メタファー:リファンタジオクリア後感想
メタファー:リファンタジオクリア後感想です。
ガッツリネタバレなので嫌な人は読まないでください。
前置き
1週目ハードモード、トゥルーエンド(実績出た、何が分岐か分かりませんでした...。)、全依頼達成、BONDは全フォロワーMAXです。アーキタイプは大体のメンバーが50%いってないくらいなので浅い感想だったらすみません。
他の橋野桂ディレクションのゲームはキャサリン以外は触れています。真3アバチュP3P4は好きでP5は強火アンチというほどではないけどそんなに好きじゃないです。魔剣はまぁ…大統領が好き。
関連しそうなアトラス作品で言うとSQ1〜4,SSQ1,2は触れています。デビルサマナーはわかりません。真1,2,if,(3,)4は触れていますがNINEと4FとVVはやってないです。ファミコンは分かりません。異聞録と罪罰は触れていますがP5Rは触れていません。BUSINは0も含め好きですが今回は関連しないかもしれません。
なので最新のプレスターン体験は真4で止まっています。ただ本作を考えるにあたっては橋野桂ディレクションではないアバチュ以降は無視して良いのかなとも。
乱雑にシステム面とシナリオ面の感想を書きます。思いついた順なのでまとまりはないです。支離滅裂です。
システム面
・戦闘、育成
かなり楽しかったです。
戦闘の操作性については他の追随を許さない気持ちよさがありました。そのレスポンスの良さから「次へ」や通常攻撃が暴発することもありましたがご愛嬌。
真3系列のプレスターン、かと思いきや防御と前列後列の概念があったりリンケージのリバイバルたるジンテーゼがあったりと、かなり進めた印象です。ゲームに頓着ない人に「いつものプレスターンか」と非難されてるのちょっと可哀想。まあいつものなんだけど。
また行動順が素早さ依存かつターンごとにリセットされない形式なのも驚きました。最初は困惑しましたが、この方式の方が想定外が起きた時のアドリブ性が高まっている気がして好みです。
隊列についてはあまり面白いと思えませんでした。下げ得な時に下げるのめんどくさいし忘れがち。メディラインを全員にかけるパズルみたいなのは楽しかったけど。隊列依存のパッシブスキル等を取得する前にクリアしたのでもしかしたら感想は変わるかもしれません。
BUSINのアレイドみたいに隊列もジンテーゼの条件に含めてもよさそうだけど4人だと難しそう。隊列の面白さを作るならどうせなら5人以上にしてほしかった。SQリスペクトしてるし。
しかし5人以上のプレスターンとか絶対面白くないしなぁ、と色々考えてしまうシステムでした。
防御についても個人的には好きではありませんでした。Pシリーズのワンモアプレスでも採用されているシステムではありますが、あちらと違ってパーティメンバーの弱点属性を自由に操作できるゲームなので微妙に感じてしまいます。戦闘前に勝敗が決してるのがプレスターンの良いところなので、「ちょっと編成ミスったなぁ」と思いながらも継戦できてしまうのは違うなぁと。カジュアルで遊びやすいといえばそうなのですが。
ジンテーゼについてはかなり好印象です。正直強力すぎるきらいもありますが、DDSATの空気のようなリンケージを反省して「使えるシステム」として再誕しているのはよかった。前述した行動順の件もあり、戦闘を単調じゃなくするのに一役買っていると感じます。編成の面白さにも寄与していますしね。(ただしプリンスを除く)
補助アイテムが強力かつ入手が容易な点も印象深いです。スキルの自由枠が最大4つと少ない反面、ある程度アイテムで補えるような設計になっているのでそのおかげもあり意外と自由に感じました。自分は結局範囲回復や蘇生、デクンダデカジャランダマイザはアイテム任せにしてました。アイテムのボタンもっと押しやすいところで良くない?
