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土曜雑感 vol.159~本日のテーマは「宮城野親方(元白鵬)」です

土曜雑感というコラムには、あまり相応しくないテーマだったかもしれませんが、好角家としてはどうしても書いておかねばならないと思い、今回は宮城野親方(元白鵬)を取り上げます。

ニュースで報道された通り、宮城野部屋の幕内・北青鵬による常態化した暴力問題に対し、日本相撲協会は師匠の宮城野親方に降格と減俸の処分を下し、師匠失格の烙印とも言える措置をとることにしました。

問題を起こした北青鵬は、理事会前に引退届を提出しており、これを受理するとともに「引退勧告」に相当する懲戒事案であるとしました。未完の大器は名を成せぬまま、角界を去ることになったのです。

この件については、ブログ「気まぐれトーク」にも書かせてもらいましたが、改めてマスコミ各社の記事を読むと、私の想像以上に深刻かつ重大な問題だったことに気づかされました。

一番驚いたのは、宮城野部屋に対して「3月場所は伊勢ケ浜一門から師匠代行を指名し、4月以降は一門の預かりとする」という方針。今の宮城野親方に師匠をする資格はないと断罪したようなものです。

処分の一報を聞いた段階では「さすがに重すぎるのでは」と率直に思いました。しかし、マスコミ各社の報道を見ていくと、いろいろなことがだんだんと分かってきたのです。

根本にあるのは、相撲協会が宮城野親方に対して不信感を抱き続けていることでしょう。現役時代に度重なる不適切な行動で指導を受け、親方襲名時に一筆書かされたという過去もありました。

相撲協会の体質には様々な問題があることは衆目の一致するところですし、宮城野親方も言い分はたくさんあるでしょうが、組織に身を置くのであれば、そこにあるルールや秩序には従わねばなりません。

宮城野部屋には、伯桜鵬をはじめ将来性豊かな人材がたくさんいますし、元吉葉山につながる名門でもあります。取り潰しという事態だけは絶対に避けてもらわねばなりません。

ただし、宮城野親方が師匠として復帰できるかどうかは、今後の親方の姿勢や態度次第であり、不透明と言わざるをえません。一兵卒のまま協会で長く居続けられるのか・・・・

角界や好角家からは賛同されないでしょうが、親方には思い切って相撲協会と決別し、元横綱「白鵬」というブランドで新たな道を切り開いていくことも選べます。今ならスポンサーもブレインも大勢いるでしょうから。

どの道を進むにしても、宮城野親方にはイバラの道しかありません。

最後に一つ問題視しておきます。

この件に対して協会がヒアリングを行う前、部屋の内部調査に番組制作会社社員という外部の人間を入れ、口止め工作につながりかねない「調査協力義務違反」を犯したとのことです。

番組制作会社社員すなわちテレビ局の関係者じゃないですか。正直「またか」という感じがしました。宮城野親方の非は当然ありますが、番組制作会社社員が何らかの入れ知恵をした疑いは否めません。

思えば、朝乃山がコロナ禍で外出したコンプライアンス違反の際も、同行していたのは新聞社の人間でした。番組制作会社社員は、宮城野親方への厳しい処分の原因になったことを強く自覚し、反省すべきです!


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