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indigo la Endを聴いてくれ(全曲レビュー前編)

フォロワーの全曲レビューが楽しいから私も書きたい。indigo la Endのアルバムを1枚目から全曲レビューします。レビューというかただの感想です。

さようなら、素晴らしい世界(2012)

1stミニアルバム。今聴いてもとてもindigoらしく、それでいて今より青さのある名盤だと思う。

M1 緑の少女
初期の代表曲。ぎゅっと切なくなるようなどこか懐かしいイントロ。
耳が聞こえない少女との恋を歌っていると解釈しています。(「音のない部屋」「文字を追う指」とか)
緑色の靴で喜んでいるのに「緑色なんて趣味が悪いわ もっと違う色あったでしょう」ってところが大好き。『indigo la Endなんて趣味が悪いわ もっと明るい歌あったでしょう』みたいなね。

M2 秘密の金魚
このミニアルバムだと1番歪んだ感じのロックで、こういうたまにくるindigoの歪みが好き!「秘密の金魚」は「ライ麦畑でつかまえて」に出てくる小説のタイトル。

M3 夢で逢えたら
同タイトルの名曲はたくさんあるけど、これは「夢で逢えたら〜したい」「せめて夢で逢えたら」という夢をポジティブに捉えたのではなくて、「夢で逢えても…」みたいなどことなく冷めた感じがする。ちなみにコーラスできのこ帝国の佐藤さんが参加してます。きの帝とindigoは仲良しだったみたいね。

M4 Warhol
そんなわけないけどパッと見でワコールって読んじゃう。ウォーホル。Andy Warholからきてるんだろうね。初期indigoらしく青く優しいメロディで好きなんだけどライブで聴いたことない。
今音源化されてる曲で1番古くからある曲だと思います。絵にならないって課長?

M5 夜の公園
このアルバムで1番好き!夏夜のマジックが好きな人はこれも聴いてみて。indigoで「夜」がタイトルに入った曲はキメに来てると思ってて、これも間違いない。前野音でやってくれて最高だった。

M6 ジョン・カーティス
ポストロックぽくてかっこいいと思う。これについての話聞いたことなさすぎるけど、普通に考えてカーティスってギターの長田カーティスよね。「別に何も怖くないし」って言いそうだし、ティスさん。

M7 むだい
語り。次の次のアルバム「あの街レコード」にも「mudai」という語りナンバーが入る。ピアノは当時のドラムのオオタさんが弾いてる。

M8 素晴らしい世界
「この素晴らしい世界に入れてくれてありがとう、でももう僕は1人で大丈夫です」という曲。浅野いにおの「素晴らしい世界」(漫画)インスパイアだそうです。
これは二度とライブで演奏することはないと宣言していて、理由は「もう今は周りに支えられていることが分かったから」。
「ありがとうでももういいです放っておいて」という気持ちも「やっぱり1人では生きていけない」という気持ちもどちらも身に覚えがある。
いい曲だけど、その理由で歌わないならもう二度と聴けなくて大丈夫そうだ、そうだ。
(武道館公演のMCで「中野で封印した曲もあるけど」と言及していたのはこれのことですよね)

渚にて(2012)

前作から半年後に出たEP。
昔のインタビューで川谷絵音が「前作の反動でアンダーグラウンドな作品になった」と言ってる。これ以降の作品を見ても1番終末感が強くて救いがない。でも一回通して聴くともう一回楽園からリピートしたくなる。
全体的に歌詞は難解で掴みきれないんだけど、歌詞カードの最後を読むと少しコンセプトがわかるから、気になったらCDも買ってね。

M1 楽園
なかなか複雑な展開のナンバー。EPの1曲目に「最終回です」って叫ぶとこも好き。
「あの子」が行ってしまったのは本当に楽園でしょうか。

M2 レナは朝を奪ったみたいだ
ジャキジャキしたイントロからサビまでの展開が目まぐるしいナンバー。人の名前がタイトルに入る曲は名曲が多いなあ。
初期は結構ライブ定番曲みたいだったけどね。私がライブで聴いた記憶があるのは2023年の蒼き花束かな?