戦闘をワンボタンでやり直せるのも良いシステムだと思いました。しかしどうせなら編成画面を呼び出せるようにしてほしかったです。結局は全滅を待ってロードする場面が多かった。あと相手ターン中にも押せるようにしてほしかった。
オートバトルは作戦を選びその通りに動いてもらうことが可能となっているのですが正直使うことはなかったので特に言えることはないです。通常攻撃のみとした場合も等速で演出が流れるので◯ボタン連打と変わらず、微妙に感じました。PS2時代の△ボタンを押したときの圧倒的速さを思い出して欲しい。
装備品のシステムについては、ペルソナと似たようなものでしたが、中盤まで同アーキタイプ被りの場合に強い武器がないという状況が多く発生してしまいました。そんな編成をするなと言うメッセージなのかもしれませんが、不自由に感じました。
また魔道器はアクセサリと別枠でも良かったのではと思いました。最序盤以外使うことがなかった...。もしくはアクセサリがもう少し弱かったら釣り合いが取れていたかもしれませんが。世界観的にも非常に高価なもの(家くらいだっけ?)と説明されていたのでもう少し存在感がほしかったです。
アーキタイプについては、半分近く取得せずに終わってしまったのでアレですが育成が非常に面倒に感じました。終始MAG不足に悩まされるため履修もスキルの引き継ぎも満足出来ず、かといって理想の形にするまで稼がないとゲームが進められないような難易度でもないのでずっと「このアーキタイプにこのスキル付けれたら楽しそうだなぁ」と思い続けてプレイしていました。履修時点でRank20かつ引き継ぎ無料だったらすごい楽しそう。稼ぎをしろと言われたらまあそれはそう。
ロイヤルアーキタイプについても、その条件の厳しさから2ジョブマスターの人たちしか取得できませんでした。(ここだけは意図的に稼ぎをしました。)ハイザメとかめちゃくちゃな条件になってて可哀想。
多くの人は自然に履修出来てるものなのかしら。
全ての人の魂を喰らう者の終末魔法の条件が分からなくて不安になりながら誰も履修してなかったロイヤルを取りに行きました。プリンスのジンテーゼから推察だったので確信を持つには曖昧すぎた、どこかで明言してくれてたのか?
アーキタイプ毎の個性はあるものの前述の育成が追いつかないと言うこともあり、編成の旨みみたいなものを最大限味わう前にゲームを終えてしまった感があります。2週目に期待。やるかわからないけど。
インターネットでよく言われているタイクーンが強いみたいなのも全く触れずに終えてしまった。
またプリンスのアーキタイプについても、スキル構成が微妙に感じてしまいました。魔偏重でステータスを上げてしまっていたので「この万能、魔法だったらなぁ」と思いながらプレイしていました。まあ至高の魔弾みたいなもんか。
全員とジンテーゼ出来る、というのはよかったなと思います。気にしてなかったジンテーゼが結構強いみたいな気づきがあった。
全体的な戦闘のバランスについては、ハードでやったというのもあるかもですがどのボスも適度に歯応えがあって良かったです。前述の「満足に育成できていない」という実感を持ちながら良い感じに遊べるのはいい塩梅なのではないのでしょうか。三竜などの明確に対策しないといけないボスも手持ちの札でどう何とかするかを考えるのが楽しかったです。
ただ雑魚戦については後半に行くに従ってジンテーゼ1発ドーン!で戦闘が終わりがちになってしまっていたのでそこは微妙かなと感じました。ファスト&スクワッド(だっけ?)というシステムがあるのだからエンカウント戦はもう少しタフなものだけでも良かったと思います。
あとラスボスが(リトライせずに行ける範囲で)ちゃんと強くて良かった。育成状況、パーティ編成によるかもしれませんが。
アシュラマンと化したルイ様に人形たくさん食べられて辛かったです。
・ダンジョン探索、街
