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【研修紹介】「背中を見て学ぶ」はもう時代遅れ。徹底的に言語化され、他社からも評価が高い当社の研修をご紹介します!


はじめに

技術サービス業界における人材不足は、今や多くの企業が直面する深刻な課題です。特に、現場での即戦力となる若手技術者の育成が進まず、業務の効率化や品質向上に大きな影響を与えています。原因の一つとして、業界内に未だ根強く残る「背中を見て学ぶ」という育成文化が挙げられます。この方法では、熟練技術者の暗黙知を体系的に伝えることが難しく、若手が十分な技術を身につける前に挫折してしまうケースが後を絶ちませんでした。

このような背景を踏まえ、私たちマイスターエンジニアリンググループは、人材育成を経営戦略の軸の一つとして本格的に取組を行っています。様々なバックグラウンドを持つ人材の知見や他業界での先進的な事例を踏まえ、徹底的に「育成における言語化」を推進することで、誰もが平等に、そして効率的に技術を習得できる環境を整備しています。

本記事では、当社が導入しているこだわりの研修プログラムをご紹介します。技術サービス業界に新たな風を吹き込む、当社の取り組みをぜひご覧ください。

人財育成に関する「3つのコンセプト」

当社の人材育成のコンセプトは「広く受け入れ、踏み出させ、育て続ける」という3つの柱から成り立っています。これらは、単なるスローガンではなく、実際の現場での教育プロセスに深く根付いています。

広く受け入れ

これまでは、機械や電気領域での経験・知見のある方を主な採用対象としてきましたが、昨今の技術者人材不足や、当社の技術分野がAIやシステムによる代替が難しいという背景から、より幅広い人材を受け入れる必要が出てきました。

そこで、私たちは学生や中途採用者を含む未経験者も積極的に受け入れる体制を整えています。例えば、基礎研修では「小学校で学ぶ理科の電気の基礎」からスタートできる教材を用意し、あらゆる人材がフィールドエンジニアとしてのスキルを身につけられるようにしています。このように、初心者でも一歩ずつ確実に成長できる環境を提供することで、誰もがエンジニアとして活躍できるようにしています。

踏み出させ

新しい環境での第一歩を踏み出すことは、特に新入社員にとって大きな挑戦です。そこで私たちは、新入社員向けに約10種類の研修コースを用意し、それぞれの職種に応じた初期研修を実施しています。

この初期研修では、配属先で必要となる専門領域の基礎を、入社後すぐに身につけることができます。これにより、新入社員は現場でスムーズに業務に馴染み、新しい仕事に対して自信を持って取り組めるようサポートしています。

育て続ける

国内における現場環境では、依然として「背中を見て学べ」という教育文化が根強く残っています。しかし、このような曖昧な指導方法では、若手社員が成長の手応えを感じられず、結果的に挫折して辞めてしまうケースが多々あります。だからこそ、私たちマイスターエンジニアリングは、会社側が能動的に「育て続ける」ことを大事にしています。新入社員が安心して成長し続けられる環境を提供することで、優秀なエンジニアを育成し、組織全体の強化を図っています。
ここで重要となるのが、F&F(フィールド&フォーラム)型研修の導入です。この研修プログラムを通じて、エンジニアは継続的にスキルを磨き、業界内で求められる高い水準の技術力を身につけることができます。

研修コンセプトと独り立ちまでの流れ

研修コンセプト:「人間力」と「安全」×「技術力」

マイスターエンジニアリングの研修において、技術の習得はもちろんのこと、「人間力」と「安全」を非常に重視しています。技術者として優れたスキルを持つことは重要ですが、それ以上に現場での安全性の確保と、人との協力や信頼関係を築く「人間力」が土台として求められます。

「人間力」とは、チームでのコミュニケーション能力や問題解決力、そして倫理観や責任感といった、人としての基本的な力を指します。どんなに技術が優れていても、これらが欠けていては現場での成功は難しいでしょう。

また、「安全」の確保は現場での作業において最も重要です。技術者がどれだけ優秀であっても、安全を確保できなければ、現場全体に多大なリスクをもたらすことになります。当社の研修では、安全管理の基本から現場での具体的な対策までを徹底的に教育し、安全性の向上に努めています。