M3 海辺カラス
カラスは何を伝えに来たんでしょう。これはあまり自分の中でしっくりくる解釈が無いです。

M4 渚にて幻
indigoの曲で一二を争うくらい好き。早朝の誰もいない海みたいな、世界に私しかいないんじゃないかってくらい無限の広がりを感じる曲。これはlong ver.のライブ映像を観てほしい。観ればわかる。

M5 el.
弾き語り?珍しくアコースティック
渚にてとセットで聴きたい、寝れなかった夜とかひとりで迎える朝4時に流れて欲しい。

M6 雫
7分超の大作。じわじわ、まだまだ…と煮立てていくような展開の曲。
ずっと薄暗い作品だけどこれは奥にほんの少しだけ光が見えるような印象。

夜に魔法をかけられて(2013)

フルアルバムとしては1枚目。さようなら素晴らしい世界、渚にて、そしてこの夜に魔法をかけられてが初期三部作ですね。三作の間は半年足らずしか空いておらず、今の制作&プロデュースおばけっぷりが既に現れています。

indigo la Endで1番好きなアルバムはと聞かれたらこれ。本当に大好きな作品。
絵音がインタビューで「夜に制作をすることが多く、その時は瞬間的に魔法にかかっている」という趣旨のことを話していて。日が昇れば必ず終わってしまう、何事もなかったかのようにまた新しい日が始まる、少しだけ時間を止めて私を守ってくれるような、そんな夜の時間を「魔法」と表現していると思っている。
アルバムの構成も、だんだん夜が更けそして朝が来る…というような時間軸のあるものではなく、最後までずっと夜の魔法にかかったまま。
バンドにとっても「夜」はずっとキーワードになっていて、このあとも「夜」が入る曲やアルバムは出てくるのだけど、これが始まり。この夜の魔法を経て、次々と美しい作品が生まれてきたと思っています。

アートワークも歌詞カードも綺麗で大好き。
余談だけど、ドラマ「silent」で想の部屋にぶちまけられたCDの中にこれがあったんだよね。スピッツに混ぜてこれを入れてくれたのが嬉しい。(indigo la Endのバンド名の由来はスピッツの「インディゴ地平線」)

M1 sweet spider
美しいアルペジオから始まる、曲名の通り甘めのメロディだけどシュワシュワした印象の爽やかな曲。MVもあるよ。
今まで数えきれないほど色んなアーティストのライブに足を運び、色んな瞬間があったけど、2022年武道館公演の1曲目でこの曲のイントロが鳴った瞬間のあの空気はずっと忘れることがないと思う。

M2 she
これはもっと昔からある曲。川谷絵音が「失恋してsheを作って今のindigoが始まった」と言っていた通り、ここまでの曲ではっきりと失恋を歌った曲はこれが初めてだし、最後のコーラスも今のindigoっぽいかも。
indigoに失恋ソングのイメージを持っている人も多いようだけど、失恋を含めた別れや喪失をずっと歌っていると思っています。そのはじめの一歩のような曲。

M3 大停電の夜に
語りから始まる激しいロックの中に切なさが見え隠れする、プログレ的なナンバー。前作の楽園と近い雰囲気。sheもそうだけどこのアルバムが作られるずっと前からある曲です。
そういえばceroに同名の曲があるね。あちらも名曲。

M4 鞠の空想
語り。歌詞にアルバムタイトルも出てくるし、このアルバムが表現する夜の静けさをよく表していると思う。

M5 彼女の相談
鞠の空想のラスト「夜に魔法をかけられて 僕は無敵になったんだ」というセリフから、この曲のイントロのドラムが鳴るところワクワクする!根強いファン人気があるイメージで、最近のindigoが好きな人もきっと好き。
若干変わった構成の曲で、最後「12月の朝風が強くて〜」のところのメロディがクセになる。
「なんだか急に君のピアノが恋しくなった」の部分でキーボードが入るライブアレンジも好き。

M6 スプーンで乾杯
イントロ〜Aメロくらいまでロック寄りですがサビに向けて柔らかくなってくる印象
これも今のindigoっぽさの強いキャッチーな感じですね、特にサビが。でもライブで聴いたことないかも…

M7 抱きしめて
ゆったりした切ない曲。こういうギター好きです。これこそ「夜の魔法」にかかった間だけ「あなた」との時間を思い出して、諦められない気持ちが顔を出すような、アルバムのイメージにぴったり合った儚いナンバー。

M8 マリの回想
「マリ」の語り。これだけ歌詞が手書きでスピッツの歌詞カードみたい。
最近のアルバムに語りはあまり入らないけど、ライブの曲間にこういった語りが入ることが多いですね。メンバーではなく女性の声で語りが入るので、ストーリーテラーのような、次の曲が物語のように続いていく演出がとても好きです。この語りもそんな役割があると思う。

