009 新規盛土造成である
南ひな壇の綺麗な新規造成地検討してる人、そこって以前はどんな土地?
個人客専門の地盤調査のセカンドオピニオンはおしょうだけ
地盤セカンドドットコムのおしょうです
今日は、新規盛土造成である、について
地盤に関する怖い話です
改良工事が何故必要か?
シリーズ2回目ですね
主な改良理由は5つあります、って話をしました
改良工事が必要な理由①
安息角を満たしていない
改良工事が必要な理由②
新規盛土造成である
改良工事が必要な理由③
擁壁底版と建物配置が重なっている
改良工事が必要な理由④
腐植土が堆積している
改良工事が必要な理由⑤
軟弱地盤である
今日は
改良工事が必要な理由②
新規盛土造成である
です
盛土って言葉は何となく分かりますかね?
元々の地盤に土を盛ることですね
反対に、元々の地盤の土を切り削るのとは切土といいます
マイホームを建てる場合、
道路から20~50cmくらいは高くなっています
道路より低かったら、雨が流れこんで浸水しますよ
だから、もし不動産の現地を見て、低ければ
あ、ここ盛土必要だわ、って気づきますね
元々住宅が建っていた場所は
道路より低いってことはないです
適当な解体をされて、表土ごとやられることもありますが、
土だって捨てるのにお金がかかるし
今は、解体後、分別して捨てるので(マニフェスト)
低いことはないですね
ではどんな宅地が盛土されていたのか?
大きく2つです
水田だった場所か、窪地・谷地だった場所です
どちらも、地盤のプロ目線では怖い土地です
人が住める土地を『可住地』といいます
既存の住宅地以外にも、水田・畑・草原などが可住地です
人が住めないのが、山地・森林・湖沼などですね
実は、この水田や畑・草原を含めた可住地は、日本の国土の30%程度です
山を切り崩すよりも、水田を埋め立てた方が、
コストも安いし、宅地転用・開発造成の手続きも楽でしょう
しかも、1宅地・2宅地だけよりも、数十宅地造成した方が、
スケールメリットもあるし、売りやすい
コンセプト決めちゃって、子育て世帯に訴求すれば、売れます
僕も、40区画レベルの宅地を開発して、フリープランで建てました
水田跡地だったので、改良工事もしました
10年以上経ちますが、沈下報告はありません
何十年も建物が建っていた土地と水田や谷地だった土地は、全然条件が違います
そもそも土地の成り立ちが洪積層(更新統)と沖積層(完新統)でスタートラインが違う
この辺は、別の配信で語ります
ちょっと専門的なことは難しいので、ざっくりといきます
・腐植土リスクがある
・荷重履歴がない
・そもそも軟弱
ということです
こんなロケーションに加え、盛土するので
・盛土荷重と建物荷重(マイホームの重さ)に耐えられない
・新規盛土なので、圧密沈下が終わっていない
土がどれだけ重いのかと圧密沈下は、別の配信で語ります
圧密沈下、簡単に言えば、盛土したばかりで、まだ安定してないので、これから土が沈下していくってことです
ほとんどの住宅会社は、言葉さえ知らないので、
試しに
「圧密沈下って何ですか?」
って聞いてみるといいですよ
極論
だから、昔の人は家を建てないで、水田にしてるんです
谷地・窪地もしかり
それで、何が怖いかと言えば
SWS(スクリューウエイト貫入試験)で調査しても、上記のリスクは出てきません
むしろ、造成で重機がガッツリ踏み締めるので、盛土部分は良いデータが出ます
だから、改良判定出しても
住宅会社も施主も理解できないから、クレームになる・納得いかない
当然ですよね?
調査結果見ても、強そうなのに、改良しろって言われるんだから
というか、データの読み方自体、知らないでしょうけど
実際、僕に相談される多くの方が、結局、改良工事妥当になります
それでも、解説をしているので、
改良判定だけど、感謝されるんですよ
だって、住宅会社も不動産屋も説明してくれないから
説明しないけど、
「調査結果悪いから、改良工事費100万円払ってね
あ、着工は来週で、ずらせませんよ~」
とか言ってくるので
地盤調査でもやもやしてる方は
おしょうにセカンドピニオンしてみたらどうでしょうか?
料金などお気軽にDMでお問い合わせください
調査報告書の読み方も教えますよ
次回の説法は、『擁壁底版と建物配置が重なっている』です
お楽しみに!