ひとりでは舞いあがれない~史子さんの重要性~

朝ドラ「舞いあがれ」を毎朝、楽しみに見ている。
自分のペンネームが「まい」だからという、不純な動機で見ていたんだけど(笑)そこは完全に超えてしまった。
さて、視聴者のほとんどは「史子さん」に注目しだしている。
主人公の舞ちゃんが幼なじみで歌人のたかしくんと結ばれるかどうかという時に、突然、たかしくんの元に現れ「先生の短歌が大好きで、お世話をします」という女性だ。
ほとんど、ミザリーのノリでもあるんだけど。

物語もそろそろエンドに向けてという時、主人公カップルをひっかきまわすキャラクターの登場というのはよくある手法だけど、そんなちゃちい意味で登場させたんじゃないと思う。
史子さんは、実はこのドラマの重要なテーマを背負っている。
メインキャラの舞ちゃん、たかしくん、久留実ちゃんなどはみんな子供のころからそれぞれ友だちで親同士も仲がいい。
それぞれ大きな試練はあるが孤立はしていない。
だけど、史子さんはお父さんがちょっと問題のある人で、家を飛び出し、バイトをし、孤立の一歩手前ぐらいの状況だ。
要するにメインキャラ3人と正反対の環境で生きてきた……!
それゆえに、極端で思い込みが強く、たかし先生との距離感もめちゃくちゃなんだな。
極端で思い込みが強いからこそ、成し遂げられることもたくさんあるが、今のところ史子さんは逆の方向に行ってしまっている。

家庭環境のせいにしてはいけないという人もいるが、まい太郎(自分のあだ名)もいろいろあったんで、はっきりここに書く。
 
家庭に安心が無い→安心の求め方がわからない→思い込みが激しくなる→人を遠ざける(もしくは遠ざかっていく)

このパターンはあるあるあるあるだ。(わたしが証明です笑)

じゃあ、なぜ、そういう人をエンドに向けて登場させたのか。

このドラマのタイトルは「舞いあがれ」だけど、テーマがたぶん「人は一人じゃ舞いあがれない」だからではないだろうか?

たぶん、主人公の舞ちゃんが最後にそんなことを言う気がするんだけど、
舞ちゃんみたいな、みんなに愛されている子がいうだけではちょっと薄い。
史子さんのような孤立の一歩手前みたいな人が、思い込みから解かれ幸せになった時、はじめて、このテーマと舞ちゃんとたかしくんが生きてくる。

というわけで、史子さんはたかし先生とどうのこうのではなく、人間として
一皮むけ、それはとてもいいシーンになると予測している。

リュー北条に自分が書いた短歌を見せてもいいんじゃない??



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