#11 アジア旅5ヵ国目「インド共和国」
アジア旅 5ヵ国目 インド🇮🇳
現在の正式名称は「インド共和国」
ナマステ🙏(こんにちは)
東南アジア諸国の旅を終えた私は友人と別れ、一人でインド最大都市であるムンバイへ向かいました。10日間の寮生活を通して、様々なインドの興味深いところが見えてきました。インドで感じたことは「とにかく人、人、人」「貧富の差を日常的に感じる」「間違いなくこれから発展していく途上国」
① とにかく人、人、人
インドの人口は推定13億3,000万人(2018)と言われていて、ご存知の通り中国に次いで世界断トツトップクラスの人口を有しています。ムンバイはそのインドでも人口密集地域であり、ムンバイ市だけで人口は1,250万人、周辺大都市圏では2,300万人と、世界第6位の巨大都市圏を形成しているそうです。実際にムンバイで生活をしてみてまず思ったのは「人、多っ!」ということでした。道路はバイクと車がひっきりなしに走り続け、マーケットでは10歩に1歩は誰かの足を踏みそうになるほど人が密集し、電車は車外まで人が溢れるほど需要があります。今まで、東京、ニューヨーク、マニラ、ホーチミン、バンコクなどの大都市圏を訪れましたが、インドのそれはレベルが違いました。
そしてもう一つ言えることは、その人口過密地域で日本人が非常に目立つということです。インドには様々な民族が住んでいますが、その大半が東アジア諸国の民族と全く違った顔をしています。なので、街を歩いたり、電車に乗ったりすると周りの視線を感じます。インド人は良くも悪くもフレンドリーな人が多いので、観光地などでは話しかけられたり、写真を撮ってくれとしつこいぐらい尋ねられることもありました。よく風刺表現で「国際会議でインド人を黙らせることと、日本人を喋らせることが一番難しい」とありますが、自分の意見を言えない日本人が言いたいことはハッキリと言う彼らから学ぶこと、自己主張激しい彼らが謙虚な日本人から学ぶことはお互いに多いように感じました。
② 貧富の差を日常的に感じる
インドと聞いてまず思い浮かべることは何でしょうか。おそらく「発展途上国」の代表例のようなイメージが日本人にはあるのではないでしょうか。アジア1位の大富豪がインドの実業家であるムケシュ・アンバニに対して、国民の1人当たりGDPが約2,000USD(世界140位)と非常に低い水準であることから判るように、インドでの経済格差は広がる一方です。インド経済は後述するように間違いなく大きく発展しています。しかしその発展の恩恵を受けていない人、物価や生活水準が上昇することで相対的貧困に陥ってしまう人がたくさんいます。街を10分も歩けば、子どもを抱えた人、障害を持った人、痩せ細った人に必ず会うことでしょう。ムンバイという世界最大規模の経済都市では、超高層ビルが並ぶすぐ隣の地域にスラム街が広がっていることもありました。
またインド国民の80%が信仰するヒンドゥー教では、カースト制度という私たちの感覚で言えば士農工商のような身分制度があります。私が訪れた世界一の洗濯工場「ドービーガート」で働く人は、100年以上続く屋外洗濯場でDhobi(洗濯人)という身分が決まっています。ガイドによれば、身分で強制されているわけではなく、低給料でもないからやっているそうですが、私にとっては非常に過酷な環境で過ごしているように見えました。このように宗教的な背景も少なからず関係しているのではないかと思います。
③ 間違いなくこれから発展していく途上国
インド経済は1991年経済自由化を皮切りに、現在に至るまで飛躍的な発展を遂げてきました。人口増加の恩恵によりGDP(国内総生産)は世界7位まで成長、FDI(Foreign Direct Investement)という形で外国企業からの投資額も伸びているようです。特にIT産業では、1990年代のITバブル期からインド経済を牽引するような発展を見せています。アメリカとの時差が約12時間ということもあり、アメリカからのBPO(Business Process Outsorcing)を武器に、IT産業はこれからもインド経済の主軸となると個人的には思います。
実際にムンバイの街並みを見ていて、英領インド帝国時代のイギリスっぽい建物と近代的な建設中の超高層ビル、そして貧困層が住むスラム街が混在していました。残念だったのはムンバイはゴミが非常に多く、空気も非常に汚かったです。10日間過ごしていて、SDGsの取り組みのカケラも見えてきませんでした。世界中の社会問題を一国に孕んでいますが、間違いなくこれからの時代を担っていく国であると確信しています。
ダンニャワード(ありがとう)