【第3回】課題テーマ1 「交通利用者のニーズにマッチした新しい移動手段の構築」
こんにちは、みょうこうミライ会議運営チーム、妙高市役所企画政策課の柴田です。
妙高市も梅雨明けとなり、連日暑い日が続いております。そのような日は市内の涼スポットである苗名滝でマイナスイオンを浴びたり、笹ヶ峰高原(標高1300m)で涼みたいと思う今日この頃です。
さて、8月4日(火)にプレキックオフミーティングを開催し、「みょうこうミライ会議」がスタートしました。約30名の参加者がリモートで参加し、顔合わせや課題に対して感じたこと、思ったことなど、ざっくばらんに意見交換を行いました。会議や打ち合わせを当たり前のようにリモートで行う時代がこんなに早く来るとは想像もつかなかったです。私自身IT弱者ですので、遅れをとらないようしっかり勉強しながら、ついていきたいと思います。
今回は、各チームで取り組む課題テーマについて、選定の背景や現状、提案いただきたいことなどについてご紹介します。
みょうこうミライ会議についてはこちらの記事をご覧ください!
都市部企業との連携を見据え、2つの課題を特定
全国の地方都市では、人口減少や少子高齢化による生産人口の減少、税収の縮小、担い手不足など共通の課題を持っています。ここ妙高市も同様な課題に直面しています。そのような中、人口減少対策や次の時代にしっかりとつないでいくためのまちづくりの指針となる妙高市第3次総合計画を策定しました。そこに位置づけている重点プロジェクト・人口減少問題に関する戦略目標の中から取り組むテーマを選定し、みょうこうミライ会議で取り組んでいくことになりました。
テーマの絞り込みににあたっては、都市部企業様が持つ技術・ノウハウなどの専門性を活かすことで解決につながる可能性が高いテーマ、また短中期間で事業化へつながるテーマとして以下の2テーマを選定しました。
テーマ1「交通利用者のニーズにマッチした新しい移動手段の構築」
テーマ2「with/after コロナ時代における妙高市へ新しい人の流れの創出」
人の流れができることで交通ニーズも高くなると思いますので、チーム間での連携事業などもできると個人的にはおもしろいと思います。
妙高市の交通のリアル
今回はテーマ1「交通利用者のニーズにマッチした新しい移動手段の構築」についてお話しします。
現在の妙高市の人口は、約31,000人です。推計によると20年後の2040年には約22,000人と約30%にまで減少するとされており、高齢化が一層進む見込みです。また市民の居住エリアの分布をみると鉄道駅や市役所・支所周辺を中心に人口の半数以上が居住しているものの、中心部から離れた郊外や中山間地にも居住地が偏在しています。また、免許を保有していない市民は約10,000人います。
妙高市における主な交通機関はえちごトキめき鉄道や路線バス、市営バス、コミュニティバス、タクシー(常用・乗合)、観光2次交通バスなどがあります。しかし、ほとんどの交通機関は利用者の減少に伴い収入も減少傾向にあります。また、現在のバス・タクシードライバーの高齢化が進んでおり、60歳以上のドライバーはそれぞれ60%を占めており、このまま推移すると交通機関利用者の減少だけではなく、ドライバーの減少も重なり、運行路線の廃線が現実味を帯びてきます。
地域交通(路線バス、市営バス、コミュニティバス、乗合タクシー)を維持するため、妙高市では公共交通の運行に掛かる経費として年間約1億円を支出しており、市民一人あたりに換算した負担経費は増加しているのが妙高市のリアルです。
その中で、妙高市の交通機関に対するニーズを市として把握したり、適切なサービスを提供したりすることができていないのが課題の一つです。例えば、市民が公共交通に求めるニーズがどの場面・どのエリアで起こるのかの把握ができていないが故に、採算があわなくても維持されている路線があります。また、季節ごとに入込客数が異なる観光客に対しても、ニーズに合った柔軟な交通インフラの提供ができているか未だ検証できていません。
市民・行政・都市部企業の三者協働に求めること
みょうこうミライ会議参加者には、市民や観光客を含む交通利用者のニーズにマッチした新しい仕組みの提案をしてもらいます。
行政がこれまで取り組んできた、施策の延長線上にある解決策ではなく、市民の声や民間のデータ活用の知見を生かし、市域内交通機関の利用者やそのニーズを再定義し、持続可能な新しい移動手段のあり方と実現に向けた解決策が、三者の協働から生まれることを期待しています。
交通は非常に難しい分野だと思っていますが、都市部企業様、市内団体様、妙高市の力を結集すれば、必ず解決の糸口は見つかると思います。事務局もしっかりサポートしていきますので、応援よろしくお願いします。
次回の記事はみょうこうミライ会議の課題テーマ2についてお話しします。