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ー賢い子供に育てる子育てヒントー言葉を惜しまない、惜しませない

ある仮説を思いついたのは、今から約30年前のこと。
それからずっと、いろんな本を読み勉強して試行錯誤を繰り返しながら私は息子氏を育ててきた。
3度目の年男に息子氏がなる今年に、その方法の一端を書き記しておこうと思う。
おおよそ10人いれば10人とも、今の息子氏を見れば「優しくて賢い息子さんですね」と褒めてくれるように育った息子自慢を兼ねて。


意思疎通に必要なこと

自分の気持ちや意見を筋道を立てて話せるということは、論理的に文章を組み立てることができるということに他ならない。
どうすれば、論理的に文章が組み立てれるようになれるか?それは、普段の会話の癖を改めることから始まる。

日本語はものすごく省略が多い言語だ。
特に近い関係、親しい間柄の人との会話は、単語や代名詞のみの会話になりやすい性質を持っている。

身の回りにいる文章で話せない人

身の回りにこんな人はいないだろうか?

  • 欲しいものや相手にして欲しいことを単語だけで言う人。

  • 代名詞だけ言う人。

E.g.:
・食事をしていて自分から離れた場所にある調味料が使いたい時
「塩」や「マヨネーズ」と単語だけを言う。
「それとって」「あれがいい」と代名詞を使って会話する。
・会社で部下に書類のコピーを指示する時
「コピー」「これコピー」とだけ言う。
・「あれ、どうなったっけ?」といきなり代名詞で会話をはじめる。

また、自分がそのようにいつも言っていないか考えてみよう。
そして、このような言い方をよくしていると感じたなら今すぐ辞めよう。
単語や
代名詞だけで会話するのはすごく子供っぽいことだ。

子供の言語の発達過程

まだうまく言葉が話せない、言葉を話し始めたばかりの幼児はまず単語を話すようになる。
猫を指差して、「猫」と言う。
「ジュース!ジュース!」と連呼して「ジュースが飲みたい」ことをアピールする。
少し言葉を話すことに慣れてくると2語文、3語文を話すようになる。
「猫 いる」「ママ いない」「ジュース ちょうだい」ー2語文
「猫 ごはん 食べる」「ママ 買い物 行った」ー3語文

このような 2語文、3語文は、正しくは「文章」ではない。
日本語の文章としての構成要素は「必ず動詞(述語)があること」「助詞で単語をつなぎ、適切な意味を持たせること」なのだ。

「猫がご飯を食べる。」
「ママは買い物に行った。」
「ジュースが飲みたいので、ちょうだい。」
にして初めて文章と呼べるものになる。
これが大体、3歳前後から出来るようになるのが平均的な子供の言語の発達過程のあらましである。

まずは大人から実践すること

普段から文章で話すことを心がけることが、論理的に文章を組み立てる練習になる。
日本語は助詞がなくても意味がある程度通じてしまう。
そして、日本語の会話は、お互いの持つ情報の更新のためだけに使われるという特性を持っている。
だから、日本語の会話は親しい者達の間で省略や代名詞が増えるということになる。
親しい人は毎日長い時間一緒の空間にいるので、言葉で情報更新をしなくても同じことを見聞きして知っているからだ。

塩が欲しければ、「塩を取ってもらえる?」と言うこと。
コピーをして欲しいなら「この書類をコピーしてください」と言うこと。
話す言葉が多くなるので面倒だと感じるかもしれない。
だが、言葉は惜しんではならない。
そして、子供にも言葉を惜しませないように工夫しないとならない。

日本人は省略が多い日本語を使っているが故に、察する能力、つまり不完全な文から完全な文章を推測する能力が高い。
だが、察する能力を過信するあまりに、誤解を生じさせやすくなってしまっていないだろうか。
言語は意思を伝える道具だということを意識しなければならない。
そして、できるだけ正確に自分の意思を伝えるには、どのように言えばいいのかを日々考えることを習慣にしよう。

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