ファスト&スクワッドについてですが、最初はあまり好きではありませんでした。不意を突かれたら半壊(最悪全滅)、成功前提の難易度に感じていたからです。ただ途中で「リスクをとって有利を取りに行くか、リソースを吐くことを決めて通常戦闘に入るか」という取捨選択をするシステムだと気づいてからは面白く感じました。
複数体の敵がいる状況でMP節約を狙いに行くか、大人しくMPを消費する戦闘をするかの判断をするのは楽しかったです。
あと雑魚を蹴散らすのはシンプルに気持ちがいい。
隠し通路を探しながらダンジョンを探索していく感じは単純ながら、マップを埋める快感を存分に感じられるものでした。
世界各地にあるダンジョンですが、サブクエストのものの多くは幾つかの汎用風景ダンジョンで済まされており、旅情を感じさせるものではなかったのが残念です。基本的には端から端まで歩き回るだけのものであって、謎解きなどもありませんしね。戦闘楽しいからまあいいかという感じです。
メインストーリーで挑むことになるダンジョンについても、基本的には人工の建物(鎧戦車含む)ばかりで、いわゆる「冒険感」のようなものが薄く感じました。ファンタジー世界での旅という事もあり、美しい幻想風景に息を飲むような体験を期待していたので残念に思いました。
一方で各地の街については旅行感があって楽しかったです。目を見張るような個性はありませんが、都会から田舎町、港町や離島、山岳都市など広い世界を移動していると感じさせてくれました。一国の話なのにね。
話しかけられる人が結構多いのも良い。
完全なフレーバーである気温表示も好き。エト・リア暑すぎるのにみんな金属ヘルメット被っててすごいぜ。
どうせなら地方に合わせて服を着替えてほしかったです。普通にDLC制服作ってる場合じゃないのでは。
・カレンダーシステム、マップ移動
発売前に「旅の計画を立てる楽しみがある(うろ覚え)」とされていたカレンダーシステムですが、「天気予報見て晴れてる日に出かける」「複数の用事を同時にこなせるような旅程にする」といった当然のことに加え、「移動してる間に本を読んで、帰ったらBOND進められるようにする」「ここで釣りをして、こっちで料理する」といったことまで考えるのはペルソナシリーズとの差別化もあり楽しかったです。どうせならもっと移動に時間かかるような形でも良かったのでは。
終わってみればBOND全MAXでもかなりの日数に余裕があったので、もっとずっと日数厳しくて良かったのではとも思いました。「自分だけの旅路」にもなりますし、一周で全部見られないゲームの方が周回のモチベにもなります。2週目しか選べない難易度作ってるんだし。
全部見られるとしてもP3くらいの厳しさでお願いします。
移動の途中に絶景スポットがある、という作りはかなり好きです。自分はバイクでドライブに行くのが趣味なのですが、目的地ではない道中で素敵な場所を見つけるというのはやはり醍醐味なのです。
下手に3Dマップで作らずに一枚絵でちゃんと綺麗なのも良い。
・UI
メニューかっこいい。けどチュートリアル時のメニューでも十分文句ないので正直どっちでも良いです。
P5以降一層「オシャレ」なUIを作ることに囚われているように見受けられます。
個人的にはそこはどちらでも良くて大事な本質は「カーソルを動かした時、ボタンを押した時の気持ちよさ」「遷移のキビキビ感」だと思っています。本作はどちらも満たしている。
機能面での大きな不満はアーキタイプの継承スキルの付け替えです。
equipmentの中でできるようにしてほしかったです。
シナリオ面
・世界観
まず期待していたものとは大きく異なるものが出てきたなという印象でした。いや、それはプロジェクトReファンタジーの具体的な内容が発表された頃からあったのですが。
「真なるファンタジーへの回帰」「新たな王道」を謳っていた所から、コンセプトボードに描かれていたハイファンタジーとは大きく異なる世界観が出てきたので驚きました。
勝手に王道ファンタジー=ハイファンタジーだと思い込んでる自分の視野の狭さに反省しました。(反省する必要あるのか?)
