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028 要注意!こんな地盤調査を勧める会社には気をつけろ!

結果的に損する地盤調査があるって知っていましたか? 
 
地盤セカンドドットコムのおしょうです 
 
今日は、地盤調査の種類とメリデメ、について 
 
今さら聞けない&住宅会社も知らない専門用語です 
 
地盤調査をどうしてするのか? 
結構初期のポストで語っています 
 
はい、安全に家を建てられるのかどうか調べるためですね 
 
では、今日は、どんな調査方法があり 
どんなメリット・デメリットがあるのか、お伝えします 
 
こんな調査を進めてくる会社は要注意!ってことも読み解けると思いますよ 
 
最初に、ざっと調査名を挙げておきましょう 
・SWS(スクリューウエイト貫入)試験 
・ボーリング調査 
・ラムサウンディング試験 
・表面波探査 
・平板載荷試験 
・微動探査
 
 
とまぁ、こんなとこです 
え?意外と多いですか? 
 
一般的に、地盤調査というと、土木の世界ならボーリングです 
ですが、マイホームに関しては、SWSとなります 
土木というのは、ビルとかダムとか大きい奴です 
 
 
■SWS(スクリューウエイト貫入)試験■ 
 
以前は『スウェーデン式サウンディング試験』と呼ばれていました 
SwedenのSWとsoundingのSでSWSと略されましたが、
ガラケー並みに国内で独自進化した調査方法に 
いつまでも外国の名前をつけるのもアレなので、 
2020年にJIS改正でスクリューウエイトに変わりました 
 
SWSは元名の通り、スウェーデンの国有鉄道の枕木を敷く時に採用された調査で 
サウンディング=音や感触を掴むので 
調査報告書には、音感・触感みたいな項目があります 
 
地面にスクリューロッドを垂直に突き刺して、貫入の仕方で地盤の硬軟や締まり具合を調査します 
ロッドが回転しながら貫入すれば回転層、回転せずに沈んだ場合は自沈層となります 
簡単にいえば 
自沈層は軟弱地盤で、回転数が高ければ高いほど強固な地盤です 
一般的には、建物配置の4隅+中央の計5ポイントを調査します 
 
メリットは、コスパのよさ 
数万円で5か所も調査ができるので、立体的に地盤状況を把握できます 
 
デメリットは、属人性が高いこととデータ改ざんの懸念です 
音・感触は、熟練調査員と新人さんでは大きな差になります 
また、2021年に発覚したH社のようにデータ改ざんができてしまいます 
改ざん対策が講じられているのは、一部の全自動調査機だけです 
 
 
■ボーリング調査■ 
 
地盤調査の中で、一番信ぴょう性が高い調査です 
地面にボーリングロッドを打ち込んで、貫入具合で土地の硬軟を調べたり 
土を採取したりできます 
よく、ボーリング=土質採取と思われがちですが、土質採取は副産物です 
土質採取の有無も依頼時にはしないと 
採取されなかったり、見積アップしたりします 
 
メリットは、貫入能力の高さと土質確認の精度です 
SWSでは礫層や地中障害物、中間支持層などで貫入不可になることも多いですが 
ボーリングはSWSの限界値を超えて、数十メートルまで貫入できます 
また、SWSのように耳で土質を推定(サウンディング)するのではなく 
直接採取なので、土質分類はめっちゃ細かいです 
 
デメリットは、コスパが悪いことです 
1ポイントで数十万円かかります 
なので、一般住宅ではなく、土木向きです 
SWSで可能なのに、高額なボーリング1Pだけやろうとする会社もあります 
一般住宅なら、やらなくてよいでしょう 
 
 
■ラムサウンディング試験■
 
SWSでは貫入できない土地はどうしたらいいでしょうか? 
ボーリングはコスパが悪い 
ということで、ラムサウンディングの出番です 
SWSとボーリングの間とイメージしてください 
 
メリットは、SWSよりも貫入能力が高く、ボーリングよりも安価なことです 
 
デメリットは、SWSより高いことと、あまり普及していない
ので 
地盤調査会社が外注(下請け・孫請け)し、中間マージン分、割高になることです 
 
 
■表面波探査■ 
 
レイリー波とも呼ばれる地盤調査方法です 
起振機から発生させた振動が検出器に到達する速度で地盤の硬軟を調べます 
 
メリットは、SWSよりもべた基礎など直接基礎が出やすい(出しやすい)データが取れることです 
ただし、判定を採用しない地盤保証会社もあります 
データの過信につながりますので 
 
デメリットは、改良工事の杭長計算ができないことです 
つまり、改良工事判定の場合には、改めてSWSなど調査をしないといけません 
これ、知らない住宅会社も多いです 
改良工事会社が、泣く泣くサービスで自主的に杭長確認地盤調査をしています 
 
 
とこんな感じです 
なので、SWSが多い訳ですね 
 
え?平板載荷と微動探査の説明はしないのかって? 
 
一般的ではないので、あえて触れませんでした 
 
では最後にこの2つについて簡単に触れます 
 
・平板載荷試験 
一般住宅の地盤調査向きではないです 
造成現場で「平板載荷試験やったから、べた基礎判定出せ」っていうときに出てくる厄介者 
どうせいい数値しか出ないので、僕はあまり信用しません 
 
・微動探査 
よく表面波探査とどう違うの?と質問されます 
表面波はSWSやボーリング同様、地盤の硬軟を測りますが、 
微動探査は硬軟を測るのに適していません 
地震時の揺れやすさなど 
地耐力を測る地盤調査では分からないことを調べることができます 
地盤と建物には、それぞれ固有の周期があります 
地震時の揺れやすさに関係します 
新築時にSWSと組み合わせることで、耐震性の高い設計ができますが 
その見解を採用するかは住宅会社次第です 
リフォーム時にも、耐震性能アップの制振ダンパー検討に使えるでしょう 
ただし、新築時に単体ではあまり意味はありません 
数十メートル・数百メートル下の地盤構成まで分かる調査ですが、 
一般住宅で重要なのは、基礎下2メートルまでと、基礎下2~5メートルまでなのでね
一般住宅で一番有効な使い方は、高止まり(あまりSWSが貫入しないで終了)の場合、 
その原因が地中障害物がたまたまあったのか、層が厚い天然礫層か確認することですかね 
 
微動探査は、需要があれば、詳しく語ります 
 
どうですか? 
調査の特徴が分かれば、住宅会社のスタンスや意図も分かると思いませんか? 
 
 
地盤調査でもやもやしてる方は 
おしょうにセカンドオピニオンしてみたらどうでしょうか? 
公式LINE準備中 
調査報告書の読み方も教えますよ 
 
 

coming soon


次回の説法は、『いまだにスウェーデン式サウンディング試験?』です 
お楽しみに! 

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