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喋り始めは2歳半



胃ろうがもう必要ないだろうと、

お医者さんは胃ろうを抜去してくれたのですが。

それがほんとうに「抜いただけ」だったので、

塞がらなかったのです。

お医者様がいうには、普通は塞がるのだそうですが、

抜去後半年たっても、一向に開いたまま。

胃に穴がぽっかりあいていて、

そこからおにぎりの米粒がでてくるありさまでした。



「どんどんたべさせて、太らせてください」



と言われても、これではどうしろと。





病院で縫合手術をしてもらい、ようやく胃の穴が塞がったのは、

えどが3歳の誕生日を迎えた頃。

2歳半までひとこともしゃべらなかったえどですが、

ある朝突然しゃべるようになり、

このころのえどは入院中、

病院で担当医の下の名前を、大声で呼び捨てにしては

「なんだ、えどかー!誰かと思ったぞ」

と気のいい主治医がきてくれたり。

ちなみに、えどの最初のことばは「ままま」でした。一個多い。





理解はしているけど、言葉がなかなか出てこない、というのは良くあると言われました。

語彙がある程度溜まったら、シャワーのように出てくると、専門の方が言っていて。

そのことばのとおり、それまではえどは、気になるものがあると、

「んっ、んっ」

と声にならない声を出しつつ、指で指して、

あれはなにかと聞いてきました。

そのたびに、

「あれは車だよ」

「あれは木だよ」

と、教えて散歩したのを覚えています。



その頃の私は、いえ、えどが生まれてからの私は、

めちゃめちゃお喋りでした。

返事はないけど、大きい目で一生懸命見つめてくる、この小さな命に、

とりとめもなく、ただただ話しかけていた気がします。


かわいいね、おいしいね、すてきだね、うれしいね、たのしいね


側から見たらへんな人かも知れなかったですね。。





その私のお喋りの影響かはわかりませんが、

喋り出してからのえどは、かなりのおしゃべり好きです。

無口な私の弟に

「あいつは俺の一年分を一日で喋ってる」

といわれるくらいに。

えどはいつしゃべるのかなあ・・・

そんなふうに思っていたのが今では遠い昔です。




喋らない原因の一つとして、

耳が聞こえないと言う場合もあると思いますが、

実はえどは、右耳がほとんど聞こえません。

そのせいで喋るのが遅れたわけではないみたいですが…


また、言い間違いをえどはよくしました。

いや、してます。現在進行形で。



不思議な間違いをします…

訂正したほうがいいと、幼児教育の先生は

テレビでおっしゃってましたが、私は訂正しませんでした。

子供の言い間違って可愛いと思いませんか?

あ・・・でもそのせいで、今も間違えるのか?

悩ましいところですが、うちはもう手遅れですね。


むしろ単なるダジャレだわ。

親父度高いです・・・

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