ただ、ファンタジーを再考するという事について、想像していたのとは異なるアプローチできたなぁという感覚です。あと王道RPGって本当に王道RPGって意味だったのかよ。
考えてみれば当然の帰結で、橋野桂作品がP3以降あからさまに掲げている「現実に何かを持ち帰ってほしい」という命題と「幻想(ファンタジー)」というキーワードがぶつかったら「幻想は現実を生きる力になる」という話になり、そうしたら世界はそのための入れ物にしよう、となるのは当たり前でした。
正直プロジェクトReファンタジー発表当初の内容から「ガチガチに作り込まれた架空世界ってこんなに面白いんだよ!」って作品を期待していたのですがそれは橋野作品に期待するべきものではなかった。
ファンタジーを考えた結果「世界は入れ物である」という開き直りになっちゃったのちょっと悲しい。
そうして生まれた物語のための世界である「ユークロニア連合王国」(世界の名前が無いのはファンタジーとして珍しいかも?まあ地球なんだけど)ですが、とはいえ「設定フェチ」的な欲求を満たしてくれる部分は結構あって良かったです。たびたびフィーチャーされる食文化とか、見聞録で語られる各地の村の設定とか。あと移動中のモアの語り好き。魔法の発見により科学が終わるのもアトラスらしい天邪鬼さで好き。
しかしながら流石にメインディッシュ足り得る強度は持たず、あくまで「旅先」の雰囲気を得るためのものに留まっている感じはしました。
そんな世界に住む種族の名前についてですが、発売前情報とコンセプトムービーから、現実の属性(もしくはレッテル貼り)のもじりである事が分かっていてマグラが充満していたのですが一応作中でエルダ族は古代言語の「古き者」を由来としてるみたいなことを言っていたので納得はしました。イシュキアとは、いにしえの言葉で「意識高き者」を意味する。
きっともう各種族の間では元の意味は失われていてエルダ族だけがその名前の滑稽さをせせら笑っているんだろうな。薄汚ぇエルダ族がよ。
8種族+1ということもあって、アライメント的な役割もあるのかなと思ったけどどれがどれに当てはまるとかは考えてません。選挙魔法とかいうから各種族への肩入れ度合いでロウ-カオス的な分岐があると思ってたんだ。
世界崩壊の後に亜人種ひしめくファンタジー世界になる、という設定は特段目新しいものではないですが、現実世界と地続きにするためにはこれしか方法がないと思います。個人的には直近でゼノブレイド3をやっていたので「流行りなのかな?」という感想になりました。
アトラスのゲームにおいてはファンタジーと見せかけて実は遠未来SFだった、ということをやっているのが世界樹の迷宮なのですが、設定が似通ったからかそのまま持ってきて正直反応に困りました。スマブラ。あちゃーって感じ。
正直島の店名から嫌な予感はしていたのですが、世界の種明かしを借り物で消化するのはなんだかなぁと思ってしまいました。
でもBGMでテンション上がりまくった。身体は正直。あと遺物が方々に落ちていたりバスが外にあるの好き。こういうファンタジー世界の住人が現実世界のアイテムを見てすっとぼけるやつ(固有名詞は出さないけど読み手だけが「アレね」となるやつ)いい。まあこれもパロディでしかないのですが。
エト・リアと命名する下り、SQ知らない人が見たら盛り上がるのか不安。
ともかくガチガチの新世界創造、という感じではなくパロディなど入れ込めるある程度ゆるふわな世界観だったのは個人的には期待していたものとは異なりました。アトラスブランド35周年ってテーマはいつから入り込んできたのかなと気になりました。
マグラの単位がMAGなのとかは上品なパロディって感じで好き。うろ覚えだけどマグネタイトって元々人間の感情エネルギーみたいな感じだったし。アーキタイプ:デビルサマナーやペルソナマスターもまあ過去の英雄像って意味で納得感ある。長い文字叫ぶのかっこいいからアバタールチューナーも仲間に入れてほしかった。
・ストーリー
こちらも期待していたものとは異なりましたが、結構好きです。大好きかと言われると微妙だけど。ペルソナで繰り返し主張されていた事をファンタジー世界ならではの純度の高さで説教してきて嫌いになれません。クサすぎでしょ。