独り立ちまでの流れ

マイスターエンジニアリングでは、中途入社いただく経験者と未経験者の両方を対象とした研修プログラムを提供しています。社員の希望や経験、適性に応じて「半導体・重電」×「経験者向け・未経験者向け」のコースに振り分けて研修を受講してもらっております。

1週間目:オンライン研修
まず、全ての新入・中途社員はオンライン研修を受けます。この期間中、MEオリジナル動画やオンラインライブ研修を通じて、基本的なビジネスマナーや技術的な基礎を学びます。また、オンライン自習の時間が設けられ、個人に不足しているスキルを自走式で補うことができる環境が整っています。このオンライン研修では、業界特有の知識や安全教育もカバーされており、座学でのインプットとオンライン上でのアウトプットを繰り返し、研修内容を確実に定着させます。

2週間目:対面研修
2週間目からは、実際にME技術センターに移り、対面での研修が開始されます。ここでは、工具や実際の現場に近い模擬装置を用いて、座学で学んだ内容を実技に落とし込みます。

例えば、電気設備の点検や修理に必要なスキルを実践的に学び、研修センター内で技術を磨きます。また、ビジネスマナーの実践や安全管理の重要性についても対面での研修が行われます。特に安全教育に関しては、ゼロ災害を目指すための具体的な実技指導が行われ、受講者が現場で即戦力として活躍できるようにサポートします。

上記は経験者向けのコースですが、未経験者の場合はこの前にさらに1週間の基礎研修をご用意しています。この期間中、彼らは「やってみようME※」のオンラインプログラムを通じて、さらに基礎的な知識やスキルを深めます。

また、未経験者向けには特に重点を置いた実技研修が提供され、経験者と同様に現場での即戦力となれるよう育成が行われます。未経験者がスムーズに現場に適応し、独り立ちできるまでの流れがきめ細かく設計されています。
経験者で2〜3週間、未経験者で3〜4週間を目安に現場配属を目指す流れです。

また毎年4月に入社する新卒社員の場合は更に技術的知識の基礎やヒューマンスキル育成に力点を置いたプログラムを準備し、最大で2カ月間に及ぶ研修を行っています。

※「やってみようME」...マイスターエンジニアリングが提供する、主に未経験者や基礎的なスキルを強化したい社員を対象にしているオンラインプログラム。技術的な基礎知識・安全管理の実践的な内容をオンラインで学べるよう設計されている。

F&F型研修の概要

F&F型研修とは、座学とOJTを組み合わせた教育手法で、当社が特に力を入れている人材育成プログラムです。その目的は、従来の「現場で技術を盗め」という曖昧な指導方法を根本から見直し、一流の作業者が行っている技術やノウハウを「背中を見て学ぶ」のではなく、具体的な言葉と手順に置き換え、明確な体系として伝えることにあります。

「背中を見て学ぶ」という方法は、技術やノウハウが暗黙のうちに伝わることを期待するものですが、これでは若手技術者が自らその技術を体得するのは非常に困難です。また、熟練者がどのような考え方で、どのような手順を踏んでいるかを具体的に理解することができないため、技術の習得が遅れ、挫折する原因にもなっていました。

そこで、当社ではこの問題を解決するために、熟練者の行動を徹底的に分析し、どのような手順で何を考えて行動しているのかを一つ一つ言語化しました。さらに、それらの情報をもとに、誰もが同じレベルで理解し実践できるように、手順を細かく分解し、体系化しました。

これにより、どのエンジニアも同じ水準で技術を習得し、効率的に成長することが可能になります。これこそが、F&F型研修の最大の強みであり、従来の指導方法に比べて飛躍的に効果的な人材育成を実現するものです。

F&F型研修の流れ

F&F型研修は、以下のステップで進行します。この一連の流れを「モジュール」と呼び、各モジュールを段階的にクリアしていくことで、エンジニアのスキルが着実に向上します。

1.座学
座学では、基本的な知識やスキルを学びます。これにより、現場で必要となる技術や手法を理解し、スムーズに実践に移行できるよう準備します。

2.OJT(On-the-Job Training)
座学で学んだ内容を実際の現場で試し、実践的なスキルを磨いていきます。この段階では、特に管理された手法で業務を行い、経験を積みながらスキルを向上させます。

