あわてず、あせらず、あきらめず

ドキシル2回目の化学療法も無事終わりました!ポララミンでぐっすり寝ているうちに終わってしまった感じで、帰りの車の中でも寝てしまったので、逆に夜寝つけませんでしたが(^_^;)

今朝もいつもと変わらない時間に目が覚めて、お弁当作るのも特に辛くなかったことに感謝です。と言ってもしばらくはあまり手を使えないため、前日作ったスープを温めてスープジャーに入れ、妹差し入れのマフィンを持たせただけの手抜きですが(あ、お弁当の手抜きはいつものことでした(^_^;)

今日の古村比呂さんのブログで拝見した、”あわてず、あせらず、あきらめず”
日本医大武蔵小杉病院の腫瘍内科に、勝俣範之先生のお言葉です。
がんもどき、抗がん剤はやめなさいの近藤先生に真っ向立ち向かって反論している…

近藤先生のご本も、読ませていただきましたが、確かに一理あるところもあり。
でもやはり癌は早期発見、早期治療に勝るものなし、検診まで否定されることには私も同意できません。
勝俣先生の反論は、近藤先生の理論をリスペクトしつつ、きちんと論理だって説明されているのはすごいなと思いました。

勝俣先生には8月に診察していただきました。6月に骨盤の残存腫瘍の手術をして、その後の追加化学療法をするのがどうしても疲れてしまって。卵巣原発か、子宮原発か、ステージも確定していなかった事もあり、一度セカンドオピニオンを受けたいと癌研有明病院の受診をお願いしたのも、時間稼ぎのような気持ちも強かったのです。

有明病院の先生に、逆に日医にかかっているなら、勝俣先生のご意見を聞いた方が良いと勧められ、週に一度付属病院にいらしているとの事で、予約を取っていただきました。

武蔵小杉病院は、私が卒後始めて勤務した病院で、懐かしくもあり、そちらにかかる事も考えたのですが、その時はその後の治療もずっと千駄木でお願いするつもりだったので…

勝俣先生に最初にお会いした時に、これは癌の治療にあたって皆さんに必ずお話ししているのですが、と、冒頭の
“あわてず、あせらず、あきらめず”
のお言葉を伺いました。
また、主人は、最善を信じて、最悪に備えましょうと言われたとのこと。
Hope for the best and prepare for the worstってことですよね。

ああ、さすが沢山の患者さんをご覧になってる先生だなと思いました。

そして、私のステージングに関してもはっきり納得の行く説明をして下さり、化学療法に関しても色々ご意見頂けました。
ここでもし転移がなければ、少し治療はお休みして良いと思いますよ、のお言葉に、とても救われた気がしました。

腫瘍内科ご専門の先生だから、もっと化学療法を勧められるのかと内心思っていましたが、全くその逆で…
副作用に関しても、抗がん剤の限界に関しても良く御存知な分、結果的にQOLを下げてしまうようなことはなさらないのだなと思いました。

PETの検査を受けて、結果を待っている間に、勝俣先生のご著書の婦人科の成書も拝見したところ、プラチナ耐性の再発の場合はセカンドラインの化学療法もあまり効果は期待できず、有効率は約20%、ここからの生存の中央値、つまり患者さんが100人いたら、50人目に亡くなられるのは、1年もない事など、非常にわかりやすくはっきりまとめられているので… 本を読みながらやはりかなりのショックを受けました。
私に残された時間はこれしかなかったのかと。
目の前が真っ暗になった気がしました。

でも、去年の卵巣破裂の時、本当にもうだめだろう、これは助かるまいと思ったので…
あの時は退院もできないかと覚悟していたのに、今家に帰れて、普通に生活できている事がとにかくありがたく、後1年もあるならその間にいろんな事ができるはず!と思えるようになってきました。

今痛いところも苦しいところもなく生活出来ていること自体が本当に有難いギフトだなと。1日1日を大切に、楽しんで過ごして行かなきゃ、落ち込んでる時間が勿体無いと気持ちが切り替わりました。

検査の結果を待っている間に、楽しみにしていた北海道にも旅行に行けたし、さすがに転移が確定してしまったなら、治療はしないとな、と覚悟も出来ました。

これからの進行が早いかもしれないし、何か急変があった時に都内まで出るのは難しいだろうし、もっと近くの病院で診てもらわないといけないなと思いつつ、お世話になった先輩の主治医の先生と、母校と離れるのは辛かったのですが、この時点で勝俣先生の後輩の先生がいらっしゃる、柏のがん研にご紹介いただけたことはとてもラッキーだったと思います。
常磐道柏インター降りてすぐ、都内の混雑は避けられて、自宅から1時間半はかからないので、通院も楽になりました。
勝俣先生に診て頂けて、いろんな意味で救われました。感謝の気持ちでいっぱいです。


あわてず、あせらず、あきらめず。

癌と診断されて、落ち込まない人はいないと思います。
痛い時、苦しい時、辛い時。
治療を頑張っても副作用ばかりで効果がなかった時、再発や遠隔転移が見つかってしまった時。
むしろ最初に診断された時よりショックは大きく、安易に受け入れられるものではありません。

でも私はここまできてやっと仕事復帰出来ていない事への罪悪感がなくなりました。あと1年ならもう良いや、好きなことしちゃおうと(^^)
それまではどうしても後ろめたさがあり。
短時間でも外来業務に復帰したかったのです。
(そこまで仕事に固執していた原因もなんとなくわかっているのですが、このことはまた別の機会に)

癌にならなかったら、私はおそらくずっと仕事をしていたと思うので、下手をすると今一生分のお休みを消化出来ているのかもしれない!
そして、どのみちもうすぐ独立して家を出てしまう娘と、この1年ゆっくり一緒に過ごせたことは、私にとってはかけがえのない時間でした。

生きている事の有り難みを感じながら、周りの人たちに感謝の気持ちを持って毎日過ごせること。

あわてず、あせらず、あきらめず

たとえできる事がほんの少だったとしても。

あわてず、あせらず、あきらめず、無理しないで、残りの自分の人生を、私らしく、楽しんで生きて行こうと、心から思えるようになりました。

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#感謝 #勝俣範之先生

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