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気付きを与えるということ -京都の戦友を訪ねて-

前回も書きましたNewschoolビジョンクエストのアルムナイ(Vision Drive Community: DVC)の集まりが京都でありました。

ビジョンクエスト第一期でご一緒した廣芝さんのご厚意で、廣芝さんの病院(京都耳鼻咽喉音聲手術医院)を会場提供してくださったのですが、単なる病院の会議室かと思いきや、想像を超える会議室、いや応接間、いや、もうVIPルームで今までに訪れたことがないような空間でした。てか、もう入り口から病院っぽくなかったですw

病院の入り口
会場はもうVIPルーム。プロシュートがある!切らせてもらいました。満足!

今回の集まりは、私を含めDVCメンバー3名が発表し、その後懇親会で、廣芝さんのセッティングしてくれた料理を堪能したり、病院を案内してもらったりで、楽しく刺激的なひとときを過ごしながら、たくさんの気付きを得ることができました。

今回はたくさん得た気付きの一部を料理とともにまとめてみます。
料理は「至誠庵」の井上さんがその場で作ってくれました。ふなずしじゃなく、めちゃくちゃ豪華な創作料理でした。

気付きを与えるという支援

まずトップバッターの私の発表で、なぜいま自然農をやるのか、という私なりの考えとして、どう生きるかを考える場所、そして、資本主義社会を中庸する場所としての自然農を作っていきたいという話をさせてもらいました。この私の話が、3番目の発表者である榎本さんの発表内容と少しリンクするところがあったので、榎本さんの話を含めて書いていきます。

榎本さんは、まだ20代という若さで自分の今の生き方や仕事に疑問を持ち、思い切ってビジョンクエストに参加したと言っていました。ちなみにビジョンクエストに参加したメンバーは年齢層が高めで会社経営者が多く、私でもちょっと場違いかなって思いました。そんな榎本さんは、行動力が凄まじく、京都の集まりの前日まで沖縄に行っていて、その足で京都まで駆けつけてくれました。

なぜ榎本さんは沖縄に行っていたのか?

VDC内で、沖縄県コザを舞台したシングルマザーの物語「遠いところから」の映画について議論していたら、榎本さんが沖縄の貧困問題を肌で感じたくて、自分の知り合いの伝を使ったり、VDCメンバーの人脈を使って、沖縄に行っていました。いや、マジ行動力すごい!沖縄の実情の話を聞いて、貧困と思われたくない当事者の気持ち、行政としては貧困層向けの支援の窓口は開けていること、そこにギャップがあることを肌で感じてきていました。榎本さんはWebマーケティングの仕事にいま従事しているので、誰にどう伝えるということならできるかも、ということで最後に色々アイディアを発表してくれました。

これが、ただ単に情報を伝えるってことじゃないんだろうなって、話を聞いていてすごく感じました。情報を伝えるだけで終わってはいけないというか。なんとなくですが、行政の支援だけじゃなくて、本当はたくさんの選択肢があって、それに気付けるかどうかなのかなと。それに気付けないくらい追い込まれているのだろうけど、でも気付いて貰わないと始まらない。映画も観てないし、沖縄コザにも行ってないので的外れかもしれないですが、私にできるのは現代のキラキラした生き方だけじゃない生き方を、自然と対話しながら感じてもらい、自分らしく生きることに気付いてもらう環境を作ることかなと、榎本さんの発表を聞いて思いました。

一人で考えたら孤立する。だけど、自然と対話して、自然農というものをメタファーにしていければ、きっと新しい生き方に気づけるはず。
誰もが訪れる公園のような自然農園を目指そう。

日本酒のようなワイン。数年ぶりにワイン飲みました

ビジネスで自然遺産を守る

二番目の発表は鳥海さん。鳥海さんはエリアノという会社を立ち上げて、動産という動かせる建物で、かつ自然に馴染む建物作りをされています。HPに今までデザインされてきた建物が載っていますが、めちゃくちゃ落ち着いた感じの建物で私は大好きです。ソレイユの丘のスタイルキャビンに泊まってみたいけどいつも予約でいっぱいです。。

