとは力の違いで押し切ってしまうという破天荒っぷり。
札幌2歳では外枠から思い切って先頭を取りに行ったが重い馬場を逃げ切るにはまだ力が足りなく、しかもあのハイレベルメンバーで結果は7着。
この7着という絶妙な着順が今回は人気を下げる要因となっている。
額面上は逃げそうに見える馬がおそらく今回は無理をしない。この馬が行くからだ。つまりアスクシュタインの単騎逃げが想定出来る。
鞍上も思い切った逃げが出来る横山武史。
G1初騎乗のダービーではリオンリオンで爆逃げ。タイトルホルダーでは菊花賞を逃げ切り。
今年のジャパンCでは指示なのか独断なのか、ソールオリエンスで前に行く積極騎乗。
ホープフルSはキラーアビリティで、エフフォーリアで皐月賞も勝っていて中山2000mの戦い方は熟知している。
今回も唯一の逃げ馬に武史となれば相性は抜群。全く人気の無い今回はめちゃくちゃ狙えるのである。
他の素質馬にとってホープフルSも言わばダービーまでの成長過程。
レースがスローになったとして、向正面で押し上げて無理に勝ちにいくようなことはしない。
しかし、アスクシュタインはここが勝負である。控える競馬を試すならここで負けてから。
今出来るこの馬の最善「強気の逃げ」で勝ちにくるはずだ。
結論
◎マジックサンズ
◯アスクシュタイン
で、勝負する。
馬券は以下の4点
・単勝 10、12
・ワイド 10-12
・馬連 10-12
ここからはオマケ、どう買うかは迷っている
3連複1軸流し(18点)
12-1、3、4、10-1、3、4、10、15、17、18
ワイドBOX(6点)
1、3、4、10