オヤジの思ひ出話~第37話「宇良の金星」
大相撲名古屋場所10日目、結びの一番で横綱照ノ富士に挑んだ宇良が、大善戦の末、上手投げで裏返しにされても執念で残ろうとする相撲を取り、お客さんを喜ばせました。間違いなく、今場所一番の大熱戦でしょう。
宇良は、学生時代から居反りなどのアクロバティックな相撲で沸かせ、角界入りしてからも順調に出世しました。度重なる膝のけがで序二段まで陥落しましたが、不屈の努力で結びの一番を取るまでに再起したのです。
そんな宇良についての「思ひ出話」を語ります。4年前の2017年名古屋場所9日目に本場所観戦をしましたが、その時の取り組みに「横綱日馬富士-宇良」の初顔の対戦があったのです。
この場所は上位に休場者が多く、本来なら割が組まれない宇良が横綱戦に抜擢されました。前日は横綱白鵬に挑戦して敗れましたが、当時から予想もつかないような相撲を取っていたので番狂わせを期待したのです。
日馬富士にとっても、何をやって来るか分からない初顔の相手は取りずらかったのでしょう。立ち合いから宇良ペースの相撲になり、「とったり」で横綱が土俵に這わされ、何と宇良が初金星をもぎ取ったのでした。
まさか生観戦で、宇良の勝利が見られるとは思っていませんでしたので、座布団が飛び交う光景に私も狂喜乱舞してしまいました(笑) あまりの喜びように、隣の方から「よかったですね」と声を掛けられたほどです。
あれから4年、お互いに序二段への陥落からの復活を果たした照ノ富士と宇良が結びで相まみえ、大熱戦を繰り広げてくれたのです。テレビ観戦していた私は、早く本場所観戦を「復活」させたいと思いました。
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