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演劇好きの私がミュージカルを選んだ理由

自己紹介でも書いたのですが、私はジャンルが幅広く「舞台」や「演劇」というものが好きです。

舞台にハマる最初のきっかけは、間違いなくミュージカルの音楽表現です。
私が歌うのが好きだったので、感情が歌として可視化されることに共感するとともに、メロディーが感情そのものとして機能している表現に驚きました。
私がミュージカルに沼落ちしたきっかけは『レ・ミゼラブル』です。特に、『レ・ミゼラブル』の音楽は、それぞれの登場人物が持つライトモチーフが繰り返し使うリプライズが沢山のシーンで用いられており、別の場面で歌われているその状況や感情を何度も蘇らせ、現在の場面と重ねるという手法に衝撃を受けました。
まるで古文でいう「本歌取り」のように、歌を通じて情趣が全く違う人、全く違う場面で反響している。
人間って一人一人違うけれど、どこかに共通性という一本の綱が存在するんじゃないかななんて考えたりしました。

ミュージカルにハマって少しした頃、小劇場のストレートプレイを初めて観ました。小さい劇場の中でどのような物語を表現するのか、作り手の意図や意志が詰まった演劇で、演出の構造性に感動しました。
個人的には、小劇場の演出の方が好きです。
表現したいものをテトリスのように詰め込んでいるその隙のなさが自分の中で腑に落ちたからです。

ミュージカルと小劇場では大きな壁のようなものがあると言いますが、まさしく片方にあって片方にない要素というものはいくつか存在しているように思います。
ミュージカルサークルの先輩は、「全く別物」というくらいその壁は分厚く、そして高く聳え立っているようです。
その壁を乗り越えるために、ただ小劇場の作品を大きく派手にして大劇場に持って行けばいいというわけでもないし、その逆でもない。
なかなかいまだに解消されていない課題なのではないかと思います。

去年1年間、観劇を重ねていくうちに幾つかの疑問が生まれました。
本当にこの2つは真反対で、お互いに共通項は存在しないのか?
エンタメと作り手の思想は必ずぶつかり合ってしまうのか?
アバンギャルドはエンターテイメントではないから、大衆性を獲得できないのか?

大学に入って、サークルでは演劇をしたいというのは、高校の時からの憧れでした。
では、ストレート、ミュージカル、人形劇の中でどのサークルに入れば、自分の表現を磨くことができるのだろう?

ミュージカルから一度離れてしまったけれど、この生まれた疑問を知る手がかりを探すために、私が演劇に好きになったきっかけに立ち戻ってみよう。
まずは、エンターテイメントを理解したい。
お客さんを惹きつける魅力はなんだろう。

色々考えた末、ミュージカルサークルに入ることを決心しました。

小さなサークルで、大学の教室で行う舞台だけれど、ミュージカルの魅せ方やエッセンスを、自分のものにしていきたいと思っています。

ミュージカルサークルでしかできない経験をこれからも積み上げていきたいな。

それにしても私、やっぱり舞台が好きだーーー!

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