M9 スウェル
鞠の空想→彼女の相談と同じく、語りの後に入るイントロがいいですねえ。通して聴くべきアルバムですねやはり。歌詞には出てこないけどしとしとした雨のイメージがある。3分20秒くらいの「うねりの音が聞こえる」というセリフから苦しみをたたえたような重たい曲調に変化して、ここからの展開がとても好きです。

M10 fake street
これかっこいい、このアルバムで唯一疾走感のあるロックな曲。イントロも好き。

M11 X day
indigoらしい綺麗なメロディ。ライブで聴いたことないけど、こないだの横アリでやったらしい…(行けてない)

M12 雨の魔法
歌い出しの「言葉のサイズを測る なるだけ長引くように」という歌詞が好き。ポツリポツリ雨の夜に聴きたくなるナンバー。
最初にも書いたけど、このアルバムはこれで終わり、「夜が終わって朝が来る」みたいな気配が無いんだよね。夜だけ集めたアルバムでそこが好き。

あの街レコード(2014)

メジャー1stミニアルバム。この作品で「ゲスの極み乙女。」と同時にメジャーデビューして話題になります。
語弊を恐れずに言うと、後からフワッと組んだゲスの方が先にシーンに広がってメジャーが決まり、indigoも一緒にみたいな感じよね?ゲスが無かったらindigoはどうなってたろう。
このアルバムは結構シンプルでキャッチーというか、「前作のような作品を正しく評価されるには一度バンドシーンで売れなければいけない」という思いから作られた作品。絵音はずっとくるりやクラムボンのようになりたいと語っていて、バンドシーンで一定の評価を得た後は、シーンに囚われず自分たちのやりたいことをやっていきたいとのこと。
タイトルの通りどこか懐かしいキャッチーさに仕上がっている。

M1 夜明けの街でサヨナラを
しっかりキャッチーで歌詞もストレートな邦ロックっぽい曲。ライブでも定番で盛り上がるナンバーです。(というか、これと名もなきハッピーエンドくらいしか分かりやすく盛り上がる曲がないとも言える)
「バイトのユニフォームの〜」の部分、具体的な歌詞はあんまり好みじゃないけど頭に残りすぎて自分の「ない思い出」みたいになってしまった

M2 名もなきハッピーエンド
これも同じくライブ定番曲になっています。私はこっちの方が好きかな。indigoは絶対夜バンドなのにフェスで真昼間出番にされるから、頑張ってこの2曲で盛り上げてた。サビ前で「ひたちなかー!」とか言って。でも最近は着実に人気を伸ばして雰囲気ぴったりの夜出番を任されている。

M3 billion billion
最初2曲は軽やかなロックだけど、これは少しハードめなロック。ドラムが印象的な曲です。アウトロのキュインキュインしたギターも気持ちよくて好き。バンドシーンに漕ぎ出して行くぜ!やったれ!という気持ちで作られたアルバムだと思っているけど、そう言いながらもバンドシーンや売れる音楽に対するやるせなさが染み込んだ曲。

M4 あの街の帰り道
昔からある曲。珍しい弾き語りで、indigoっぽくないし川谷絵音っぽくない。たいしたものは入ってない私の大事な宝箱、故郷を想う歌です。「あの街」は長崎でしょう。

M5 染まるまで
友達にはなりたくなかった。歌始まり。ちょい地味だけどいい曲。「祝うはずだった小さな小さな記念日」っていうフレーズがなんか好き。

M6 ダビングシーン
これも結構ライブで演奏されるかな。同じ後悔の繰り返しを「ダビング」になぞらえ、過去と決別する力強いナンバー。コーラスが印象的。
このMVで後に正式加入する後鳥さんがサポートベースを弾いています。

M7 mudai
「さようなら、素晴らしい世界」に入っている「むだい」と同じく語り。続編とかじゃなくて、これもまた1人の人間が頭の中で考えていることの殴り書きのような。「むだい」はもう使ってるから「mudai」、ファイル名みたいですね。「嬉しいことは全部君のせいにして一緒に味噌汁を啜るんだ」ってとこが好き。

M8 アリスは突然に
これがこのアルバムで一番好きかなあ。「知らない顔した僕は〜」のちょっと速くなるところが好き。個人的には…この「アリス」は「少女A」みたいな存在で、女性も恋愛もよくわからない頃、掴みきれないうちにどこかに行ってしまったある女の子、誰にでもあるような未熟な恋愛を歌っていると思ってます。
『「面白い話をして」と告げ消えた』←これ嫌すぎる、消えるなよ

