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2分で読める子育てエッセイ№927『「適量」って』

中1の娘は、長い髪をサラサラにするためトリートメントも丁寧。日焼け止めもキチンとつけて年中、長袖で日焼け予防は完璧。季節によっては乾燥肌にならないよう顔はもちろん、手足の保湿も欠かさない。思い出したときにしか塗らないワタクシとは大違い。

ある日、娘が保湿のためボディクリームを塗っていたら、小4の息子・イチが物珍しそうにそのボディクリームの容器を手に取り見ていた。
「おやっ? 息子もお年頃? お肌のお手入れに興味あるのかな」
気になって見守っているとお姉ちゃんにしっかりと釘を刺されていた。
「それ私のだから返して」
その言葉にもめげず息子はメッチャいい顏して娘にこう言った。
「こっちも塗ってみようかな。そのクリーム」
スンとしていた娘に息子はさらにこう訴えた。
「手がカサカサするような気がするし、ちょっと痒い気もするんだ~」

どうしてもボディクリームを塗ってみたいという息子の意志を察してくれた娘。
「じゃあ少しだけ、いいよ」
息子の手に出してあげていた。

ところが息子はまたもや自己主張。
「自分でやる~」
結局なんだかんだと言って、イチはボディクリームを容器ごと持ってどっか行った。

もう嫌な予感しかしない。

しばらくして、満足気な顔をした息子を発見。見るとイチの両腕がうっすらと白くなっており、さらに顔はまだらになっていた。
「ひょーっ! 淑女の長い手袋みた~い! アンタそりゃつけすぎ~!」
お肌が吸いきれなかったクリーム。料理をするとき同様「適量」って非常~に難しいなと思い知った。

次の日、しっかり遊ん・・・いや気が済んだのか、息子はもうすっかりボディクリームのことを忘れており、娘を悩ませることはなかった。

肌の状態がどうの、お手入れがどうとか言い出すのはまだ早かったらしい。食事後、顔につけたチョコやソースの髭ついている間は、そんなことど~でもいいのかもしれないと思った。



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まいまいまま(mymymama)
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