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【事業展望紹介】自動車のIT化を後押しし、事故が少ない未来へ。「チーム体制」を武器に、車載システムの開発に特化した組み込みソフトウェア事業の今までとこれから。

自動運転をはじめ、さまざまなテクノロジーが搭載された最新の自動車。マイスターエンジニアリングでは、これらの車載システムの開発も手がけています。

本記事では、車載システムの組み込みソフトウェア開発に特化して成長を遂げてきたソフトウェア事業部の歴史を振り返りながら、技術革新が加速する現代における事業の未来、そしてエンジニアが活躍できる舞台について、部長の山本さんにお話を伺いました。

山本 成崇 / メカトロ事業部 DS部 部長

1995年、東洋保全工業株式会社(2012年にマイスターエンジニアリング社に吸収合併)に入社し完成車メーカーでの生産技術業務、大手半導体製造装置メーカーでの開発設計業務を経験。2012年より現職に就き、組込ソフトウェア領域の他、機械設計・生産技術領域の人材ビジネスを主管。生産技術、開発設計など技術者出身の経験を活かし、技術者ファーストの事業運営を推進。約5年程前よりソフト事業を新規立ち上げ。主に自動車業界を中心に更なる事業拡大を行うため、事業拡大戦略策定および実行、組織運営、人材育成を推進。

ソフトウェア開発の過去・現在・未来

ーーまずはこれまで、どのようにソフトウェア開発事業が成長してきたかを教えてください。

それでは、少し当社の歴史についてお話ししましょう。

マイスターエンジニアリングがソフトウェア開発事業を立ち上げた背景には、大手自動車メーカーの系列部品メーカーとの関係があります。

当時、大手自動車メーカーがソフトウェア開発を内製化する動きが強まり、当社もソフトウェアの開発業務を依頼されるようになりました。

そのため、当社のソフトウェア開発事業部は、立ち上げ当初から自動車関連の組み込みソフトウェア開発を主な業務とし、エンジン制御ECUのプラットフォーム開発からスタートして、車載システムの組み込みソフトウェア開発に特化して成長してきました。

当社のソフトウェア開発事業が拡大へと舵を切ったのは、2018年のことです。

当時、マイスターエンジニアリングのメカトロ事業全体で「総売上50〜60億円を100億円へ拡大する」という目標を掲げ、4つのタスクフォースが立ち上げられました。その4つのうちの1つが「ソフトウェア開発事業の拡大」でした。

本格的に事業拡大へと歩み始めた2019年当時、エンジニアの人数はわずか20名ほどでした。

「5年後には100名を超える規模に成長させる」という目標を立てたものの、社会情勢などの影響もあり、「5年で100名」という目標には届きませんでしたが、2024年現在で80名ほどのエンジニアが在籍する部署へと成長しています。

現在の採用活動も含めて、あと1〜2年で100名体制を実現できるでしょう。

ーー組み込みソフトウェア開発において、車載システムに特化した事業拡大を進めてきた理由はあるのでしょうか。

当社は以前から自動車業界と取引があり、深い信頼関係を築いてきました。そのため、機械設計や生産技術などの分野で長年培ってきた豊富な知識を、ソフトウェア事業の立ち上げにおいてもアドバンテージとして活用することができました。

また、ソフトウェア開発市場を俯瞰すると、組み込みソフトウェア開発の市場規模はそれほど大きくありません。多くの企業が、需要が多く開発言語の習得も容易なWebオープン系の開発に力を入れています。

一方で、自動車の組み込みソフトウェア開発は、Webオープン系に比べて開発言語の難易度が高く、自動車の安全に関する知識も必要です。また、自動車というハードウェアの特性を理解した上でソフトウェアを開発することが求められます。

このように、市場は狭く、深い知識と経験が求められる領域だからこそ、マイスターエンジニアリングは長年蓄積してきたノウハウを活かして、「組み込みソフトウェア開発×車載システム」に特化することで、クライアントから選ばれるポジションを確立し、優位性を発揮しています。

ーー現在も車載システムの開発のみを事業としているのでしょうか。

自動車のIT化が進んでいるため、今後も自動車領域は拡大する分野と見込んでおり、車載システムの開発を主軸に事業を拡大していく方針は変わりません。

一方で、需要が高い複合機やカメラ関連の開発業務も一部請け負っており、自動車関連の開発を中心としつつ、他の領域の開発にも取り組み、事業を拡大していきたいと考えています。現在の割合では、自動車関連の開発が8割を占めています。