中盤以降の変な展開もまあ良いかぁって感じ。ファンタジーだし。便利ワード。
前代未聞の選挙魔法が発動する所から始まる物語ですが、作中で選挙魔法ってワード出てこないんですよね。えらい。じゃあなんで公式サイトで使ってるんだよ。
基本的に一本道のシナリオなんですが、せっかくの選挙戦なのでL-N-C的なマルチエンディングを採用してほしかった感はあります。1年後に自分の政策で変になっちゃった王都見たかった。しかしながら本作は終始「幻想は絵空事なのか?」「不安や恐怖=現実と向き合おう」という青臭いテーマに則っているので、責任がどうこうみたいな話になりそうな部分はいらないですね。
差別がどうこう、みたいな話もそんなに主題ではなくて、端的に「決めつけず人と向き合おうね」くらいのメッセージのための要素でしかない感じが逆に良かったです。この感じで真面目にやられたらキツすぎる。
最終盤のハイザメとバジリオの掛け合いはロードオブザリングのレゴラスとギムリを思い出しますね。この二人の絡みはずっと薄味なのでこれやりたかっただけに見えちゃった。エンディングのムービーでも仲良さそうにしてて、じゃあ本編でもっと仲間同士のコミュやれよ!って思いました。
プレイヤー≠主人公なのもあってか結構厳つい事してるのは興味深かったです。普通あんなに評価してくれるルイ様のこと簡単に裏切れないよ。歌聴いてたら槍刺されるルイ様かわいそう。冤罪だし。
ルイの死んだと思ったら死んでなかったよってのはP5のセルフパロディなのかなと思ったり。思えば心の怪盗団もかなり力の集団。あいつら世直しとかいって平気で日本国民ニンゲン化計画とかやりそう。制御できてるから歪まないんだ。
歌劇場以降、てっきりルイ様とレラ様とジンテーゼしてアウフヘーベンする話になるかと思ってたので普通にテンポよくレラ様冷凍して笑っちゃった。3人で演説対決したかったぜ。
大衆は愚か、的な描き方もファンタジー世界であることでだいぶ脱臭されているというか、ペルソナ5のようなキツさは感じませんでした。こんな社会で訳わかんない魔法発動しちゃったら大衆も愚かにもなる。
支持率急落は笑ってしまったけど。流石に2桁順位くらいで良いと思いました。まだ見ぬ王候補者が多すぎる。
天の巨顔の不安収集装置を破壊しても尚、ルイと主人公の票数が拮抗してるのが良かったです。みんな操作されてるからルイを支持してる訳じゃないんだ。
ともかく全体的にペルソナ5の揺り戻しというか、反省のようなものを感じました。それだけで嬉しい。逆に何だったんだろうあのゲーム。
エンディング部分で言うとアーキタイプ:キングがムービーだけで済まされてしまったのは残念です。大いなる封印と幾万の真言すき。大罪の徹甲弾は意味わからないから嫌い。まあプレイヤーにルイを殺させるのは微妙なので良いか。
どうせなら王の威光でルイのニンゲン化を戻すような話にしてほしかったです。困ってる人を助ける、を信条としておきながら目の前で困ってるルイを殺して終わるのは悲しかった。力による調伏ならルイ自身も納得してくれそうだし。
エルダの里で謎の声による、
「本来、不安とは拒否するものでも、消そうと躍起になるものでもない。ただ存在を認めればいい。」
「己の弱さと共に進めば、歪まぬ結果につながるはず...」
の応答で
「確かに、人は弱い...『誰でも助ける』など、絵空事と感じる人も多いだろう。」
「だが、弱い者や従わぬ者を死んで当然とするルイのやり方を、許していいはずが無い...」
と言っているのにルイを殺すのは驚きました。
ゾルバの死体で支持上がる描写も笑ってしまった。「これがルイに従ったものの末路か...。」みたいになってるけどそれ殺したの王子様ですよ。
結構個々のイベントでみるとシュールというかライブ感というか少年マンガ的というか、「なんか流れで何とかなったわ」感があります。
あと、いつのまにか人数減ってる元老院好きすぎる。
王子との合体イベントは実質アバタールチューナーである事は事前に予想していたので驚きはありませんでした。でもフォーデンの思念体と恐王星に飛んでかなかったからアバチュじゃないかもしれない。
