イタリアでの銀行口座開設(その2)
背景
四日目
朝、電車を待っている間、電話がかかってきた。「今、システムが動いているから、来て欲しい。」ようやく30分後に銀行に到着した。先客がいたためソファーで待っていると…「またシステムが止まってしまった。午後に電話するよ」そう言われて、私はオフィスに戻った。しかしその日、電話が来ることはなかった…。
五日目
電話が来ない…。昼過ぎても来ない…。午後の営業開始時刻の14:30、R氏と共に銀行へ向かった。そこにはたくさんの口座開設希望者がいた。私たちは、一体どうなっているんだと問いかけた。「大学のネットワークが遅い。」もうそれしかなく、係員もどうしようもできないらしい。「システムが良くなったら電話する。」私たちは「あなたからの電話待っているよ」と言い残してその場を去った。
もう今月の給料の振り込みはされないなぁ。一気に金欠だ。私たちはどうしようもできない現状に落胆した。
同じ研究室のポスドクに現状を伝えたところ、そんなバカな!と共感してくれた。そして、イタリアのオンライン銀行 (webank.it) を教えてくれた。もしUniCreditがこれ以上ダメだったら、そっちに乗り換えよう。ただし、webページは全てイタリア語。
六日目
昼前に電話が来た。「今システムが動いています。」
急いで銀行に向かって手続きを始めると、すごい!サクサク動くじゃん!銀行職員の怠慢だと思って申し訳ないです!いくつかの書類に署名をし、UniCreditアプリへのログイン番号、支払いの認証番号、デビットカードのパスワードの設定を行い、アプリとの連携を行なった。
その後、無事に IBAN コード (口座番号や支店などの情報が含まれた文字列)を取得した。また、ポスドクR氏も取得できたようだ。デビットカード本体は私が指定した住所に2-3週間で送られるようだ。
オフィスに帰った私はすぐに大学の事務へ IBAN を送った。
今月の給料振り込まれるといいなぁ。
まとめ
今回のイタリアの口座開設には非常に時間がかかり面倒に感じたが、滞在許可証の領収書と銀行の良好なネットワーク環境があれば最短二日で可能であっただろう。大学内ということもあり、係員は簡単な英語ができたが、市内のイタリア人はほとんど英語が話せないので、初回はイタリア語が話せる人と共に来る方が良いだろう。イタリアの国民性として、日本人のようにキビキビとしているわけでないので、不愉快に感じる場面も多いと思うが、寛大な心でゆったりと待つことを心がけよう。
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