パリーグ投手個人タイトル 感想
パリーグの全日程が終了し、個人タイトルが確定したので、それについて感想を書いていきたいと思います。
今回は投手編です。
投手
最優秀防御率
山本(オリックス) 1.68
千賀(ソフトバンク) 1.94
加藤(日本ハム) 2.01
山本が最優秀防御率/最多勝/最多奪三振/最高勝率を獲得し、史上初の2年連続の投手4冠に輝いた。
今期の成績であれば、沢村賞/MVPもほぼ確定の内容であり、これらの成績も2年連続となる。
これで、まだ未獲得のビッグタイトルは日本一だけなので、この後始まるCS/日本シリーズでもエースの働きを期待したい。
2位の千賀もシーズン序盤の怪我やコロナでの離脱がありながら、投手4タイトル全てで3位以内にランクインしており、山本に負けず劣らずのエースであることを証明した。
今期途中には海外FA権を獲得し、来シーズンはMLBへの挑戦が確実視されている。
MLB挑戦前の最後の奉公として、日本一を掴み取って欲しい。
また、3位には加藤がランクインした。
開幕前に加藤のこの躍進は全く予想出来なかった。
シーズン与四球数の最少記録を更新したことは、記憶に新しいが、防御率も1点台まで後一歩という好成績を残した。
既に新庄監督より来期の開幕投手に指名されているが、今期の成績がフロックでないことを証明して欲しい。
最多勝
山本(オリックス) 15勝
髙橋(西武) 12勝
千賀(ソフトバンク)/宮城(オリックス) 11勝
山本が最優秀防御率/最多勝/最多奪三振/最高勝率を獲得し、史上初の2年連続(以下略)
2位の髙橋はキャリアハイの12勝をマークし、3回目の二けた勝利を達成した。
投球回数175回2/3、防御率2.20も共にキャリアハイの数字であり、名実ともにライオンズのエースまで成長した。
25歳とまだまだ伸びしろのある選手なので、チームの先輩である松坂/涌井クラスの選手まで成長してほしい。
3位は千賀/宮城がそれぞれ11勝をあげた。
千賀の二けた勝利は想定通りの好成績。
宮城は2年目のジンクスに負けることなく、2年連続の2けた勝利を達成。
山本との左右のエースはCSでも相手チームにとってかなりの脅威となっていくだろう。
最多奪三振
山本(オリックス) 205奪三振
佐々木(ロッテ) 173奪三振
千賀(ソフトバンク) 156奪三振
山本が最優秀防御率/最多勝/最多奪三振/最高勝率を(以下略)
奪三振に関しては、やはり2位に佐々木だろう。
規定投球回未到達ながらリーグ2位の奪三振数を記録。
奪三振率は12.04とシーズン記録としては歴代最高をマークした。
(今期は規定未到達のため参考記録扱い。これまでの最高は2019年の千賀の11.33)
完全試合や13者連続奪三振、1試合19奪三振と球史に残る記録を残した佐々木だが、ロッテのチーム方針として、無理をさせない登板間隔だった。
これが仮にフルシーズン働いていたらと考えると恐ろしい・・・
4年目になる来シーズンは、フルシーズンの登板で「令和の怪物」にふさわしい大記録を残してほしい。
最高勝率
山本(オリックス) .750
千賀(ソフトバンク) .647
髙橋(西武) .600
山本が(以下略)
最多セーブ
松井(楽天) 32セーブ
増田(西武) 31セーブ
平野(オリックス) 28セーブ
松井が自身二度目のセーブ王に輝いた。
今期は32セーブをあげ、通算セーブ数を197とし、来シーズンは200セーブの達成は確実だろう。
また、来期も30セーブ前後を記録できれば、その次は250セーブがマイルストーンとなってくる。
これまで、藤川/永川等の250セーブが確実視されていた選手が軒並みたどり着けなかったこの記録を達成できるか見ものである。
(なお、名球会の入会条件に以前は「昭和生まれ:の項目があったため、松井は条件をみたしていなかったが、現在は「昭和以降生まれ」となっているため、条件を満たしている)
2位には増田、3位には平野が続いた。
増田はシーズン終盤抑えを外される機会があったことが、セーブ数に響いたか。
また、今期38歳のベテラン平野は28セーブを上げ、日米通算221セーブとした。
年齢的にかなり厳しい面もあるが、松井同様250セーブ達成の機会がある選手なので、なんとか達成することを願っている。
最優秀中継ぎ
平良(西武)/水上(西武) 35HP
東條(ロッテ)/西口(楽天) 34HP
嘉弥真(ソフトバンク) 28HP
西武の勝ちパターンを形成する平良/水上の2人が共に初受賞した。
平良のポテンシャルを考えるといずれ受賞することは十分に予想できたが、プロ2年目の水上が受賞したのは完全にサプライズだった。
水上は今期、60試合に登板し、防御率1.77の好成績をマーク。
オールスターにも初選出された。
今期のパリーグの新人王争い最有力候補である。
西武の中継ぎ陣と言えば、強力な野手陣と対照的に貧弱なラインナップがここ最近のイメージだったが、今期はこの2人に加え、本田/森脇が共に防御率1点台をマークし、リーグNo. 1の中継ぎ陣を作り上げた。
CSのような短期決戦では優れた中継ぎ陣の存在がマストである。
3位からの逆転優勝を期待したい。
2位には東條/西口、3位には嘉弥真が入った。
東條/嘉弥真は共に左右のワンポイントピッチャーのイメージだが、タイトル争いに絡むほどの成績を残したことはサプライズだと思う。
明日はセリーグの野手部門のタイトルの感想を投稿したいと思います。