パーフェクショニズム
ようやく、言えるようになりました。
この曲のベースを弾いてます。
まず、後述する俺のベースに対する思い入れとかは抜きに音楽を聴いてもらいたいんだけど、めちゃくちゃ良いよね!
デモの段階で思わず「この曲めっちゃ良いね」って言った覚えがあるし、この曲のベースを俺が弾くって決まってからも改めて良い曲だと言った覚えがあるし、これを録ってから完成して、そしてこうして世に出るまで時間はかかったけどちゃんと良い曲が多くの人の耳に届くようになって、その良い曲の一部に俺のベースがいるという事実に少々の感慨がございます。
とはいえ、これを録音するのにも多少の紆余曲折があったので、今回はそれを綴って俺の思いなんかを知ってもらおうと思う。俺は寂しいので。
まずは使ったベースなんだけど、自分のものではない。借りた。
MayonesというメーカーのPatriotというモデルだそうで、これにフラット弦を張って、ブリッジに布(俺の記憶が正しければクイックルワイパーのシート)をかまして録音した。
なぜこんな事になったかというと、デモの段階で打ち込まれたベースを聴いた上で「出来る限りサウンドをこの音に近づけて欲しい」と要望があり、打ち込まれたベース音源のプリセット名を見せてもらうと『Patitucci Rock』の文字。
いや待て待て!ジョンパティトゥッチはロックベーシストじゃない!
多分ピック弾きの質感をRockと表記してるようで、俺はジャズベーシストのロックなサウンドというトンチみたいなお題のサウンド作りに挑戦することに。
結果としては自分の持っているベースではどれもそれに当てはまることなく、途方に暮れながら飲み会でその話をしていたら「じゃあベース何本か貸しますよ!」と、ベーシスト仲間からの頼もしい提案。
そして借りた3本のベース。壮観というか、怖かった。俺の持ってるベースより値段が遥かに高いから。
それぞれを試して、一番質感が近かったのが上で書いたMayonesだった。
ジョンパティトゥッチの音を再現するならYAMAHAでも良かった(実際音もすげえ似てた)んだけど、あまりに再現性があり過ぎて微妙にしっくり来なかった。不思議。そしてF Bassの方はどう手を尽くしてもF Bassの音にしかならなかった。めっちゃ音は良いし使える音なんだけど、F Bassでしかなかった為あえなく却下。ライブだったら最高だったかも。
そんなこんなで録音、フレーズ自体はそこまで難しいものじゃなかったので、音さえ決まればあとは自分との勝負。ほとんど滞りなく終了し、今皆にお届けできている音源のそれとあいなったわけです。
そう。エフェクターも借りた。
Tech21 Q STRIP
これ、最高に良い。EQとしては俺の持っているEmpressと同等か、好みやシチュエーションによってはそれ以上のポテンシャルがある。値段めちゃ高いけど。
他にも幾つかエフェクターは借りたんだけど、録音で使ったのはこれだけ。ただ、これだけでも十分に良い音を録るのに貢献してくれた。
今回、ベースもエフェクターも全てが自分の持っているものではないという奇妙な状態の中で行われたレコーディングだったけど、終わってみればなんてことなかったね。俺っぽさ、出てるかな?誰か教えて欲しいところだね!
そして、この『取り沙汰』というユニット。ボーカルの女の子の声の良さもさることながら、作曲してるのは他でもない、俺と一緒にバンドやっているイロハ君で、今後もこのユニットでベースを弾くことになると思う。俺に何か無ければ。
というか、今後俺に何かあって他の人がベースを弾くことになろうとも、このユニットはきっと最高の曲を作って世に出ていくと思うので、その時はまた聴いてくれよ!って思う。その時に俺もベース弾いてたら、共々宜しくね!って感じです。
とりあえず、俺はまだもう少しだけ音楽やってて大丈夫みたいです。きっと。きっとね。
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より深い内面や日常やルーツの話
みゆきさんの内面。ちょっと言いづらい話とか(特定の何かを貶める内容はありません)
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