幸せが溢れたら(2015)

メジャー1stフルアルバム。Ba.後鳥さん加入後初の作品。indigoの好きなアルバムで挙がることが少ないような?気がするけど、私はとても好きですね。メジャー1stだからかもしれないけど、ここからは今のindigoと明確に地続きな感じがするし、これまでより詩の美しさが際立ってきたように思う。

M1 ワンダーテンダー
「あの街から出てきて少しばかり生意気になったんだ」と、前作との繋がりを感じる歌い出し。
最近は分からないけど結構ライブでやるイメージ。ラスサビ前のワンダーテンダ〜のコーラスが好きです。

M2 瞳に映らない
これが1stシングルです。これでindigoを知った人も多いのでは。爽快で綺麗な別れの歌でとてもindigoらしい。後半で急に「空から想うよ」と言うフレーズが出てくるので、「私」は既に亡くなっていて、「どうか忘れないで」と空から語りかけているのでしょうか。
今回はアルバムしか書かないけど、このEPに入っている「幸せな街路樹」「シベリアの女の子」も名曲なので是非。

M3 夜汽車は走る
これ良いよね、誰にでも勧められる分かりやすく綺麗で良い曲。サビの展開がスピッツぽくないですか?って前から言ってるんだけど。
「困ったような顔が浮かぶわ」で終わるところが好き。

M4 心ふたつ
簡単に言えば「失われた恋心」を歌っていると思うんですが、それを「心ふたつ分返してよ」と描くところが良いですねえ…

M5 まなざしの予感
語りナンバーですが、今までと違って激しめの音に乗っていて次の実験前へ綺麗に繋がる。女性の声(ささみおさんかな?)で入る「私の言葉で誰かがキスをした」というフレーズは、DADARAYの誰かがキスをしたのサビにも使われているなあ。

M6 実験前
自分の理想と現実のギャップにヤケになる気持ち、これを「実験前」って、理系の大学院で研究をしていた絵音(意外だよね)だから出てくる歌詞かもしれない。いい意味でindigoらしくない激しさのあるロックな曲。

M7 ハートの大きさ
こちらもイントロからindigoっぽくない感じのロックな曲。前作でいうとbillion billionみたいなやるせなさを感じるというか。悶々とした曲が続きます。

M8 花をひとつかみ
後鳥さんのかっけえスラップベースから始まる曲。このゴリゴリベースと優しい詞、ポップなメロディのギャップがたまらなく好きな曲です。

M9 つぎの夜へ
今までのアルバムでいうmudaiみたいな語りと近い役割を担う曲な気がする。「つぎの夜へ歌うよ」と、セカンドシングルである次曲に繋がります。

M10 さよならベル
こちらもindigoらしい軽快なギターに乗せた別れの歌ですね。別れの切なさの中に「自販機のコーヒー」とか「目覚ましのベル」とか生活の中のものが出てくるのが良いですね。

M11 幸せが溢れたら
個人的にとても好きな曲です。こういう曲で「あなたを殺してしまう」とか強い言葉が出てくるの大好物なんだよね。「病のことをしどろもどろに〜」からこの彼女はおそらく病気で記憶を失っている。彼は屋根裏から見える星の数まで覚えているのに。
ところで笑顔であくびするのは難しくないですか?

藍色ミュージック(2016)

偉そうに書いてきましたが、私がindigoを知ったのはこのちょい前くらいです。
本作から佐藤栄太郎さんがドラマーとして加入、今のメンバーとなります。
また、この作品から「藍」をフィーチャーするようになりました。そして現在でも代表曲である「夏夜のマジック」も本作に収録。これなしでは今のindigoはとても考えられない、そんな要素が詰まった一枚。
ファーストではないけど、タイトルに「藍」、現メンバーではファーストということで、スピッツのアルバム「スピッツ」とか、ブルーハーツのアルバム「ブルーハーツ」のような存在と言ってもいいのではないでしょうか。
…とここまで書いたのに、藍色ミュージックのCDだけどこ探しても無い。持ってないわけないのに…なので写真がないです…

M1 藍色好きさ
川谷絵音の個人的なエピソードには触れませんが、「藍色になった君」普通に考えて藍色って明るい色じゃないし、多分「冷たくなった」「愛が無くなった」君でも好きということじゃないかな。「背中合わせで愛を育む時があってもいいしさ」というのが健気というか、なんか未練がましくも感じる。

