
子供の瞳は魔法のレンズ
リビングとキッチンを繋ぐ場所にあるベビーゲート。
子供が歩き始めてから、家の中のあらゆる所に小さな冒険者の守護壁として、ベビーゲートに
無機質なプラスチック製。
大人にとってはただの道具で、見慣れた日常の風景の一部だった。
でも、その日、子供は私が見たことのないものを見つけた。
「ママ、これ、わんわん!」
そう言いながら指さしたのは、ベビーゲートの固定用パーツ。四角いパーツの中に、小さな丸い突起がついている部分だ。私は一瞬、その言葉の意味がわからなかった。
「わんわん?」と聞き返すと、子供は得意げに頷いた。
「ほら、わんわん!こっちにもいるよ!」
私もしゃがみこんで、いくつかあるそのパーツの一つをじっと見つめる。
なるほど!その瞬間私の中の心の中がじんわり温かい心で満たされて笑みが溢れた。
上下を逆さまに見ると確かに犬の顔のように見える。左右のパーツが耳、丸い突起が目、線のような部分がお口。
写真に撮りました↓
上下逆さまにして見て下さい🙃

「わんわん」に見えましたか?(笑)
大人が何の気なしに見過ごしていた形が、子供の目には命を吹き込まれて「わんわん」になっていた。
「本当だ、かわいいねー」と私が子供の顔を見て言うと、子供は満足そうに笑った。
思えば、子供の目はいつも純粋で、新しい世界を見つける力に溢れている。
大人になってしまった私たちは、効率的に、必要なものだけを見る目に慣れてしまったけれど、子供たちはその裏側にある「楽しさ」や「かわいさ」を見逃さない。
「犬の顔」に見えるなんて、考えたこともなかったけれど、今では私も「わんわん」を見つけるたびに微笑んでしまう。
何気ない日常の中に、こんな発見をくれる子供の純粋さが愛しい。
この守護壁も、いつかお役御免になってしまう時が来るのだろう。
でも私の中にも、この「わんわん」はずっと残り続けると思うし、忘れないでいたい。
次は何を見つけてくれるのかな。
子供と過ごす時間は、ただの毎日がちょっとした宝物に変わる、そんな魔法みたいな日々だ。