イタリアでの銀行口座開設(その1)
背景
9月からイタリアの大学で働き始めた私は無事に滞在許可証の手続きを終え、給料を受け取るためにイタリアの銀行口座を開設することになった。同じ研究室の助教によると最初の予約は9月19日12時らしい。パスポートのコピー、雇用契約書を抱え、仲良くなったパキスタンポスドクR氏と共に、イタリア最大手の銀行 (UniCredit) に向かった。
一日目
助教、R氏と共に大学内のUniCreditに向かった。大学内には昔ながらの煉瓦造りの建物が多いが、ここはすごく綺麗な場所だ。私たちは、係員にソファーで待つように言われた。約束の時間になっても一向に呼ばれない。30分近く待ち、ようやく私たちの番になった。しかし、私たちはまだ滞在許可証の領収書(別記事)をもらっていない。結局、週明け9月23日11時にもう一度来るよう言われた。手続きの詳細について、助教もよくわかっていなかったようである。
必要書類と予約時刻が書かれた紙を渡され、次の予約日を待った。
二日目
予約時刻よりも少し前にUniCreditに到着したが、係員は忙しそうである。私たちはソファーで15分ほど待ったあと、書類を渡され、記入するよう求められた。個人情報を入力し、契約書にサインする。係員は「パスポートのコピーを取る」といってパスポートを持って行ったが、なかなか帰ってこない。30分ほど待って、ようやく帰ってきた。「システムが不調だから今日はこれ以上進めることができない。あらかじめ、UniCreditのアプリを入れておいてくれ。R氏は明日12時、君は14:30にまた来てくれ。」
パスポートを受け取り、R氏と昼ごはんを食べて帰った。
三日目
昼、オフィスで研究しているとR氏が訪ねてきた。「まだシステムが不調で手続きができなかったみたい。」昼食を共に食べて14:30にUniCreditに向かった。
係員は「Ciao! ネットワークが遅いが、手続きを始めよう。そこに座って。」なんだ手続きできるじゃん。私はいくつかの書類の署名を開始した。
「次に、ここに電子署名をしてくれ。」とペンタブを渡された。が、なかなか画面が切り替わらない。
「ネットワークがすごく遅いんだ。」たしかに遅い。それでもひたすら待ち続け、5箇所くらいに署名をした。待っている間、係員は次第に激しくなっていった貧乏ゆすりをやめ、別の係員と話したり動画を見たり電話したり…。これがイタリアンスタイルか!
結局、一時間半以上粘ったが、とうとうシステムが止まってしまった。また明日電話すると言われた…。イタリア最大手の銀行なのに大丈夫なのか…。
(その2)へ続く。
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