UAD Apollo Twin X+Cubaseで自分の声を聴きながら歌う
はじめに
突然ですが私は趣味で歌ってみた(1年ほど前にはじめたド素人)をしています。そうなるとボーカルのレコーディングが必要になりますが、「自分の声を聴きながら歌えたらすごい便利なのになぁ」と思っていました。カラオケでは片耳塞ぎながら、自分の声を聴いて音程を取っています。
次に私の機材を紹介しますが、マイクに入力された音をそのまま出力(ヘッドホン)に送る=ダイレクトモニタリング機能が搭載されています。しかし、この機能を活用するのも初心者には敷居が高かったのです。
つかっている機材
Apollo Twin X Duo Thunderbolt3 [UNIVERSAL AUDIO]
Cubase Pro 9.5 [Steinberg]
先ほどのとおり、このApolloといオーディオインターフェースには、ダイレクトモニタリング機能がついています。ところがですね…この機能を使うには設定が必要で、ボタン一つで「声が聞こえるぞ…!」とはなりません。
同じくCubaseも実は曲者(私が勝手に思ってるだけ)だったんですが、まずはApolloの設定についてです。
ちなみにApolloのダイレクトモニタリングを使わなくても、Cubaseならマイクに入力された音を、ほぼリアルタイムで再生することができます。ただ、どうしてもMIC→Apollo→Cubase→Apollo→ヘッドホンのルートを通るため発声と聞こえに遅れが生じ、歌いにくくなるため使っていません。
Apolloの心臓部Consoleがわかりにくい
Apolloをセットアップすると「Console」というアプリがインストールされます。これはハードウェアと連携して、入力された音をどこに出力するといったことをコントールできるアプリです。
いきなり答えを書きますが、マイクの設定を次のようにします。
MICをHPにSEND
CUE OUTPUTSのHP SOURCEをHPに
ちなみにこのHPっていうのはHeadPhoneのことです。
さて、入力レベルを見ながらMICのゲインを調整し、ヘッドホンのボリュームを上げていくと…はい!自分の声が聞こえるようになりました!
よし、これで自分の声を聞きながら録音できるぞと思ったのですが、なんとCubaseから音が聞こえなくなりました…。良かれと思ってしたセッティングにより、予期せずアカペラ環境を完成させました。ここから私の暗黒大陸編が始まります。
Cubaseのオーディオコネクションを見直す
暗黒大陸の話は長い上におもしろくないので、Cubaseの設定を変更したら解決できましたという記事を書きたいと思います。
Cubaseにはオーディオコネクションという、オーディオインターフェイスの入出力バスに関する設定を行なうプロパティウィンドウがあります。(いきなり脱線しますが、このバスという概念が個人的にとっつきにくくて、良くわからないまま口ずさんでいます)
オーディオコネクションを開き、出力(Output)タブを選択します。ここにバスを追加します。そうですApolloのHPを追加します。このHPへのバスですが、すでに鎮座している方もいると思います。私の場合はApolloをセットアップした際、ここにHPへのバスが追加されませんでした。もし追加されていたとしたら、暗黒大陸を3ヶ月もさまよう事はなかったかもしれません。
仕上げにCubaseのミキサーで、HPのアウトから音が出るようにルーティングしてやります。SENDで送ってもいいですし、StereoOut→HPのように直接送ってもいいです。そうすると…はい!Cubaseから音が聞こえました!
というわけで、晴れて快適な録音環境を手にすることができました。歌うのが非常に楽しくなり満足しています!ちなみにルーティングの工程は、MIXを続ける過程で自然と身についたので苦労しませんでした。
終わりに
これまで何気なくPCから出力される音を聞いてきましたが、今回の件でオーディオインターフェイス内部のルーティングを意識できるようになりました。UADのApolloですが、使い方によってはHP出力とLINE出力から別々の音が出せるということですね。(使い道はわかりません)
私のように初心者にもかかわらず、UADのデバイスを買ったけどダイレクトモニタリングできない!と嘆く方は少数だと思います。ただ、もしかしたらと同じところでつまずく同士、将来的にこの設定を忘れてしまった軸の私自身のために執筆しました。
もし、もっとスマートな方法があればぜひ教えてください!Twitter、Youtube、Twitchと色々やっています。よかったらフォローしてくださいね。