◆はじめに
本記事はニンジャスレイヤーTRPG第2版を遊ぶためのFMシナリオ作品であり、ニンジャスレイヤーTRPG公式/ダイハードテイルズ様の主催する第二回シナリオコンに提出したものである。
本シナリオはシナリオコンのレギュレーションに従い、下記原作エピソードに沿って作成されており、一部本編からの引用等を含む。
また、本シナリオの元となっているエピソードは第三部冒頭のストーリーとなっているが、NMは特にこれに囚われずドラゴン・ドージョー放火事件と絡めたり、単に単発のセッションとして行うことも可能である。
◆シナリオサマリー
◆ダンゴウ
今回のシナリオ記事本文では依頼人を『謎のハッカーYCNAN』としているが、募集要項や参加するPCの属性に合わせて適宜『ニチョーム自治会からの依頼』と読み替えたり、単に『ナンシー・リーからの依頼』としてもよい。
なお、文章に付帯している『```』や『>』の装飾はdiscordでセッションを行う際の為の飾文字であるため、特に気にしなくてよい。
(以下導入文)
ここでNMはPCたちにアイサツを促し、軽い自己紹介をさせよう。アイサツが終わったら次へと進む。
以上はシナリオ作成者が実際のセッションの際に書き出したYCNANの台詞例であるが、以下の内容をPC達に伝えられれば良いので、適宜改変しながら進行しよう。
★支援:YCNANのハッキング
このシナリオ中、各プレイヤーは依頼主であるYCNANからの支援として、以下の特殊行動を使用することができます。
(依頼主をニチョーム自治会とした場合はニチョーム自治会に所属するハッカーニンジャからの支援とするなど、適宜読み替えを行うこと。)
◆調査フェーズ
さて、依頼を受けた君達はさっそく件の『赤黒のニンジャ』について調査を始めることとする。ここでは以下の情報トピックについて調査を行うことができる。
調査は2順行い、各人それぞれ二回の調査判定を行うことができる。最終的な調査判定の成功数により調査結果が変動する。
基本的に、今回のシナリオでは(作成レベル帯の関係もあり)全ての情報が抜かれることを前提としてシナリオを作成しているが、仮に情報収集に失敗した場合はYCNANからPC達の端末に抜けなかった情報が送られてくる形にすると良いだろう。(その場合、抜けなかった情報に附帯する即応ダイスや緊急回避ダイスのボーナスは得られない。)
◆ミドルフェイズ
情報収集が終わったら、次はミドル戦闘を行う。これは原作シナリオ中でニンジャスレイヤー……もとい、セイジが成長していく様子を再現するためのものであり、シナリオボスの顔見せ的な意味合いを持つ。
ミドル戦闘は『グリッドマップを使用しない戦闘』ルールを用いてもよいが、マップを使用する場合は以下のものを使用するとよいだろう。
◆転◆
君達が人気の少ない路地裏で各々収集した情報を共有していると……突然、君達のニンジャ第六感が危険信号を発する!
◆◆戦闘な◆◆
> 勝利条件
・『ニンジャスレイヤー?』の撃破または撤退(ニンジャスレイヤー?の体力を1以下にした時点でイベント)
◆敵キャラクターデータ◆
◆ニンジャスレイヤー?
ニンジャスレイヤー?は最初の手番開始フェイズに『★カトン・パンチ』を使い、2ダメージ(1+火炎1)の●連続攻撃2を行う。加えて、以下の特殊ルールを持つ。
なお、PCの人数や強さに応じて適宜回避ダイスの数などを調整すること。
◆ニンジャスレイヤー?の特殊行動
また、ニンジャスレイヤー?の取り巻きとして、赤黒ペイントされたモーターヤブ1~2体を配置するとよい。ハッカーニンジャがいなくともYCNANによる支援行動があるため、そこまで苦戦はしないだろう。
◆オプション:クローンヤクザの乱入
◆ミドル戦闘の終了
ニンジャスレイヤー?の体力が1以下になった時点で以下のイベントが発生する。(ニンジャスレイヤー?は●ラスト・ニンジャ・スタンディングと◉即死耐性を持つため、ここで爆発四散することはない。)
◆マスターシーン:紅蓮の執念
ミドル戦闘終了後、マスターシーンとして以下の描写を入れる。(●●や■■にはPCニンジャたちの名前を入れよう。)
◆クライマックス:マルノウチ・スゴイタカイビルの爆破を阻止せよ!
