![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/9825528/rectangle_large_type_2_5d3735bfb4b367b3d69bf026581a877b.jpg?width=1200)
「急行北極号」ーーサンタクロースを信じる子どもたちが乗れる夢の急行列車
読み聞かせ記録第7弾は「急行北極号」著:クリス・ヴァン・オールズバーグ、訳:村上春樹(あすなろ書房) です。
「シュシュポポがいい!」
と、まだ「蒸気機関車」を覚えない息子が、ジャケ借りしたこの本。
確かに表紙の絵が美しくて、本棚に表紙陳列したい感じ。
私も「いいねいいね、シュシュポポにしよ~」と意気揚々と借りました。
が。……借りたのは2月上旬。
はい、完全に読み聞かせる時期を間違えました。
クリスマスのお話です。
サンタクロースの存在を信じる主人公は、クリスマスイブの夜、物音を立てないように慎重に布団の中に入り、外の音に耳を澄ませます。
やがて真夜中になるとトナカイの鈴の音ではなく、蒸気機関車がやってきます。
どこに向かうかはわからないまま乗り込む主人公に、車掌は北極点に向かうのだと告げます。
北極点に着くとそこにはサンタクロースがいて……という展開。
息子的には蒸気機関車のページ以外はさほど興味がないらしく「ふーん」ってなくらいの反応でしたが。。
珍しく読み聞かせの場にいた夫が「これ、いい話だねぇ」と、読み返し、もう一度息子に読んでいました。
私が一番印象に残ったのは、主人公が蒸気機関車に乗り込んだあとの客車の光景です。
子どもたちがパジャマやガウン姿で、温かいココアや甘いヌガーを楽しむ様子は、サンタクロースを信じる子どもだけが楽しめる一夜限りのサロンのよう。
私だったらサンタクロースに会う以前に、この急行北極号に乗れただけで満足してしまいそうです。
ほっこりと暖かい部屋で、クリスマスツリーの飾り付けをしたあとに、ゆったりした気分で読みたい絵本でした。
(といいつつ、我が家にクリスマスツリーは無いのですが……笑)