現状では、エンジンやトランスミッション、ハンドルなどの制御系組み込みソフトウェア開発が主流ですが、今後5年、10年後には、ナビゲーションシステムやスマートフォンとの連携、Googleとの連動などの開発が増えると考えられます。

そのため、現在当社では優秀なエンジニアを増員し、エンジニアのスキル向上や働きやすい環境づくりにも力を入れ、事業基盤を強化していくことが重要だと考えています。また、当初100名体制を目標としていた当事業は、現在150名、180名、最終的には200名体制を目指して、段階的に増員を進めています。

高齢化社会が進み、自動車事故が増加傾向にある現代において、自動車メーカーが注力している自動運転や安全性向上のためのシステムに、私たちの開発力が貢献し、社会全体の交通事故を減らし、安全な自動車社会を実現することで、社会に貢献していきたいと考えています。

事業の未来を担う人材とは

ーー現在、組み込みソフトウェア開発領域において、エンジニアを採用している背景をお教えください。

まず、事業拡大に伴う増員計画があり、段階的な拡大を進めるために、常にエンジニアの増員採用を継続しています。そして、先ほどもお話しした通り、自動車業界のクライアントを支援することで、自動車事故を減らし、より良い自動車社会の実現に貢献したいという想いがあります。

そのためにも、当社のエンジニアを増員し、クライアントのリソース確保に貢献し、自動車のIT化をさらに推進していきたいと考えています。

ーー拡大期の増員におけるターゲット像や、その優位性についてもお教えください。

増員に伴い、チームを牽引する「リーダー」としてご活躍いただくことを前提に採用を進めています。

若年層の場合、リーダーとしての素養やポテンシャルを重視し、経験が豊富な方であれば、これまでのマネジメント経験も評価の対象としています。

開発経験に関しては、もちろん車載系の組み込みエンジニアとしてのご経験があれば即戦力として活躍いただけます。一方で、組み込み系以外でも何らかの開発経験があり、自動車業界に挑戦したいという意欲をお持ちの方も歓迎しています。

この市場はニッチであり、経験者は限られているため、「自動車業界での組み込みソフトウェア開発」経験者の採用は難易度が高いです。

そのため、当社では、経験が浅い方でも知識と技術を習得できる教育体制を整え、リーダーとして活躍していただけるよう育成しています。

ーー「リーダーとして育成すること」について、詳しくお聞かせください。

当社では現在、エンジニアメンバーのチーム化を推進しています。年齢に関係なく、知識と技術を持つ方にチームをまとめるリーダーになっていただき、その中心人物としてチームを盛り上げていただきたいと考えています。

リーダーシップスキルの要件や研修は、現場と一体となって作り上げており、採用でご縁のあった方には、クライアントの視点に立ちながら、クライアントと協力して共にビジネスを成功させるプロジェクトを推進できるリーダーになってもらいたいと考えています。

ーーチーム化を促進しているのは、何か背景があるのでしょうか。

多くの場合、チームは「プロジェクトリーダー」「サブリーダー」、そして2名の「メンバー」を含む4名体制で構成されています。サブリーダーが成長すれば、別チームのプロジェクトリーダーを任せることができ、また空いたサブリーダーの席には、メンバーから昇進させることで、技術的な違いを生じさせることなく役職を上げることができます。さらに、新たなメンバーを経験の浅い層や未経験者から増員し、新たなエンジニアを育成していく計画です。

ーー変化が激しい拡大期において「リーダー」に求める役割は何でしょうか?

多くの場合、エンジニアがリーダーのような管理ポジションに就くと現場から離れざるをえませんが、当社のリーダーでは「現場視点」と「事業視点」の2つの視点を持って、チームを導く役割を担っていただくことになります。それぞれご説明しましょう。

まずは「現場視点」ですが、当社のプロジェクトリーダーの場合、マネジメントや育成に注力するだけではなく、現場でメンバーと同じ視点を持ち、同様に手を動かしながら開発していく「モノづくり」の面白みややりがいを、そのまま感じていただけます。

また車載システムの組み込みソフトウェア開発の場合、複数のチームを跨いでプロジェクトが進行していることも多く、大勢のエンジニアが携わったものを一つの製品として完成させているため、チーム同士、メンバー同士のコミュニケーションが非常に重要です。

