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オヤジの思ひ出話~第56話「出張いまむかし」

フリーランスの身には全く縁のない「出張」。新聞社の頃も出張することなど年に1回有るか、無いかという程度でしたが、同じ職場で仕事をするのとは違って、どこか気持ちが浮き立つものです。

とくに東京への出張・・・これはお楽しみでもありました。若い頃には毎年1回、東京都庁への出張があり、わずかでしたが空き時間があったので、買い物などをさせてもらいました。

ちなみに、あわや失敗談となりかねなかった話がこちら

東京都庁への出張というのは、都立高校の試験問題と解答例を受領するという仕事で、昭和の時代は最後の試験問題を受け取ってから、急ぎ足で帰りの特急列車に飛び乗り、持ち帰らなければなりませんでした。

やがてFAXが一般化されるようになると、今度は最寄りのNTTサービスセンターに行って、解答例をFAXで送信するという手段に代わりました。これにより、1本列車を遅らせても大丈夫になったのです。

時が流れて平成の終わりころ、久しぶりに東京への出張がありました。銀座NAGANOで開くイベントの取材で、オリエンタルラジオの藤森慎吾さんや地元の市長らが参加したオープニングセレモニーでした。

ノートパソコンを持参していましたので、取材を終えた後に近くの喫茶店に入って記事を入力。記事と写真を送信し、編集者に確認をしたところで任務は終了となります。

昭和の時代だったら、電話で原稿を読み上げる「電送」という手段しかなかったですし、FAXが普及してからも原稿は送信できますが、写真はフィルムだったので持ち運ぶしかありませんでした。

ノートパソコンのおかげで、都内に居ながらにして「お役御免」となったわけです。となれば、ちょっとお楽しみもアリじゃないですか。帰りの列車の時間を2~3本遅らせればいいだけのこと(笑)

そんなわけで、捻り出した2時間ほどの空き時間を利用し、新宿の思い出横丁に繰り出して昼下がりの一杯を堪能したしました。仕事の終えた後の一杯、しかも久々の新宿ですから、格別でしたね。

持ち運びや電送から、FAX,、そしてインターネットと、出張も時代と共に様変わりしてきました。その流れを実体験できたのも、新聞社に長く勤めていたからこそだと思います。


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マイケルオズ@日々挑戦する還暦兄さん(フリーランスライター)
noteでは連載コラム、エッセイをほぼ毎日書いています。フリーランスのライターとして活動中ですが、お仕事が・・・ご支援よろしくお願いいたします!