042 必見!液状化現象が起きる3つの条件とは?
住所が分かれば、液状化するかどうか分かるって知ってた?
地盤セカンドドットコムのおしょうです
今日は、液状化現象が起きる3つの条件、について
今さら聞けない専門用語です
液状化現象って、割と耳にする機会が多いのではないでしょうか?
液状化被害に遭いたくないなら、液状化現象が起こらない土地を選べばいいんです
(小泉構文)
実は、液状化現象が発生するのは3つの条件が重なった場合なんです
①砂地盤
②地下水位が浅い(高い)
③震度5弱以上の強い揺れ
では、説明しますね
①砂地盤
ざっくり言うと、土には粘性土と砂質土という2種類の土があります
工作用の粘土と砂場の砂を想像してください
これは土粒子の大きさで区分されます
0.005mmより小さい土が粘性土です
0.075mmより大きい土が砂質土です
あれ?気づいちゃいました?
0.005~0.075mmはどうするんだ?と
これは、シルトという中間土になります
20mmより大きな砂が礫(れき)です
なので、調査報告書みると、柱状図に粘性土・砂質土・礫質土ってあるんです
シルトまで書いている調査会社はハイレベル!
地盤を熟知している証拠です
何百件と見てると、たまに柱状図に土質記載のない調査報告書がありますが、論外です!
同じ数値でも、計算係数が違いますし
土の特性・挙動もロケーション的な見方も変わってきます
砂地盤はどこに多いのか?
海岸や河口付近、埋立地、河川の扇状地などで多くみられます
実は、山は砂地盤ではないんです
なので、山では液状化が起きないです
もっとも、山は住宅を建てられる場所ではないんですが
ちなみに、調査報告書の柱状図の土質表記は
調査員の感触と目視なので、経験による差が出ます
熟知したベテランと今月から調査はじめた新人では、見解が違うでしょう
柱状図に書いているのは、調査員の主観であり
土質のサンプリングまでしている訳ではありません
なので、地形区分や近隣のボーリングデータを確認しないといけません
まぁ、専門性の高いボーリングこそ、調査員によって土質判断変わっちゃうんですけど、
実際に土質採れますからね
②地下水位が浅い(高い)
地下水の位置=水位ってどこくらいなんて
分かる人はほとんどいないでしょう
相場すら分かりません
目安として考えるなら、地下水位が地表面から10m以内です
(某大手ゼネコンさんHPなど)
一般住宅では地表面から5mまでのデータで判断するので、もはや前提が違います
多分、地下10mに水位あっても、一般住宅なら水位なし見解になるんじゃないかな
地下水位が浅い(高い)ほど液状化現象が起こりやすくなります
地下水位は通常のSWS調査では分かりません
水位計を使って、孔内水位を測らないといけません
ほとんどの住宅会社では測らないということです
①の土質と同じですね
土質・孔内水位まで測りたい場合は、住宅会社に依頼してください
数万円のオプション料金がとられます
実際、先述の通り、10m以内というのもモノの指標であり、一般住宅だとあまり参考になりません
というのも、孔内水位を測る場合はSWSで貫入した孔で測るので、
10mまで貫入するケースは多くないんです
実際には、複雑なメカニズムですが、ざっくりと
水位が検出されて、その層から基礎下まで砂地盤なら起こる条件を満たすって思ってください
③震度5弱以上の強い揺れ
今までは起きる条件を満たす土地の話です
上記の地盤で、震度5弱以上の地震が発生すると起きやすいということです
単純に言えば、砂地盤で水があると、地震で揺られて土と水のバランスが保たれなくて、
崩れたり、水が吹き上がったりするから、建物が沈むってことです
ただし、近年の大地震では
・粘性土でも起きないとは限らない
・震度4でも揺れる時間が長いと液状化する
可能性が指摘されています
液状化現象は未解明な部分も多いのです
液状化現象が注目されはじめたのは
1964年(昭和39年)6月16日の新潟地震からです
しかも、発生当初は、流砂現象と呼ばれており、
液状化現象という言葉自体は後年になってからです
注目されたのが、近年というか、現代なだけで、現象としては古くから語り継がれていました
弥生時代の遺跡や平城京を発掘した際に液状化の痕跡があったり、
多くの古文書――文献や日記――などにも『砂が噴き出した』と記載があったりしますが
本格的に研究がされはじめたのは、1964年以降ということです
そのため、上記は定説であり、基本原則ですが
2024年1月1日に発生した能登半島地震では、粘性土でも液状化の痕跡がありました
当然、揺れの強さ・長さによって、
また、粘性土でも水田埋め立て地では、
締め固まっていない不飽和土が液状化し得るということですね
おしょうのセカンドオピニオンは3プランありますが、
液状化リスク簡易レポートを出せる物もあります
セカンドオピニオンですから、既存調査データで作成します
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次回の説法は、『液状化現象が起きると?』です
お楽しみに!