ユニクロ着てユニクロに行く

日曜日の買出しの際、ユニクロに寄って欲しいと嫁から言われた。
なにかがセールになっているそうで素直に運転手をする。

ユニクロに着く

店につき店内に入った所で気がついた。

しまった！上はユニクロの白いシャツで。

下もユニクロの黒いパンツだ。

詰まる所、全身ユニクロで来てしまった。

店内がザワつき出す

店に入ってすぐ、正面にいた男性が小声で隣の女性に話しだした。

「おい、見てみろよ。あの人全身ぜんしんユニクロだぜ」

「いやいや、わたしだったら恥ずかしくて生きていけないわ」

まわりのお客さんも私に気づきだした。

半笑いで私の足元から頭の先までを見ている。

中には指を指して笑っている者も。

嫁はすでに他人のフリをして、話しかけるなよオーラを発はっしだしていた。

私は抗あらがう

店のザワつきが最高潮に達した頃。
店員が屈託くったくのない笑顔で私に寄ってきた。

「お客様。当店のお洋服をご愛用いただきありがとうございます。」

なんだ？ココそんな挨拶しに来る店だったか？
まだ褒めてもないうちからシェフが出てくるフランス料理店か？

「ええ。すごく着心地がいいので愛用しています。」
私は精一杯の言葉をかえした。

やさしい店員

「それはようございました。本日はどのようなお洋服をお探しで？」

なんだ？コンシェルジュ気取りか？

ただの付添つきそいだと言おうとした所で鬼の形相ぎょうそうの嫁と目が合う。

ひと言でも私のことを話したら、離婚りこんするぞ！

そんな目でこちらを見る嫁。

離婚はイヤなので私は正直に答えた。

「ちょっと靴下がほしくって・・・」

店員はやさしく私を靴下コーナーへといざなった。

注意喚起

といったことは起こりません。

みなさん安心してユニクロを着たままユニクロに行ってください。