そのため、リーダーには「周囲のエンジニアを巻き込み、プロジェクトを完遂させる影響力と調整力」が求められます。

隣のチームのリソースが不足していれば協力し、時には隣のチームに助けてもらうような、良い相互作用を発揮し合えるチームをあなたにも作っていただきたいです。

ーー「現場視点」のイメージは湧きましたが、「事業視点」についてもお教えいただけますか。

「事業視点」は、プロジェクトに関わり開発を行う「現場視点」とは異なり、「マイスターエンジニアリングのソフトウェア開発事業全体」を見渡す視点です。

プロジェクトを推進する現場的な役割を担いながらも、事業としては「後進の育成」も非常に重要な課題です。数年で倍以上の規模に拡大するためには、社員研修やモチベーションマネジメント、採用体制の整備など、組織を構築するための業務も発生するでしょう。

あなたがこれまでのエンジニア人生で培ってきた経験や知見、技術を、次に入社する若いエンジニアに伝えることで、事業の拡大に貢献していただきたいと考えています。

当社には専任の営業担当がいるわけではなく、現場を担当するエンジニアがクライアントの課題を拾い上げ、開発の提案を行います。中には、大手Sierを相手に自ら営業をかけ、新たな取引を獲得し、7名体制のリーダーに抜擢された方もいます。

このように、現場視点では「自ら手を動かし、開発し、周囲に影響を与えていく達成感」、事業視点では「後進を育成する面白さ」や「柔軟な体制の中で成果を出すダイナミックなやりがい」を実感できるのが、当社における拡大期ならではの魅力です。

ともに成長し合える関係へ

ーーエンジニアが自動車業界の組み込みソフトウェア開発に転職することで得られるキャリア上のメリットについて教えてください。

車載システムのプロジェクトは、他業界や他製品に比べると長期的なプロジェクトが多いです。多くの場合、1〜2年ほど腰を据えて新システムの開発を行うため、短期間のプロジェクトで現場を転々としたり、業界や製品の知識が十分に身につかないままプロジェクトを終えるといった、成長機会を損失するリスクは少ないでしょう。

また、現代の自動車には多様なIT機能が搭載されており、今後の開発においても幅広い知識や技術が求められていきます。そのため、車載システムの組み込みソフトウェア開発は、エンジニアとしての市場価値を大きく高める分野だと考えています。

ーー年齢を問わず挑戦し、成長できる環境でしょうか。

今回の採用では、採用後に長く活躍され続け、60歳を超えても同様の成果を出せる方には、同様の対価をお支払いすることをクライアントに了承いただいています。

当社においても、「60歳を超えた」という年齢を理由に年収をカットすることはありません。

エンジニアとして同じ水準のアウトプットを提供できる限り、その待遇は保証されています。

ーーそれでは最後に、今後の展望や目標、そして求職者の方へのメッセージをお願いします。

現在拡大中のソフトウェア事業、特に組み込みソフトウェア開発は、正直なところ他社に比べて初動が少し遅れてしまったのは事実です。

しかし、その中でも大手SIerや一次請けメーカーから開発業務を依頼されていることは、当社の技術力に対する信頼の証だと自負しています。

当社では、50〜60代のエンジニアも積極的に採用しており、彼らの持つ経験や知識を活かして事業の拡大に貢献してもらっています。彼らにはチームのリーダーも任せ、若手に技術を継承しつつ、自らも開発に没頭できる環境が整っています。開発の最前線から一度退いた方にとっても、当社の環境は非常に魅力的に映るのではないでしょうか。

また、当社は日本全国、北は北海道から南は九州、沖縄までエンジニアを採用しています。最終的には、エンジニアが望む勤務地でこれまでの経験を活かせる環境を整え、社員にとって働きやすく、やりがいのある会社にしていきたいと考えています。これにより、退職率の低減にも繋がることが期待でき、クライアントへ安定した技術提供を継続することで、結果的に社会への貢献にも繋がるでしょう。

増員や拡大を成し遂げた先には、当事業部をマイスターエンジニアリングのグループから独立させ、分社化し、組み込みソフトウェアを軸とした様々な領域のソフトウェア開発を請け負う企業へと成長させたいと考えています。

今ある技術や経験を活かし、キャリアの最後に花を咲かせたいという方も、ぜひ一度当社の面談に足をお運びください。

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