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【体験談】雪深い北海道で駅からバスで50分かかる温泉宿に行ってきた
2024年の年末に北海道に旅行に行ってきました。
今回の記事では、その旅行中に泊まった温泉宿について紹介します。
※この記事は2025年1月5日時点での情報を基にして執筆しています。
目的の温泉宿はどこに、昔鉄道が走っていた
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目的の温泉宿があるのは、北海道伊達市大滝区(旧大滝村、2006年に伊達市と合併)にある北湯沢温泉という温泉地で、最寄り駅は特急の止まる伊達紋別駅から車で50分程の山奥にあります。
洞爺湖周辺ですと、洞爺湖温泉やもう少し足を伸ばせば登別温泉等の有名どころの温泉地がありますので、北湯沢温泉といってもすぐにピンとくる方はほぼいらしゃらないと思います。
昔々、この場所を伊達紋別駅から俱知安駅まで結ぶ胆振線という国鉄の路線が走っており、北湯沢駅という駅もありましたが、1986年に廃線になりました。
その後、胆振線代替バスが、鉄道跡に沿って伊達紋別駅から倶知安駅を結んでいましたが、2022年10月に途中の喜茂別町・伊達市大滝区の区間が廃止になり、現在は、伊達紋別駅ー伊達市大滝区と倶知安駅ー喜茂別町の2つに分割されました。以下、参考記事。
どうしてここに泊まろうと思ったのか
年末に泊まれる宿ということで最初は登別方面を探していたのですが、予約も取れず、予約が取れるところもお値段が高めでした。
しかし、こちらの宿は北湯沢温泉とあまり聞いたことのない温泉地ですが、年末にも関わらず、お値段はリーズナブルでしかも最寄駅からバスで50分という秘湯感に惹かれ予約しました。長々と書きましたが、つまりネットで予約できる宿を探していていたらたまたま見つけただけです。
話は変わりますが、最近、歳を取るにつれて、温泉宿に行くのが好きになって、まだまだお一人様で泊まていただける温泉宿というのはまだ多くないです。
コロナ禍の真っただ中、お一人様でも歓迎という宿は多かったのですが、現在は予約段階ではねられるところも出てきました。
まあ、経営側に立ってみれば、2人用の部屋を1人客に使わせるよりも2人客に使わせて回転をよくしたいと思うのは当然だというのは理解しているのですが、空室にするよりは1人客を入れて回転させる方がマシという発想は宿泊施設の需要過多の時代には難しいのでしょう。
最寄駅から温泉宿に行く
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2024年12月29日(日)15時30分に長万部発の普通 東室蘭行きに乗り、16時27分に伊達紋別駅に降りました。(ちなみに、道南バスの時刻表では、「伊達紋別駅」ではなく「伊達駅」と表記されています。)
特急が止まる駅ではあるのですが、駅舎の外に出ても特にお店もないので、道南バスの待合室で待っていました。
16時55分に、大滝東本町団地行きのバスがやってきました。ちなみに、この路線は大滝方面が1日5本、伊達紋別駅方面が1日6本しかありません。
先述したとおり、昔は、この伊達紋別駅から倶知安駅まで直行していましたが、前述のとおり、2022年10月に一部区間が廃止されたことにより、現在は全便途中の大滝東本町団地止まりになりました。
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乗客は私を含めて3人。既に日は落ちており、窓の外の風景もほぼ真っ暗のなか、雪の積もった国道をひたすら山奥に走っていきます。途中、壮瞥町の役場前あたりで2人降りて乗客は自分だけになりました。そして、時刻どおり17時44分に北湯沢温泉のバス停に到着しました。
温泉宿について
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バス停からだいたい2分くらい歩くと宿に到着しました。まずは、宿に着くと、夕食と朝食の時間を聞かれます、そして温泉での注意事項や宿帳に住所等を書くと、お部屋にご案内となります。
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部屋には、既に布団が引かれており、テレビ、ストーブ、テーブルの上には歯ブラシ、タオルが置かれていました。なお、予約時に書かれていますが、バスタオルは各自持ってくるようにと書かれています。
トイレは、廊下の先にあり、各部屋共用で、共用冷蔵庫、T-fal、ティーパック、紙コップは廊下に置かれています。
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夕食は上記の写真のとおり、かなりボリュームがあります、特に名物の蕎麦が美味しかった。
お風呂はそんなに大きくありませんが、ゲルマニウム原石で温めているようで、冬にもかかわらず熱いお湯でした。少し水を入れる方がいいかもしれないくらいです。
テレビをつけると、テレ東系でバス旅をやっていたので、秋田から竜飛崎までの路線バス乗り継ぎ旅をずっと見てました。テレビを見終わったら、眠くなってきたので、すぐに寝ました。ストーブをつけていると寒くなることはありませんでした。
朝は6時30分くらいに起きました。来たときは暗くてよく見えていませんでしたが、外は雪景色です。
帰りのバスは、朝6時21分、6時54分発の次は、朝9時30分発となっているので、バスで来た人は、このバスに合わせてチェックアウトすることになるかと思います。
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朝食もなんともボリュームがすごい。
チェックアウト時にお会計し、1泊2食8,500円と入湯税150円の計8,650円のお支払い。もちろん、現金でお支払いしました。(HPには、平日1泊2食電話予約だと7,000円からと書いており、時期によってお値段は違うようです。)
帰りのバス
定刻朝9時30分より2,3分遅れ、伊達紋別行きのバスに乗りました。行きと違い、帰りは既に3人くらい乗車していました。
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途中の壮瞥町あたりになると、窓の外を見ていると、行きには見えなかった 一部界隈では有名な昭和新山が見えました。
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そして、途中の停留所でも杖をついた年配の方が数人ほど乗ってきて、一番多い時には10人くらいになりました。バスが交通弱者のための交通機関という使命を果たしていることを実感します。
伊達紋別駅より前にある、日赤病院、警察署前、市役所前あたりの伊達市の公共施設が集まっている地区のバス停でほとんど降りて、最終的には4人くらいになり、定刻よりも2分程遅れて10時25分に伊達紋別駅に到着しました。
まとめ
宿のご主人と奥さんが気さくな方でよい滞在になりました。ネットでたまたま見つけた宿でしたが、行ってみてよかったと思います。また、外界から隔絶された感じがよいので、気分を変えたい方にお薦めします。機会があれば、皆さん是非とも泊まりに行ってください。