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【ビリヤニマンの南インド留学5】インド de 借りぐらしライフ

「キミどこ住み?」「アタシ、インドの大学住み」

大学院の二年間は、大学内にある寮で生活していました。

初めの6ヶ月は女子寮に住み、その後は留学生専用のホステルに引っ越しました。

1年半暮らしたホステルは、クーラーやキッチンや冷蔵庫や洗濯機があり、蛇口からお湯が出て、WiFiが完備されたとても快適な住まいでした。

ホステルのキッチン。鍋や食器は備えつけてある。

えっ?そんなの当たり前って?

確かに日本ではそれが普通のこと。
しかし、一歩外に出れば、今までの"普通"が通用しなくなることもあるのです。

それを実感したのが、入学後の半年間過ごした女子寮での暮らしでした。

インドの寮生活①部屋

女子寮には、大学から離れた場所に実家がある学生や、アフガニスタンやスリランカなど外国から来た学生が住んでいました。

部屋と朝・昼・夜のごはん付きで、1年間の総額費用はたったの7万ルピー(約10万円)!

留学の醍醐味っぽいグローバルな環境と、破格の安さに飛びついて、早速入寮の手続きを行いました。

ホステルのエントランス。
床の模様は一枚一枚花びらで作られている。

ホステルには、三人・四人・八人部屋があり、私は四人部屋を手配されました。
ルームメイトは、一緒に入寮した日本人のAちゃん、タミルナードゥ州・マドラス出身のソフィ、そして、西ベンガル州・コルカタ出身のナンシー。

部屋には4人分のシングルベッドが敷き詰められ、机と椅子が設置されているのみ。
ミニマリストも驚くシンプルさです。

唯一の冷房器具は、天井でクルクル回る巨大扇風機。

クーラーがないのには驚きましたが、暑い日中は授業に出ていますし、夜は窓から風が吹いてきてちょうど良い温度になるので、次第に慣れてきました。

インド人との生活はとにかくにぎやか。

隣の部屋に住むクラスメイトが乱入し、ダンスパーティーが始まったり、
信心深いクリスチャンのソフィが唐突にお祈りを始めたり、
ナンシーが遠く離れたコルカタに住む家族と電話で話したり...。

小さな部屋はたくさんの声に満ち、寂しさを忘れさせてくれます。

ただ、レポートなどの締切が近いときは、部屋を抜け出し、階段に腰を下ろして、痛いおしりをさすりながら課題に取り組まなければなりませんでしたが。

インドの寮生活②食事

 食事は、別館にある食堂で食べます。

時間になると、お腹を空かせた学生がチケットを持って、一斉に食堂へと押し寄せます。
入口に立っているおばちゃんにチケットを渡し、今日の日付の箇所にパンチで穴を開けてもらってから中に入ります。

まず、各自で用意した皿とコップを保管棚へ取りにいきます。

しかし、みんながみんな同じようなステンレス製の食器を使っているので、自分の食器が間違って他の学生に使用されていることもよくありました。

そんな時は、棚に残っている他の学生の食器をしれっと拝借するしかありません。

食器を取ると、次は食事を取りにいきます。
食堂の前方に台が置いてあり、その上に料理が入った鍋が並んでいて、小学校の給食のようです。
学生が皿を持ってずらりと列を作ると、食事を作るおばちゃんたちが光の速さで料理を注いでくれます。

中にはこわいおばちゃんもいて、列を崩したり横入りしたりすると、「ちゃんと並べー!」と怒鳴られることも。

食事のメニューは、ごはんorパン、カレー、野菜炒めorフライ、デザート(高確率でバナナ)、コーヒーorチャイの組み合わせ。

昼と夜はいいとして、起床10分後のカレーは、さすがにお腹もびっくりします。(目覚ましの効果はバツグン◎)

国民の8割が信仰するヒンドゥー教では牛が神聖な動物とされているため、学外の店では牛肉を使った料理はあまり見かけません。
しかし、キリスト教系の大学だからか、寮ではビーフカレーや牛肉のフライが提供されることもありました。

自前の皿に盛りつけられた食事。右手を使って食べる。

食事が終わると、食器を洗って棚に戻しておきます。

部屋に戻る前に忘れてはいけないのが、飲み水の確保。

インドでは冷たい水を飲む習慣がないので、寮内に設置されたウォーターサーバーの水は常温です。
しかし、食堂内のウォーターサーバーだけはなぜか冷水が出るのです。

このチャンスを逃すと、次に食堂が開くまで冷たい水が手に入らないので、魔法瓶にたっぷり注ぎます。

まだまだ続くよ!

ここまで、女子寮の部屋の様子や食事について紹介してきました。

次回は、インドならではの入浴方法や、寮の行事についてお話しします。

【Today's 表紙Photo】

女子寮の外観。

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