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037 地盤改良で失敗しないために!基本三工法のメリデメ【表層改良編】

表層改良工事が、一番安いって誤解してない? 
 
地盤セカンドドットコムのおしょうです 
 
今日は、【改良工事】基本三工法のメリデメ、について 
 
誰も教えてくれない改良工事の真実です 
 
さて前回は基本三工法の名前を挙げました 
・表層改良工事(浅層混合処理工法) 
・柱状改良工事(深層混合処理工法) 
・鋼管杭工事 
の3つでしたね 
従来工法とも呼ばれますが、住宅だと木軸の在来工法と混同しそうなので、基本三工法と呼びます 
 
今日は、この3つを深掘りします 
と言いつつ、ざっとまとめたら軽く3,000文字だったので、3回に分けます 
 
どうして、複数の改良工法があるのか? 
それは、適用地盤=改良にも向き不向きがあるからです 
 
決して、見積のバリエーションを増やすためじゃないんですよ 
 
まぁ実際、住宅会社の中には、松竹梅の価格コースだと勘違いしてる人もいますけど 
・表層:安い 
・柱状:ちょっと高い
・鋼管:めっちゃ高い 
みたいな、ねw 
 
正直、そんな説明する住宅会社は、それだけでレベルが知れるというもの 
さっさとお断りしましょう
 
 
 

■表層改良工事■


浅層混合処理工法とも呼ばれます 
文字通り、浅い層が軟弱な場合に採用される工法で 
セメントを使用して人工的に地盤全体を固める工事です 
 
具体的には、浅層の軟弱層を重機で掘削し 
セメント系固化材を土に撹拌して十分に締め固めをしていくものです 
 
重機で掘るので、施工深度は2m以内です 
大きな重機なら2.2mくらいいけます 
首都圏とか建築地までの道路が狭いと大きい重機が通行できません 
重機というのは、バックホーです 
別名ユンボとか、ショベルカーですね 
 
作業装置(ブーム、アーム、バケット)の長さ的に2mが限界ってことで 
段を付ければもっと掘れますが、一般住宅では現実的ではないので 
基本的には2mまでと考えてください 
 
あと、建物配置だけ改良するわけではないので、改良厚に対する余長(よちょう)が必要です 
具体的なサイズは計算が必要なので割愛しますが、 
隣地ギリギリ配置の狭小地だとNGな場合があります 
 
メリットは、特殊な重機を使用しないことと、環境負荷が大きくないことです 
他の改良工事は、杭打ち用の機械などが必要です 
水と固化材を混合する『スラリー撹拌方式』ではなく、 
現場の土と固化材だけ使う『粉体撹拌方式』なら、給水車も不要です 
条件にもよりますが、基本的には重機と転圧機械だけです 
深い層まで改良をしないので、地下水の影響なども少ないでしょう 
また、表層だけが悪いなら、地盤自体は比較的良好といえます 
 
デメリットは、やはり2mまでしか対応できない点です 
つまり、GL(とりあえず宅盤って考えて)から2.5mとかに自沈層があるなら不向きです 
また、会社にもよりますが、2mなら柱状改良より高くなることがあります 
なので、表層改良の場合は、必ず柱状改良での相見積もりもしてください 
この辺の話は、別の機会に深掘りするかもです 
あとは、施工範囲によっては植物が根付きづらいとか水はけ悪いとか 
素敵なガーデニングしたい、家庭菜園楽しみたいって方はおすすめしません 
 

はい 
では今日はここまでです 
表層改良工事のメリット・デメリット分かりましたか?

ポイント
・表層改良なら、軟弱層はGL-2m以下
・2mの改良深度なら柱状改良の方が安い場合もあるので、必ず相見積 
・ガーデニングや家庭菜園したい方にはおすすめしません

地盤調査でもやもやしてる方は 
おしょうにセカンドピニオンしてみたらどうでしょうか? 
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調査報告書の読み方も教えますよ 
 
 


次回の説法は、『基本三工法のメリデメ【柱状改良編】』です 
お楽しみに!

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