見出し画像

オヤジの思ひ出話~第36話「大阪天満の角打ち」

4年前の2017年9月、大阪へ飲み歩きに出かけました。台風が列島を直撃するという最悪のタイミングでしたが、通過してしまえば交通機関は大丈夫だろうという変な自信があり、強行出発したのです(苦笑)

当初は京阪沿線の観光を計画していましたが、すべて中止して飲み歩きに徹することにし、夜はホテルのある天満界隈に繰り出しました。天満には大衆酒場が林立しており、どこを選んでもミスマッチはありません。

天満の繁華街から少し離れたところに「堀内酒店」という角打ちの店がありました。一度素通りしながら中の様子をチラ見し、立ち飲みで楽しそうな雰囲気が直観できたので、店ののれんをくぐったのです。

親父さんが一人で切り盛りしており、見慣れない私にも気さくに声を掛けて下さいました。お客はほぼ常連さんだと言いますが、時々旅行者がふらりと入ってくるそうで、私もその一人だったのでしょう。

店の雰囲気に馴染んでいくうちに、常連の同世代男性とすっかり打ち解けていきました。全く知らない人と、まるで旧知の仲のように楽しく飲める、これが大阪の立ち飲み(角打ち)や大衆酒場の醍醐味なのです。

時の経つのを忘れるほど、思い出に残る夜を過ごさせていただきました。元をたどれば、台風で予定を変更したからこそ、天満に宿が取れ、飲み歩きができたのです。まさに「塞翁が馬」の出来事でしたね(笑)

noteでは連載コラム、エッセイをほぼ毎日書いています。フリーランスのライターとして活動中ですが、お仕事が・・・ご支援よろしくお願いいたします!