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010 擁壁底版と建物配置が重なっている

切土造成って聞いてたけど、そこ盛土じゃない? 

地盤セカンドドットコムのおしょうです 
 
今日は、擁壁底版と建物配置が重なっている、について 
 
地盤に関する怖い話です 
 
改良工事が何故必要か? 
シリーズ3回目ですね 
主な改良理由は5つあります、って話をしました 
 
改良工事が必要な理由① 
安息角を満たしていない 
 
改良工事が必要な理由② 
新規盛土造成である 
 
改良工事が必要な理由③ 
擁壁底版と建物配置が重なっている 
 
改良工事が必要な理由④ 
腐植土が堆積している 
 
改良工事が必要な理由⑤ 
軟弱地盤である 
 
今日は 
改良工事が必要な理由③ 
擁壁底版と建物配置が重なっている
  
です 
 
 
擁壁底版(ようへきていばん)って何?って話ですよね 
 
擁壁とは。高低差がある箇所に造られる壁のことです 
土留めと呼ぶ住宅会社もあります 
これがないと、土地が崩壊して、建物も沈んだり、崩壊したりします 
安息角についてのポストを参照ください 
 
似たもので、塀(へい)があります 
あれは、土を受け止めていない(土圧を受けない)ものです 
主に、隣地との境界線や目隠しですね 
平成以降は、コンクリートブロック2段+メッシュフェンスが増え、ブロック塀は減りました 
 
別の機会に、災害系も語りますが、特定のブロック塀は倒壊リスクが高いので、要注意です! 
 
底版とは、鉄筋コンクリート版の総称です 
擁壁は、横から見ると、L字型になっています 
業界では、『L型擁壁』とか『逆L擁壁』と呼ばれます 
立ち上がりの壁と違い、地中にあるので見えません 
 
簡単に考えれば、 
コンクリートの壁を立てたところで、土を受けられません 
そのまま崩れます 
なので、L字型に底版を設けている訳です 
 
ブックスタンドってそうですよね? 
 
どうして、擁壁の底版と建物配置が重なっていると危険なのか? 
 
単純な話、擁壁底版の上って、埋め戻し土=盛土なんですよね 
新規盛土造成でも軽く語りましたが、 
無策だと、これから埋め戻し土部分は、沈下していきます  
 
だから切土造成地でも、隣地との間に擁壁があれば、その部分は盛土みたいなものです 
だって、L型底版の上って、底版設置して埋め戻してるから 
何千年・何万年前からの地層じゃなくなってますよね 
 
数十年経っているなら、圧密沈下も終わり、安定していますが、
逆に、擁壁の劣化が気になりますよね 
コンクリートも劣化します 
しかも、室内ではなく、風雨にさらされ、太陽に炙られる過酷な屋外です 
水抜きの穴だって、埋まってませんか? 
亀裂・ひび割れ(クラック)、たわみ・変状してませんか? 
 
そもそも、SWS調査で底版まで貫入していませんか?
 
擁壁側だけ弱かったら、地耐力格差が生じるということです 
擁壁側軟弱、反対側強硬だったら、軟弱側に家が傾く訳です 
これを、不同沈下といいます 
地盤保証とは、この不同沈下に対して保証されるものです 
 
実は、擁壁底版上でも改良しなくて済む方法もありますが、 
現場条件・プラン条件によって対応できるかどうか違うので、ここでは説明しません 
実務レベルで、対応してくれる住宅会社もあれば 
してくれない住宅会社もある
内容ですからね 
 
また、住宅瑕疵担保責任保険法人や管轄の建築行政・検査機関とも事前の確認が必要です 
だから、住宅会社は面倒くさがって、改良にするんですが 
 
こういう知識を知ってるか、知らないかでも情報格差って広がるんですよ 
 
良かったですね 
おしょうの存在に気づくことができて 
 
僕のセカンドオピニオンで、 
擁壁底版上建物配置だけど、改良判定回避できる物件には、提案しますので、ご安心を 
 
 
地盤調査でもやもやしてる方は 
おしょうにセカンドオピニオンしてみたらどうでしょうか? 
料金などお気軽にDMでお問い合わせください 
調査報告書の読み方も教えますよ 
 

coming soon


 
次回の説法は、『腐植土が堆積している』です 
お楽しみに! 

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