【質問回答】中小企業診断士1次、スタディングだけで本当にいい?/講義・解説で理解できない論点どう補完?
来年の令和6年度中小企業診断士試験を受験予定の方から、マシュマロに質問をいただきました。ありがとうございます!
回答が長くなりそうだったので、noteの1記事として書いてみました。ご参考になれば幸いです。
Q1. スタディングとは別に論点別問題集をやるべきですか?
A. 悩むならやったらいい
「スタディングだけでは出題論点の網羅性が低い」かどうかの是非の検討はあまり意味がない気がするので今回は置いておきます。個人的にはそんな気はしてなくて、短時間で一定レベルに持っていくために絞られているという印象です。それに、スタディングでも2024年版なら過去6年分の全科目の過去問が全部解けますよね。それ繰り返しやっておけばいいんですよ。
※スタディングの中小企業診断士講座は、ミニマムコースではなくスタンダードまたはコンプリートコースを想定しています。(私が受講した2022年はまだミニマムコースってのがなかった)
ご質問の趣旨は「スタディング以外に書籍の問題集を併用すべきか?」ということだと思うのでここを掘り下げます。
これについては
自分の生活・学習スタイル
自分の性格・メンタル面
を考慮することになると思います。
私の場合は、学習スタート時はそもそも書籍の問題集を使って学習するということ自体が無理な生活スタイルでした。育児の合間にスマホアプリで耳からインプットし、問題をポチポチ解いていくスタディングだからこそ学習習慣を作ることができたので。(※さすがに1次終盤や2次対策では机に向かって学習してます)
あとは、私の性格ですね。
スタディングだろうと他社の書籍だろうと、「過去問題集」に載ってるのは全部本試験の「過去問」なんです。解説の内容が違ったり、問題のまとめ方が異なっているとはいえ、過去問は過去問。結局は同じ問題が出てくるんです。同じ問題が出てくるのに、わざわざお金出してもう1冊買うなんてもったいない!なら手元に今ある問題集をとことんやり込むわ!と思ってしまう性格なので、スタディングとは別に過去問題集を買うという選択肢は私の中にはありませんでした。
また、私は学習開始が1月からでしたので、そんなにいろいろやっている時間がなかったというのもあります。
ただし、過去問ではないオリジナルの演習問題のできる書籍は追加投入しています。
これは過去のnoteに書いたのでお読みいただいているかもしれませんが、
『TBC特訓問題集 2022年版〈1〉 中小企業白書2021年版』(早稲田出版)と、『中小企業診断士最短合格のための集中特訓財務・会計計算問題集 第5版』(TAC出版)です。ある程度学習習慣が身についた後だから、書籍の問題集を足せたという事情もあります。ここは時間的な余裕と自分の苦手分野とを考慮してどの程度足すかを検討しましょう。
ここまでは私の話でしたが、ではご質問者であるあなたが『過去マス』などを追加でやる必要があるかどうか?を考えてみたいと思います。
もし、あなたが「やったほうがいいかな…」と悩んでいるのでしたら、やった方が良いです。
理由は、自信をつけるためと、うまくいかなかった時に言い訳にしないようにするためです。
いざ本番を迎えた時、「これだけやったんだから」と思えるかどうかってものすごく重要です。それだけで数点変わってくるとさえ感じます。もし試験本番や受験後に「やっぱりスタディングだけじゃダメだった」「過去マスやっとけばよかった」と思ってしまうおそれが少しでもありそうなら、今のうちにそういうマイナスの要素は徹底的に排除すべきです。退路を断つということですね。
質問者様は9月から学習開始されたとのことで本番まで1年ありますので、書籍の問題集で学習できる環境を作れるなら、自分に自信をつけるために買って取り組んでみるというのは有益でしょう。いきなり全科目買わずに、苦手なものだけ等工夫されるとより効果的と思います。
Q2. 講義や解説だけで理解できない時はどうするか?
A.GoogleとYouTubeで検索
なかなか理解が追いつかないトピックについては、月並みですがGoogleで検索して解説しているブログ記事を読んだり、YouTubeで動画を探したりしていました。
私の場合は、1次試験だと
経済学のパーシェ指数・ラスパイレス指数の計算方法
運営管理のピッキング方式(種まき・摘み取り)
経営情報システムのUML(実際の図を見て、何の図かわかるように)
あたりを毎回間違えていたので、ググってわかりやすい解説や図表を探しました。
診断士試験向けじゃないサイトや記事が役に立ったりするので、いろいろ見てみると良いと思います。
加えて、その論点の出題頻度や2次試験関連度によっては、あえて深追いせず捨てるという判断も大いにアリです。
本支店会計なんか、1次試験の第1問で出るかどうかくらいのもので、2次試験で問われる可能性も低いでしょうし、あんまり時間かけて追っかけてもタイパがものすごく悪い気がするんですよね。同様の理由で、私は「シュラッター・シュラッター法」の問題はスルーしてましたし、運営管理の「百分率変異法」の計算式も覚えるのをやめました。
(もちろん、試験まで残り時間が少なくなってきた時の判断であって、前年11月の時点で捨てるのは早いと思いますが)
一方で、2次試験で問われる可能性が高い論点はちょっと難しくてもちゃんとやる、という判断も重要です。財務会計なら主にファイナンス分野ですね。あと原価計算の中でも直接原価計算とか、キャッシュフロー計算とか、経営分析とか。
運営管理であれば、生産形態の特徴とか、生産計画・生産統制とか、インストア・マーチャンダイジングとか。
企業経営理論であれば、戦略論、組織論の中でも組織形態や組織間関係、マーケティングの中でもSTP, 4Pとかブランドとか。
ですので、まだ1次試験まで時間のある時期にあえて2次試験の問題にざっと目を通しておくか、2次試験の傾向と対策を解説しているコンテンツを見ておく(スタディングであれば2次合格メソッド講座・事例Ⅳ演習講座)のをおすすめしています。現時点で実際に解ける必要まではないですが、ゴールはあくまで2次試験合格なので、2次試験がどんなものなのか先にある程度把握しておき、そこから逆算して1次対策をメリハリつけてやっていくのが理想だと考えています。
以上で回答になっていますでしょうか?お役に立ちましたら幸いです。
まだまだ長丁場になると思いますが、頑張ってください!応援しています!
引き続きご質問は受付中です!が、まもなく第2子が産まれるため、回答までお日にちがかかるかもしれません。時間がかかっても必ず全てお返事はしますので、どうぞ気長にお待ちください。