3.改善と振り返り
定期的に習熟度をチェックし、振り返りを行います。これにより、理解が不十分な部分を見直し、再度トレーニングを行うことで、確実にスキルが定着するようにサポートします。

個別の成長ペースに合わせたサイクル

当社のF&F型研修では、個々のエンジニアの成長ペースに合わせて、研修のサイクルを設定しています。目安として1つのモジュールを3か月と設定し、一人前の技術者になるまで育成サイクルを回し続けます。

以前は、トップランナーなら2年半で達成できる課題も、他のエンジニアには3年から4年かかる場合がありましたが、全員が同じタイムスケジュールで成長できるようにサポートしています。

これが「育て続ける」というコンセプトの具体的な実践方法であり、マイスターエンジニアリングが掲げる「育成」の中心的な取り組みとなっています。

確かな研修クオリティ

■15億円の設備投資をした特別な研修施設

千葉県佐倉市にある当社の研修施設は、研修施設と宿泊施設を兼ねており、一日の生活をここで完結させることができます。宿泊施設があることで、社員は長期間集中して研修が受けられ、会社としては技術以上にお客様が技術とともに重視する「ヒューマンスキル」を評価できるメリットがあります。

■豊富な経験を持つ講師陣

当社の研修講師陣は、技術者としての豊富な経験を持つベテランから、現役で活躍する若手技術者まで、多様なメンバーで構成されています。多くの講師は技術者としての経験を有しその中で「育成」に強い関心のあるメンバーが抜擢されており、現場で培った豊富な経験と知識を次世代に伝える役割を担っています。

特に注目すべきは、講師陣の一人ひとりが専門分野での卓越したスキルを持っているだけでなく、教える技術についても高い水準を維持していることです。これを支えているのが、当社独自の「トレーナー研修」です。この研修を通じて、講師たちは教育者としてのスキルを磨き、受講者に対して効果的かつ理解しやすい指導ができるようになっています。

さらに、当社の講師陣には、技術者としてのキャリアの早い段階で講師としての道を選んだ若手も多く含まれています。これにより、最新の技術動向や現場での実践的な知見が研修に反映され、受講者が現場に出た際に直ちに役立つスキルを身につけることが可能です。

■学びの科学

当社の研修プログラムには、「学びの科学」を積極的に取り入れています。学びの科学とは、効果的な学習方法や脳科学の知見を基にしたアプローチで、受講者が効率的にスキルを習得できるようサポートします。

例えば、ファインマンテクニックやアクティブリコールの手法を導入しています。ファインマンテクニックは自らが学んだことを、自分の言葉で言語化・アウトプットすることで理解を促し、記憶へ定着させる方法です。また、アクティブリコールは、定期的に知識や技術を復習することで記憶の定着を図る方法で、一度学んだ内容を確実に頭に入れ、長期間にわたって活用できるスキルにすることが目的です。

さらに、成長サイクルを意識したカリキュラムを構築し、学んだことを実践し、その結果を振り返り、次の学習に活かすことで、スキルが深まり、実践的な技術として定着するよう工夫しています。

■教育ノウハウは自社だけではなくお客様にも提供

当社の研修はお客様にもご利用いただいており、大きく分けて2つのパターンがあります。

1つ目は、お客様が必要とする専門的な技術教育を当社の講師が担当するパターン。2つ目は、お客様の社員を当社の講師が担当し、技術力と人間力の両方をトレーニングするパターンです。

例えば、当社の研修プログラムをお客様の基準で実施し、同じ検定基準で評価します。研修ではお客様が普段使用している配管や工具をお借りし、実践に近い形で研修を行います。

小規模な企業では社員が少ないため、集合研修が難しい場合がありますが、当社の新入社員研修のタイミングで顧客企業の新入社員も研修を受けられるような取り組みも行っています。お客様も同様の課題を抱えられていることが多く、結果的に当社が開発した研修は多くのお客様から必要とされ、高い評価を得ています。

おわりに

設備の点検やメンテナンスにおけるプロフェッショナルとしての道を歩むためには、確かな知識と実践力が必要です。当社では、多角的に練られた教育コンテンツと、段階的にスキルを磨くプログラムを提供し、効果的なトレーニングで社員をサポートします。

自身の技術を磨き、一流のエンジニアとして活躍したいと考えるあなたの挑戦を、私たちは全力で応援します。

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