鳥海さんの発表で私が気になったことは、海外では国立公園で観光客などを呼んで稼げているが、日本の国立公園は大切に原風景を残そうとしすぎてお金がなくボランティアで頑張っている現実がある、ということ。

じゃあ、海外の事例を参考に、日本の国立公園も観光客を誘致して、そのお金で環境保全して守っていくといいのか!?
正直、よくわからないなと思いました。

何を守りたいのか!?
観光客を誘致したことで守れるのか?守れていると言えるのか?
人が増えて、ゴミが増えて、お金を掛けてゴミを片付けて守っていくことが守ることなのか?
やっぱり何かは壊していると思うし、だけど人が良いと思っているところはお金を掛けて守っていけるとも思う。

後日、ビジョンドライブコミュニティで発表の振り返りをしたときに、この何を守りたいのかについて一つ大きな気付きがありました。

何を守りたいのかは人それぞれ異なる。
だけど、守りたいものがあった方が人は豊かになれる。

そう思うと、守り方に良し悪しはなくて、守りたいと思う気持ちが大事で、守っていると思えている状態の方が大事。そして、できるだけ皆が納得できる守り方になれているのが大事なのかも。
アドラー心理学の貢献よりも貢献感が大事、というのに似ていますね。

鳥海さんは、動産という動かせるメリットを活かして、原風景を残せれる形で建物をデザインして、自然と建物と人が共生できることを目指されています。
皆が納得できる新しい形で自然遺産を守ろうとしてくれています。
自然遺産を守るということに、新しい選択肢を作ってくれていると思うと、めちゃくちゃ意義のある仕事だなって思います。
ビジョン実現に向けて動いている人の話は考えされられるし面白い!!

めちゃくちゃ大きい松茸を食べました。もちろん土瓶蒸しも。ほんとごめんなさいって感じでした

チャンスを掴む

発表後の懇親会で、自然農のビジョンを私は語らせてもらったけど、これをどの様に進めていくか迷っていて、特に子育てがあり、家庭のためにもある程度稼がないといけない状態でこれ以上時間が捻出できない、というやや愚痴っぽい話をしました。正直、盲目的に前を向いて進んでいる人が羨ましいと思ってしまいます。

こんな愚痴を言うと、今回特別ゲストで参加してくれた廣芝さんのお知り合いの公認心理士の松本さんから、こんな言葉をもらいました。

人生にはフェーズがある。焦らずいま目の前のやることをしっかりやっていればいい。いつかやれるときがちゃんとくる。

正直、焦っている私にとっては刺さる言葉でした。と同時に、山口周さんがvoicyで語られていた言葉を思い出しました。

坂本龍一さんがなぜ「戦場のメリークリスマス」を世に出せたのか。
それはチャンスをモノにできたからなのですが、チャンスが舞い込んできたときに、しっかりと仕込みをしてきたから、チャンスをチャンスと感じられ、自分が掛けに出ることができた、ということを言っていました。なんか当たり前のことかもだけど、こうした方がいいとか、こうしたいって思うことはいっぱいあるけど、それができない理由が、機会がなかったからではない、ってことなんですね。

何かを成し遂げたいなら、チャンスを待つのではなく、やり続けるのが大事。コツコツやり続けて、機会が来たときにパッと出せる準備をしておく。
私もいつかのために、今はコツコツ自然農の畑を耕し続けます。
不耕起だから耕さないのだけど。

豆腐ソースだったかな!?めちゃウマでした。

最後に

今回、京都での集まりで、ちょっと行くのがめんどくさいなー、なんて思っていたのですが、やっぱり対面で顔を見ながら話すと心が落ち着くし、なんといっても空間と料理が最高でした。こうやって話せる仲間がいるのは本当にうれしい。廣芝さんのおもてなしにも感謝です。ありがとうございました。
前の秋田県横手ツアーに行ったときも思いましたが、その人に会い、その人の想いが詰まっている場所に訪れるツアーは、その土地を観光するより大きな気付きがあります。コミュニティで集まり、コミュニティメンバーに会いに行く旅は今後流行ると思う。いや、流行らせたい!!
私もみんなに訪れてもらえる場所を作っていけるようにコツコツと自然農の畑を耕していきます。不耕起だから耕さないけど(二回目)

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