038 地盤改良で失敗しないために!基本三工法のメリデメ【柱状改良編】
一番ポピュラーな改良工事、落とし穴や誤解も多いって気づいてた?
地盤セカンドドットコムのおしょうです
今日は、基本三工法のメリデメ【柱状改良編】、について
誰も教えてくれない改良工事の真実です
さて基本三工法の解説第2回目です
・表層改良工事(浅層混合処理工法)
・柱状改良工事(深層混合処理工法)
・鋼管杭工事
きょうはこれ
↓
■柱状改良工事■
深層混合処理工法とも呼ばれます
表層改良は浅層でしたね
つまり、表層改良よりも深い層まで改良できます
セメント系固化材を使用した柱状(杭状)の補強体で建物を支えるものです
一番ポピュラーな工法で、改良工事といえば、真っ先に思い浮かぶ工法です
経験少ない住宅会社だと、改良工事=柱状改良って思ってる人も多いです
なので、その場合、日本語が通じない状態で困ることになります
固化材と水を撹拌するプラントと建柱機を使います
現場の土と混ぜて直径500mm以上の柱状の改良体を作りながら地中に打ち込みます
地中から柱で支えると聞くと
多くの人が鋼管杭みたいに支持層(めっちゃ固い地盤)に建てて支えてると誤解しますが
柱状改良は摩擦杭といって、改良体と地盤の周面摩擦を利用しています
なので、自沈層で止められません
自沈層は摩擦力が見込めないので、ここで止めると沈みます
建物を支えるはずの改良体が沈む(下がる)ので、上に載っている住宅も沈むということです
改良工事したのに不同沈下事故が起きるのは、柱状改良系が多いです
GBRCの柱状系も含めてね
自沈層は周面摩擦を見込めないということを知らないと、
自沈層より結構深くまで打つので、ぼったくられた(過剰な改良)と思われがち
また、柱状という名称なので、電柱みたいな既存のコンクリ柱を打ち込むと勘違いされることもあります
これは、また違う工法です
あくまでも現場の土と水と固化材で、その場で作っていきます
メリットは、8mまでの改良体を作れる対応力の高さです
ズブズブで支持層が深い場合はだめですが、割と多くの場合、対応が可能です
支持層がなくても、まぁまぁ固い地盤なら使えるってことです
デメリットは、固化不良リスクがあることです
現場の土を使って、円柱状の改良体をつくりますが
腐植土やガラ(ゴミ)などの地中障害があると固まりません
一応、腐植土対応の固化材もありますが、事前に腐植土情報がないと、そんなの用意しません
腐植土は通常のSWS調査で判断することは非常に困難です
ちゃんと近隣ボーリングデータを見たり、土地の成り立ち・地形判読が必要です
よく、六価クロム溶出を気にされる方がいますが、低減型を指定すればよいですよ
はい
では今日はここまでです
柱状改良工事のメリット・デメリット分かりましたか?
ポイント
・周面摩擦でもたせるので、自沈層よりも深くまで打ちます
・柱状改良はGL-8mが限界なので、それより長い提案してくるのはダメな会社
・固化不良の懸念がある腐植土ゾーンやゴミ・ガラがあるなら鋼管杭に
地盤調査でもやもやしてる方は
おしょうにセカンドピニオンしてみたらどうでしょうか?
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次回の説法は、『基本三工法のメリデメ【鋼管杭編】』です
お楽しみに!
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