M2 雫に恋して
涙を流しながら雨の中を歩いている描写ですが、「よそいきの服を濡らして夜があける」というところが、好きな人のために着た一張羅を濡らすことになったのかなあと切ない。一方で「雨が悩んで私を避けて行くわ」と悲劇のヒロインぶるところは痛々しくてリアル。

M3 ココロネ
基本恋や別れ、喪失を歌ってきたindigoですが、ここで「命」がテーマとして出てきます。そこも含めて歌詞にスピッツイズムを感じる。

M4 愛の逆流
これもイントロのベースがかっこいい。ベース始まりに弱い。歌い出しから付き合った頃の甘い記憶を呼び起こしておいての「もうやめて」「愛は逆流しないだろう」ですからね、鬼畜だ。

M5 シノブ
ここでもまた「命」が出てくる。やはりこのアルバムのテーマに命の繋がりがあるんだろうな。女性の声で「考えごとをしていたら私はもう掴まれていた 命を抱えて立ち上がる」と入るし(これが妊娠の描写だとしたら凄い歌詞だな)、愛し合うことが次の命に繋がる、ということを歌っていると思う。

M6 悲しくなる前に
これを書いていて、シノブの次ってこれが来るのか…と改めて思ったくらい良い意味で予想を裏切られる展開。このアルバムで一番好きな繋ぎかも。
栄太郎さんが入って初めて出た曲なので、現体制indigoのファーストシングルとも言える。すごいドラマーが入ったぞ!とアピールするような軽快なナンバー。

M7 忘れて花束
「雫に恋して」と両A面。このシングル2曲は良くも悪くもとてもお洒落で言うことがあまり思いつかない、綺麗すぎるというか。良い曲だけど。

M8 eye
「初めて見た世界は丸くて大きかった」と「ヨボヨボのおじいさん」から生と死というか、人生を思わせる…また「命」です。「求められる時と求められない時〜どちらも苦しい」「続いていくし続いちゃうから」後半の語り部分は生きていく苦しみを書き連ねたような。
ララララ〜の不穏で壮大なコーラス好きです。

M9 夏夜のマジック
説明不要の代表曲ですが、リリースされてからじわじわと評価されていった曲。こんなに心地よくて寂しい、こんなに寂しいのに夏の歌。音源でもライブでも今まで何度聴いたか分かりません。
これを読んでいる人は夏が苦手だと思いますが(ここまで読んでくれた人を急にディスる)生ぬるい夏の夜に一人で聴いていると、夏が少し好きになれる曲。

M10 風詠む季節
雰囲気としては「あの街の帰り道」みたいなアコースティックな優しいバラード。何度も季節を通過するほど愛した相手に愛を誓う温かい曲。indigoでこういう曲すごく珍しいなあ。聴けば聴くほど良い曲だ。

M11 music A
終盤に差し掛かったところで急にこのエレクトロ、何が起こるんですか!?と言いたくなる展開。次の曲のイントロのイントロのような。

M12 ダンスが続けば
その名の通り体を揺らしたくなるような軽快なナンバー。この「ダンス」とか「踊る」というのは生きることや、もっと言うと働くことや愛することなんじゃないかと解釈している。このアルバムの流れからすると愛することの方かな。「幸せは当たり前に踊ることさ」「身を削って踊るのはさなんかちょっと違う気がするけど」

M13 心雨
今までのシングルよりもゆったりした曲調。「ごめんね、あなただけ1人にさせてしまうかもしれない」「左心房の炎が少しずつ消えかけてるの」「あなたの触れた温度が消えていく」「消えてく炎私は1人泣く」…結構重々しい歌詞です。「命」と「愛」が両方描かれた1曲。

M14 インディゴラブストーリー
イントロのギターリフが大好き!ライブで聴こえてきたらかなりテンション上がります。バンド名にラブストーリー、というタイトルから想像するような切ないラブソングではなく、なかなか難解な曲です。メンバーもてっきり仮タイトルだと思っていたらしいから。「愛し合う術を見て小さな命を知る」これがこのアルバムを通したテーマなのかな、とも思う。

おわりに

前編は以上です。後編書けるかな…もう結構満足しちゃった。
この後に出たアルバムだとPULSATE(2018)と夜行秘密(2021)がかなり好きなので語りたいけど、それ以外は正直そこまで聴き込んでないのもあって。この機会に聴いて書こうかな。
今月新しいアルバムも出るので楽しみですね。

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