2024.07.30 誓約 薬丸岳
著者: 薬丸 岳
ナレーター: 山口 恵
再生時間: 10 時間 47 分
母
総合評価(10段階):6
読み応え:★★★☆☆
設定:★★★☆☆
感動:★★★☆☆
オリジナル指標「おすすめ度」:★★★☆☆
コメント:大金と引き換えだからサカモトの向井の言葉に対して慎重過ぎるくらいの対応は最もな事だが、極端な状況下とは言え初対面の人物の『余命幾許も無い』という言葉には疑問を持たないのはどうなの?
たとえ強い憎しみを持った相手でも14年も共に協力して来た人間、しかも良好な関係(擬似とは言え)を築いて来た向井の人柄も十分解った上で復讐を遂げようとする落合は怖すぎる。
相手を許すより憎み続ける方がパワーが必要だと思う。
私にはそんなパワーは無い。
兄
総合評価(10段階):6
読み応え:★★★☆☆
設定:★★★☆☆
感動:★★★☆☆
オリジナル指標「オススメ度」:★★★☆☆
コメント:普通に楽しめた。
けど犯人から(私が犯人です)感が出てるので、展開が読めたとまでは言わないが、ずーっと怪しい。
この人もグルだなと思ってる人がそうでなかったり、そういう展開かーっ!というミステリの楽しみ方はできたが、なんせ犯人からモクモク煙が出てる。
あと、登場人物が全員が環境や人間関係において人並み以上の不幸を背負っていたり、未来はそんなに明るく無いのに、良い感じで終わるのはちょっと違和感。
ものすごい知能犯や名推理は無い泥沼な展開は良かったけど、一番可哀想で、チンピラや元犯罪者よりは共感できそうな犯人を主人公にした方が良かった気がする。
それだったら、復讐の為鬼になる事を誓った人間に対して
うわぁ、めっちゃ最悪やん、この人の人生。
という救いの無い終わり方になって良かったのに、ほぼほぼ心理描写の無い犯人の動機だけが終盤に語られて、一番可哀想でした!チャンチャン!みたいな?
残った人は明るく生きていこー!みたいな?
それなら心に穴空けて本を閉じたいよね。
と思った。
弟
総合評価(10段階):4
読み応え:★★★☆☆
設定:★★★★☆
感動:★★★☆☆
オリジナル指標「納得感」:★☆☆☆☆
コメント:結論から言うと好みではない。理由は以下2点。
まずは、主人公が序盤でも絶対に考えるであろう自身の前科の詳細について、物語のあまりにも後半で言及される点が腑に落ちない。ただ都合よく内緒にするのと、後々点と点が線になる展開は全く違うので納得感がなかった。
2点目は、残酷描写の扱いが雑。残酷な出来事は衝撃を与えるが、それを扱うにはそれなりの理由が必要。つまり、ただ物語にインパクトを与えるためだけに扱うと、趣味が悪いという風に感じてしまう。本当に似たような体験をしている人が世の中に存在する以上、その事象を扱う意味が盛り込まれている方が私の好み。
▼指標解説:★☆☆☆☆<★★★★★
読み応え: 読みやすい<読み応えあり
設定:定番 < 独創的
感動:快適 < ストレス高い
オリジナル:読者が独自の指標を毎回提示する
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兄が以下弟の提案に決定。
母:百年の子
弟:Netflix映画 ミックステープ