キリがないのでキャラの話します。
・キャラクター
書いてないキャラは印象ないって事で。思い出した順に書きます。
・アロンゾ
死んでてほしかった。コミュの途中で死ぬやつは良いぜ。
冗談はさておき、彼のシナリオは作品のテーマに直球でいいんですよね。
「誰だって、現実と向き合わなきゃいけない時はある。そんなこと皆知っている。」
「だがその時が来るまで、いや、その時が来てもなお、人は逃げてしまう...」
「それは悪か?...違う。ただ、『弱い』だけだ。」
「その弱さこそ...人の面白くて、愛しい部分だ。」
のパンチラインで好きになっちゃった。ビデオゲームという現実逃避も現実には必要。
飄々としたやつが頑張って素直になろうとしてるの可愛い。俺にだけ本当の姿を見せてくれ。
・バトリン
彼はBONDすらありませんが、結構好きなキャラの一人です。
公示人という惺教ズブズブの立場ながら、真実を知り世を良くするために自分にできる事をがんばります。よく始末されなかったな。
基本的に「ワクワク感」で行動している節があり、共感できます。やっと面白くなってきやがった。
「本当の敵は、そんな昔の俺みたいな、やみくもな熱狂...純粋で悪意はないが間違ってる...そんな思いの濁流なのかもな。」
というセリフは、世間を扇動する立場の彼ならではの気づきで良い。ドラゴンもおんなじこと言ってるし。
「俺たちも、俺たちにしかできない方法で戦う。本物の王子が戻ったことや、今までの活躍...国中に伝えてやるさ!」
と言われるのも、今まで頑張ってきて良かったなと思えました。コミュMAXのセリフでしょこれ。
彼のように直接は戦えないものの「自分の戦いをする」キャラクターはいい。
・ベルギッタ
最終決戦前の会話が良かったです。最後に打算無しに握手し直すのは熱いぜ。
ベルギッタのシナリオは「自分の弱さと向き合う」というペルソナ的な話で直球勝負なのも好き。ランクマックス時の「弱さも私らしさだ。教えてくれた。」というセリフが彼女と関わって良かったなと思わせてくれました。
犬好き設定はあんまり好きじゃない。ユージフ族のガキ囲って満足か?主人公も見た目犬みてえだしな。結局ルッキズムかよ。
・バードン
彼もかなり好き。マルティラが民主化を果たす話なのですが、為政者の立場のキャラクターって選挙を題材にしてる割にバードンくらいしかちゃんと描かれてないんですよね。
像を壊した時のセリフがいい。
「せめて、一人ひとりが自分の頭で考え、自分の信じる選択をしようではないか!」
と民に訴えるバードンには、まさしく同志という感覚を覚えました。彼のシナリオも「民に信じられなくとも自分の信じる選択」をする話なのでアツい。
・ギド
彼は心底魅力ないなとがっかりしたキャラクターです。
僧兵、王位に興味がないなどの設定から純粋に惺教を信じ、腐敗した組織へのカウンター的なキャラになると発売前は踏んでいたのですが、早々にフォーデンに地位を求める小物ムーブを発動し魅力レースから退場しました。
反面、1年後の王都での彼はかなり好きです。
「驕りや不正、悪しき風習があったことも認めます...だが、惺教に救われた者も確かにいたはずなんです。」
のセリフから、本編で悪し様に描かれがちな惺教を信じている人を否定しないのは良かったです。コージュラ。
彼に限らず他候補者はもっと魅力的であってほしかったです。
・レラ
声が良すぎる。
いつか桁外れるんだろうなと序盤から注目していたので、豹変した時は嬉しくてたくさんスクショ撮っちゃいました。
彼女みたいに「やらかしすぎてもう止まれない」みたいになってる善人はいつだって好き。
・ルイ
声が良すぎる。
かなり好意的な声色で接してくるのでカリスマ性があります。
カリスマ性があるのに最後ゾルバくらいしか側近いないの悲しい。
お互いの支持者VS支持者みたいになってもよかったのに。
・モア
声が良すぎる。
この役が声優変更されてるのすごい。
正体については驚くものではありませんでしたが、目を覚まさせようと(覚まさせまいと)襲い掛かってくるのは驚きました。父を乗り越えないといけないエディプスコンプレックス的なアレか?