ミドル戦闘を終え、ニンジャスレイヤーを名乗るニンジャとの接触を果たしたPC達は現状の報告のため再びYCNAN(またはザクロなど)と合流する。ミドル戦闘で消耗しているPCがいた場合、道中でスシを買った、あるいは依頼主から支給されたなどとして【体力】【精神力】を3ずつ程度回復させること。単にミドル戦闘を行った日から一日空いているということにしてもよい。(PC達は一度解散し、改めてブリーフィングルームに集められたのだ。)
PC達の報告を元に改めて調査を進めたYCNAN(あるいはニチョーム自治会)から、以下の情報を受け取りクライマックスへと移っていく。
この事実を知ったPC達は、YCNAN又はニチョーム自治会のサポートの元、マルノウチ・スゴイタカイビルへ急行することとなる!
◆マルノウチ・スゴイタカイビル前
マルノウチ・スゴイタカイビル前には普段通りの変わらぬ日常が広がっている……しかし、奴の暴走を止めなければ、この光景も数刻後にはアビ・インフェルノめいた悲劇に塗り潰されるのだ!
◆『ニンジャスレイヤー・シンジケート』の妨害を突破せよ!
「ンダッテメコラー!!」
「ここから先は立ち入り禁止アッコラー!!?」
難易度を調整する場合や、PCにハッカーニンジャがいる場合はモーターヤブなどを登場させたり、『シンジケート』とハッキング対決をさせたりしてもよい。
◆クライマックス:マルノウチ・スゴイタカイビル地下での死闘
立ち塞がるヨタモノ達を突破した君たちは、とうとう目的地である地下駐車場へと到達する。その先に待ち受けていたのは……
二体の改造モーターヤブを引き連れた、赤黒のニンジャであった!ニンジャスレイヤー……否、セイジ!
ニンジャスレイヤーと名乗る赤黒のニンジャは、君達にゆっくりとオジギをし……それから突き刺すような殺意の籠ったカラテを決断的に構える!赤黒のニンジャから迸るカラテは……つい昨日のそれとはさらに一段上の凄まじさで君たちを刺し貫く……!これは如何なる手段か……!?とにかく、用心せよ!
◆◆最後の戦闘な◆◆
> 勝利条件・『ニンジャスレイヤー?』の撃破
◆マップデータ◆
◆ボスデータ◆
**『私は……今!ここで!貴様ら全員を……殺す!!!そしてより完全な……真のニンジャスレイヤーとなるのだ!!』**
●オプション:ボスの強化
PCのレベル帯が高い場合、あるいはボスが想定よりも早く倒されてしまった場合などは以下の強化オプションを追加して調整するなどしよう。
◆ニンジャスレイヤーの乱入と『名付け』
逆に、PC達がセイジに苦戦している場合や、原作のやりとりをシナリオ内でなぞりたい場合などは、3ターン目あたりに、マップに『ニンジャスレイヤー(ベイン・オブ・ソウカイヤ)』を登場させよう。
※以下は作者が本シナリオを回した際の二人のやりとりである。参考にしていただければ幸いだ。
◆イクサの終焉
セイジの爆発四散により戦闘は終了し、評価フェーズへと移る。ニンジャスレイヤーを登場させていた場合、ニンジャスレイヤーはPC達にナンシーやニチョーム自治会から事情を伺っている旨を簡潔に述べた後、素早く立ち去る。
◆評価と報酬
※以下はあくまでも目安なので、適宜自由に設定してよい。以下の数値では道中のニンジャやモーターヤブなどの万札ドロップは考慮せず、最後の報酬に一括しているので、その点も含め調整しよう。ボスの強化オプションを使用した場合は、報酬万札を各+5~10ほどするとよいだろう。