「プロフェッショナルって変態だと思います」
関東大会に出られれば成功なのか。
全国大会に出られれば成功なのか。
県大会に出られれば成功なのか。
支部大会1回戦で負けたら失敗なのか。
途中で辞めてしまったら失敗なのか。
最後まで辞めずに続ければ成功なのか。
人と人の「温度差」の正体は何なのか。
チーム内に生じる「温度差」の正体は何なのか。
試合で優勝したい。ただそれだけを目指す選手は正しいのか?
試合で優勝させたい。ただそれだけを目指すコーチの姿は間違っているのか?
スポーツを「楽しむ」の正体は何なのか。
試合に勝つことなのか?優勝を目指すことなのか?関東大会や全国大会を目指すことなのか?
リフレッシュするためなのか?健康な体作りのためなのか?スポーツをしているときの楽しい気持ちを味わうためなのか?
スポーツを「楽しむ」ってどういうことなんだ?
気の知れる仲間たちと楽しくやることなのか?
ひたすら勝利を目指すことなのか?
「スポーツを楽しみましょう!」の「楽しむ」って言葉の捉え方に温度差があるのか?
僕ら大人が子供たちのためにスポーツを楽しめる環境を作り指導をすることにどんな意味があるのか?
「みんなで頑張って大会の優勝を目指しましょう!」
って指導者が言うと、なんか違うなと思ってしまう子がいるんだってこと、何となくわかってる。
自分は人と競争して、練習頑張って、試合で自分の全力をぶつけ合い優勝を目指す、その過程すべてが楽しいと感じていた。
練習は辛かったけど、結果を出すために頑張れた。
指導者になると、全員がそう思っているわけではないことに気づいた。
僕が指導者になって感じたのは、指導者に2つのタイプがあるってこと。その指導者の過去の経歴に関して。
1つは、自分がその競技をしっかりやってきて、ある程度結果を出してきた人。いわゆるその競技で「成功」を掴んだ人。
もう1つは、自分がその競技に関して全く素人だった人。大人になってからその競技に出会い、指導者として勉強してきた人。
両方に共通することが、「頑張ることができる人」ってこと。熱量を持って何かに取り組むことができる人。持っている温度が高い人。
一方、そんな指導者たちが教える相手ってのは、その競技に対する温度差が大きい子供たちだ。
頑張ることができて、結果も出すことができている子。
頑張っているのだけど、思うような結果が出ない子。
ほどほどに頑張って、結果が出せる子。
ほどほどに頑張って、結果が出ない子。
頑張っていなくて、結果も求めない子。
何のためにやっているのか自分でもわからない子。
親に言われてやっている子。
部活を3年間頑張れば内申点が上がり、高校進学に有利になると考えている子。
何年も指導者をやっていると、様々なタイプの子と出会うと思う。
そんな多様な考えを持っている子たち、「温度差」のある子たちを同じチームで教え、全員が「このチームに入れて良かった!」と思って卒業していけるチームとは何なのだろうか。
ところで、今回のnoteのタイトルについて説明を忘れていた。
「あなたにとってのプロフェッショナルとは?」という質問に対しての答え。
NHKのプロフェッショナル~仕事の流儀~でこの番組の締めを飾る最後の質問である。
今日見た回は、サンドウィッチマン特集。番組の最後に冨澤さんが言ってたこの言葉、妙に共感した。
「変態じゃないとそんな突き詰められないと思います」
ただお笑いが好きとかじゃなく、「変態的」までにお笑いを突き詰めるこの人の考え、好き。
だって普段仕事しているのに、せっかくの休みをすべて使って、しかもほぼボランティアでソフトテニスの指導をしている自分も、
たった20年くらいしか人生経験が無いのに指導が何たらと考えている自分も、
こんな風に自分で読み返したら恥ずかしくなるようなことを書いている自分も、
ちょっと変態的なんだろうなと思ってしまったから。
まあ、それでいいんじゃない。だって楽しいんだもん。