嫌なニュースの嫌なコメント
「2021年10月に考えたこと」というマガジンに収録されている記事です。単品で買うと300円ですがマガジンを購入すると600円で他の記事も読めます。
自分と直接関係があるわけでは無いけれど、限りなく近い位置にいる人たちが過ちを起こしインターネット上で叩かれまくる。という構図が全然珍しくも無くなってきました。
その過ちが「いや、これは別にいいだろ」と思う時もあれば「これは、まあ、ダメですね」と思う時もあり、別にその過ち自体に感情を持っていかれる事はないのですが、その後のインターネット上の叩かれ方を見ると完全に持っていかれて、自分は関係ないのにめちゃくちゃ落ち込んだりします。
自分と関係ないのであれば「いや~大変ですね」となるだけのはずだけど、どこかで「これは他人事じゃないぞ」と思っているからこういう感情になるのか、それとも「世界がもっと優しくなってほしい」と思っているからこうなるのかは分かりませんが、どちらにせよダメージを受けます。
傷つくのが嫌なのでしばらく見ていなかったニュースサイトを覗いてみたら、出るわ出るわで気分が悪くなりました。見出しから煽りまくり、記事でも煽りまくり、コメントで悪意が噴出されるような仕組みが完璧に出来上がっています。人間の感情を操る作品のようにもなっていて、気づかないうちに自分たちの生活に入り込んでいるのだと思うと本当に嫌な気持ちになります。(あと最近嫌な事。星野源さんが好きでラジオを聴いたり調べたりしているうちにグーグルのトップに星野源さんに関するニュースがよく表示されるようになったのですが、その見出しが悉く「新垣結衣と不仲!?」みたいなものばかりで、うんざりして「この記事に興味ない」を選択するのですが、変わらずトップに出続けてきています。興味ないけど見ろ、という事なのだろうか?僕のスマホなのに僕を苦しめようとしてきている。)
最近自分の中でかなり大きめの嫌ニュースが2つでてきて、それについてTwitterで検索してみたら、その人たちの事が別に好きでないような、おそらくニュースが出てその人の存在を知ったであろう人たちが、全く関係ない立場のはずなのに、悪意100%の嫌味ユーモアコメントでウケようとしていて「帰ってくれ」と思いました。自分の村に帰ってくれ。これは別の村で起きた火事だから。処理はこっちでするから。
こういうニュースが出て嫌な所は、本当にその人が好きな人は、ただただショックを受けるのでニュース自体に明確にコメントをする事もなく、静かに病んでいくだけなので、インターネット上には上記の「嫌ユーモアコメント」しか残らず、それを見た別の全く知識も無い人が「こんなに叩かれているという事はこの人は本当に許されない事をしたのだろう。という事はこの人が関わっているコンテンツもロクなものじゃないのだろう」と思うのではないかという所です。コンテンツ自体に罪は無いのにそこを結び付けようとする人がとても多い気がします。そしてその人はもう二度とそのコンテンツに触れないのだと思うと、自分から素晴らしいものの入り口を閉ざしてしまっているという寂しさもあります。
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