ともあれ作品のテーマに家族,次代へ繋ぐ的なものもあるのかなあと。
ボコられて希望を抱くのではなく主人公の旅路を見て希望を抱くような形だったらよかったな。
・フィデリオ
この名前で男装じゃないことある!?って驚きました。
発売前はセクシャルマイノリティみたいな話もやるのかよとビクビクしてましたが、杞憂に終わって良かったです。
・ガリカ
ビジュがいい。悪い顔が可愛い。
顔しか言うことないのかよ、って感じですが本当に顔がいい。
妖精という種族を生かしてガリカが主人公に影響されて人間性を獲得していく話でも良かったのに最初から結構人間性あるんだよなぁ。
でも料理にメチャクチャな提案してくるのは好き。
ここまで書いて意図せずパーティメンバーについて書いてないことに気がついたので最後に軽く書きます。今更旅の仲間がそんなに好きじゃないことに気が付いて暗い気持ちになりました。
・ストロール
クサい発言担当大臣。
いい奴なんだけど印象薄い。主人公が喋らないぶんリーダーシップを発揮していて、時折彼の傀儡になった様な気分になりました。傀儡政権ってことか。
・ヒュルケンベルグ
いい人なんだけど印象薄い。
堅物の騎士という典型的なキャラクターなんだけどあんまり萌え萌えしてなくて良い。
印象に残ったセリフは
「邪念を捨てろ、ストロール。今この瞬間も筋肉が悲鳴を上げながら成長している。」
と
「ストロールー!!いっつもいっつも理屈っぽいーー!!!」
です。ずっと仲良くしててほしい。
・ハイザメ
回避担当大臣。その節はありがとう。
ハイザメのシナリオはユージフ族の話を全て請け負っている感じがあります。基本ユージフ族の存在感薄い。
優柔不断さを受け入れて決断する、って話なのはユージフ族の由来に直球すぎる気もする。ユージフとはいにしえの言葉で「優柔不断な者」を意味する。
ジェネラルとアサシンの言い方好きすぎる。
・ジュナ
歌うたいの人。でもアーキタイプは踊りおどり。
ストロールにクサイっていう人。
彼女の「歌」の持つ希望にフォーカスしたシナリオは好きなんですが、それはそれとしてルイ暗殺の道具に歌を使うのはどう思ってるんですか?
・ユーファ
ビジュがいい2号。声が良すぎる4号。
萌え萌え担当大臣。
彼女のみ恋愛感情を寄せられているっぽい雰囲気になるのですが、やっぱりムッツリ族って事なんですかね?ムツタリとはいにしえの言葉で「ムッツリな者」を意味する。
・バジリオ
腹筋で吹っ切れるのはバカでよかった。
彼は非常に暗い設定ながら、根の明るさで気丈に振る舞っているのが魅力あります。
後期参入ながら存在感も大きく、特にルイ戦前の問答は良かったです。理解もせず抑えつけようとしてきた嫌いで許せなかったあのフォーデン達と同じじゃんかよ。(CORE PRIDE)
「けどよ...怖くても、ひとりひとりが望めば、すげえ力になる。ちょっとずつでも、クソな世の中は変わってくんだ。」
というセリフが怖れからフィデリオやルイに依存していた彼から発させるのは胸が熱くなりました。
・ニューラス
発売前は勝手に気難しそうな印象を持っていたのでパーティのムードメーカー的な存在だったのは結構意外でした。
少年の日の憧れを追うシナリオは、薄味に感じる点はありましたが結構好きです。ノートに追記されてたりするのアツい。
終わり
つらつらと書きましたが終わろうと思います。
正直書き出さないとすぐに忘れてしまいそうだなと思ったので書き始めましたが、振り返ると結構良い旅路だったのかもしれないと思い始めました。
誰が読むのかわかりませんが、ここまで読んでくれてありがとうございました。