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酔いどれ男のさま酔い飲み歩記~第101回「東京立川で年の初めの飲み歩き」

「一人酒」、それは孤独な酒飲みのように聞こえるだろうが、実はそうでもない。私は一人酒という言葉を酒場で飲み歩く時に使っている。にぎやかな雰囲気に包まれれば、その店に居る人は全員、飲み仲間だ。

2025年から幾つかのテーマで「週替わりエッセイ」を書くことにした。ならば、飲み歩き体験談のエッセイも引き続き手掛けていくとするか。
酔いどれ男のさま酔い飲み歩記~第101回「東京立川で年の初めの飲み歩き」である。


はじめに

酔いどれ男のさま酔い飲み歩記は、いよいよ101回目という新たなステージ?へと突入していく。その皮切りとして、2025年の飲み歩き道楽のスタートを切った恒例の初詣昼酒飲み歩きを書いていくことにしよう。

行先は東京都西部の中心都市・立川。同じ中央線沿線でも八王子では何度も飲み歩いた経験があるが、立川駅界隈はほぼ初めて。平日の昼間から飲める店があるのだろうかと心配したが、それは杞憂に終わった。

たくさんあるじゃないか、昼酒酒場!これは楽しみだぞ。

立川「マルミヤ」~煮込み専門店の看板を掲げた酒場

2025年の初詣は、立川から南武線に乗り換え、府中本町駅を下車した大國魂神社と、立川へ戻る途中の谷保駅を降りてすぐの谷保天満宮。祈願は「自分と家族の健康と平穏無事」これしかない。しっかりお参りさせてもらったよ。

立川に戻って来てちょうどお昼。一刻も早く酒場に飛び込まねばならない。口開けとして選んだのは「マルミヤ」煮込み専門店の看板を掲げているのがウリのようだ。

威勢のいいねえさん店員に、とりあえず生ビールを持ってきてもらおう。

真冬の昼飲みであっても、最初はビールから始めないとな。声掛けを終えたところで改めて品書きを眺める。が、考えても仕方ない。煮込み専門店なのだから、煮込みを頼むのは当然。ついでに「もや二郎」の小サイズもお願いした。

出てきた煮込みは、さすがにウリにしてあるだけあって、内臓のいろいろな部位がゴロゴロと煮込まれていて美味い。ビールでなくても何にでも合いそうだよ。

さらに驚いたのが「もや二郎」。これは茹でたモヤシを二郎系ラーメン風にこってり味付けたものだが、そのボリュームがハンパでなく、思わず「これが小サイズか?」と口に出たほど。大サイズも選べるようだが、どんな器に入ってくるのやら。

1軒目からなかなか楽しい酒場に入れた。品書きにはまだまだ美味そうな料理が書き並んでいたが、最初から飛ばし過ぎてもいけないので、ここまでとしておく。

新年一発目の酒場は大当たり。おみくじで「大吉」を引いたような気分になった。

立川「宇奈とと立川店」~チョット違うかな?という和食店

マルミヤでの飲みを軽めに締めたのは、行きたい和食店があったからだ。それは、同じ界隈にある「宇奈とと」立川店。宇奈ととはウナギ料理の和食店で、リーズナブルな値段でウナギが楽しめるらしい。むろん酒場使いもできる。

店内に入って「おやっ」と思ったのは、カウンター席があったから。和食店だし、しかもウナギ料理の店だから、テーブル席ばかりだと思い込んでいた。テーブルもあったが、一人客なので問答無用でカウンター席に座らざるをえない。

気を取り直して席に着き、メニューを眺める。チョイ飲みのセットメニューがあったので頼もうかなと思いきや、セットドリンクの中に日本酒が無い。店に来る前から「ウナギだったら日本酒」と決め込んでいたので面食らったがしょうがない。さらに・・・

ウナギの白焼きを頼んだら「品切れです」と。

定員が不愛想だったので、余計にガッカリ(苦笑)。「もっと言い方があるだろう」と、文句を言ってもしょうがないので、ここはうざく、肝串、ヒレ串と日本酒の一ノ蔵を頂戴し、サッと飲んでパッと出ることにしよう。

ちなみに昼時間の客はほとんどがランチを注文していた。なるほどな。

立川「焼鳥日高」立川駅南口店~やっぱり昼酒は立ち飲みに限るぞ

1、2軒目がセーブ気味だったので、立て続けにもう1軒行けそうだ。今度はしっかりと酒を飲ませてくれる酒場がいい。ならば、立ち飲みしかなかろう。

やって来たのは「焼鳥日高」。おなじみの日高屋チェーンの一軒。

立ち飲みカウンターに陣取り、目の前にあるタッチパネルで注文する。酒はハイボール。肴はガツ刺しとそら豆。店内には数人の客がいたが、当然のごとく酒を飲んでいる。やっぱり昼酒はこういう雰囲気でないとな。

それにしてもタッチパネルは暇つぶしになって面白い。美味そうなメニューを眺めていれば時が稼げるというもの。屋号になっている焼き鳥も捨てがたかったが、そうなるともう一杯追加したくなる。頼んでもいいのだが、何となくやめておいた。

3軒はしごしたところで、ゲームセンターに入って一息入れる。クレーンゲームで景品をゲットするかと軽い気持ちで挑戦してみた。いつもなら簡単に手に入るのだが、酔っていたせいか、はたまた相性が悪かったのか、ゲットならず。残念だあ~。

立川「おっ魚」~スマホで注文する今風の海鮮酒場

ゲーセンでの惨敗気分を一新するため、4軒目の酒場へと向かう。そろそろ海の幸が食べたくなったので、大衆海鮮居酒屋にするか。

屋号は「おっ魚」。これで「おっとっと」と読ませる。

ビルの2階に店舗があるが、階段ではなくエレベーターで上がる。扉が開くと、大漁旗が目に飛び込み、待ち構えていた店のねえさんが「いらっしゃいませ」と呼びこむ。

テーブル席に腰かけると、姉さんがQRコードの紙を持ってきた。スマホで読み込んで、スマホから注文をするというシステムらしい。そういえば、昨年も八王子で同じシステムの酒場に入り、面食らった記憶がある。今度は大丈夫だろうか。

スマホ画面に無事、メニューが出てきたので、早速注文してみる。しばらくして、カキのオイル漬けが出てきたので「あれ?ホタルイカを頼んだはずなのに」と首を傾げた・・・が、履歴を見ると、間違ってはいない。相当酔ってるなこりゃ。

そんなわけで、この店では日本酒の澤乃井、追加で高清水、肴はオイル漬けのほかに、小ぶりな焼きガキ、シメサバをいただく。コンパクトサイズのおつまみは値段もリーズナブル。チビチビ飲む派にとっては、とてもありがたかったぞ。

4軒飲み歩いたが深酔いもせず、幸先のいい飲み歩き初めになったよ。

〇〇〇
今回はここまでとします。読んでいただきありがとうございました。なお、このエッセイは2025年1月の忘備録なので、店の情報など現在とは異なる場合があります。

※「酔いどれ男のさま酔い飲み歩記」は、週替わりエッセイとして毎月第3水曜日に掲載します


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マイケルオズ@日々挑戦する還暦兄さん(フリーランスライター)
noteでは連載コラム、エッセイをほぼ毎日書いています。フリーランスのライターとして活動中ですが、お仕事が・・・ご支援よろしくお願いいたします!