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相手の気持ちになるのだよ

ご無沙汰してます。みなさんもうお忘れでしょう。そう、コロナ禍が始まった当初は劇的な暇人であった私も、もはや多忙の日々を送っているのです。はぁ。。一生寝て過ごしたい。南向きの縁側があるお家でおばあちゃんに飼われている猫になって毎日おばあちゃんと日向ぼっこして過ごしたい。もしくはうちの庭から油田が発見されてほしい。石油王には僕の抱える悩みなんてなくって、僕の気持ちなんかさっぱり理解できないに違いない。

さて、集団生活20年強、より良い人間関係を構築するコツはなにかと聞かれたら、僕はなんて言うかしら。唐突になんの話やねんと思ったあなた。これが今回の本題なのだ!縁側の猫になりたいとかはどーでもいいのだ!!なりたいけど。

よく言うじゃないですか。「相手の気持ちになって考えなさい」って。みんなそう言うから、きっと大事なんです。確かに、相手の気持ちを考えて、嫌だろうなと思ったらやめとくとか、道徳の授業だよね。当たり前のように、嫌なことしてこない人はとってもいい人だよね。そして仲良くできそうだよね。「相手の気持ちになって考えなさい」は正しいね。

いやでもさでもさ、斜に構え続けて20年弱の僕は思うわけですよ。いや相手の気持ちになれるんか?と。お主は相手の気持ちを真に理解できるとお思いか?と。

石油王が僕の気持ちなんかわかるわけない!ってのは極端な話だけど、地球上には誰一人同じ人がいないのであるよ。

生まれた家、育った環境、仲のいい友達、喧嘩、トラウマ、嬉しかったこと、その他諸々…

生まれてこの方経験してきたこと、全員違うんですよ。そしたら、価値観はバラバラになって当然。僕の人生においては蕎麦を啜るのは風情だけど、啜る音が不快な人もいるらしい。そもそも価値観がみんな同じだったら、世界平和はすぐそこですよ。解り合えないから大変で、解り合えないから面白いのに。

だとすると、僕が「こうされたらさぞ嬉しかろう!」と思って嬉々としてやったことが、相手にめちゃめちゃ不快感を与えることも多々あるはずなのである。ていうか、実際に多々あったのである。僕は。反省の数々なのだ。。「悪気はなかったんだ!」って、そういうときの台詞じゃないですか。人生で何回か言ってますよ。これ。

そう、「相手の気持ちになって考える」は、たぶん無理なのである。だってそれは「相手の気持ちになっていると思い込んでいる自分が考える」ことですからね。所詮は僕の価値観で、僕が相手の立場だったらこう思うなー。なんです。相手が相手の立場で僕と同じ感情を抱くなんて保証はないのに。まったく、傲慢だぜ!

本当に大切なことは、「相手の気持ちを聴く」ことなのだ。だって考えたってわかんないんだもん。相手に聞きゃいいのよ。うわー。言われてみたら当然すぎてびっくりだわ。相手に聞きもしないで気持ちがわかるとか、思い上がりも大概にすべきですわ。聴くんですよ。傾聴。

というわけで僕は、相手の気持ちを聴くことを心がけています。そりゃあ、僕の思ってるのと違うこともたくさんあって、言い返したいし論破してやりてえし、ムカつくこともあります。でも、聴いたらわかるんです。相手がどういう価値観なのか、全て完全に理解するなんて絶対できないけど、聴かないよりずっとわかる。

これはきっとより良い人間関係への第一歩だと信じて、今日も僕は言い返したい気持ちをぐっと堪えて、たまに言い返して、相手の気持ちを知ろうとするのです。

ちなみに僕の今の気持ち、わかりますか?

正解はそう!南向きの縁側があるお家でおばあちゃんに飼われている猫になりたい。です。またいつか、縁側で会いましょう。またね。

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