23年産・新米食べ比べ会
はじめまして。けいと申します。
このnoteでは主にご飯の備忘録や調査ノート的な日記になるかと思います。どうぞよしなに。
今後ひとまずは、X(旧Twitter)でポストしていた自由研究をまとめられたらと思っています。
調理や栄養学について専門知識や経験のないただの素人ですが、ご飯とおやつに情熱をかけ過ぎた結果をまとめる場所を読み返しやすいように作ろう作ろうと思ってやっと重い腰を上げました。
愉快なご飯オタクの様子をお楽しみいただければ幸いです。
色んな新米を食べたい
まずは、直近のご飯会で行った「2023年新米食べ比べ会」のことを。
去年11月にいつものご飯会メンバー(通称:メシウマ会 料理・ご飯大好きな友人グループの総称。分量や食べる人数を顧みず、全員作りたいだけ作るので大体量がとんでもないことになる。「ご飯会するよ!」となったときは胃袋係として共通の友人たちを招致する)でワイワイしたときの記録です。
数年前にも同じように新米食べ比べ会をしたんだけど、その時は日頃自分達が食べている推し米を持ち寄っておいしく食べて終わりでした。
今回は2回目(厳密に言うと「米を食べ比べる会」としては3回目だった気がする)なので、「もうちょっと比較の余地を作ったらおもろいのでは?」ということで各ブランド米や産地を調べ、食感や味が対照的な米たちのデータを集め、しかし米に合うおかずを作りすぎない程度に、6種類の米を厳選しました。
各地方代表の銘柄米を選出
実はこの時点でほかのサイトのチャート表も見比べてたんだけど、「固い」「柔らかい」「モチモチ」などの食感はアミロースの割合の話だから分類しやすいし、同じ水分量で炊くのならまあ…という納得感があったものの、「甘い」「あっさり」などの感覚についてが非常に難儀だった。
というのもあるサイトでは「味カテゴリ」になってたり、ほかのサイトでは「食感カテゴリ」だったりとけっ…こうバラバラにチャート化されていて、参考にするのと自分で上の表を作るときに大変困った。
個人的には、「甘い」と「あっさり」はでんぷんを糖に変えてくれる唾液(アミラーゼ)との化学反応で起こる味わいじゃない…?食感、とはまたニュアンス違くない…!?という結論をひとまず出させてもらったので「味カテゴリ」にさせてもらいました。米という炭水化物一つでこんなに悩むと思わなかった
日本人お米大好きすぎ チャート製作者の皆さんの情熱、しかと感じました
そして次に「各分布の米に合うおかずは何か」ということで「ガッツリ系〜あっさり系」などいちおうボンヤリ決めた状態とはいえ、買い出し時のテンションに任せる手法にておかず作りを開始しました(大体いつもこう そして増え続ける品数)
今回は「メインが米」という認識と理性が働いた結果、下記のようなラインナップに。
【肉系のおかず】
肉豆腐(牛肉・甘辛醤油味)
牛肉と牛蒡のしぐれ煮(牛肉・甘辛醤油味)
牛肉の柚子風味カブあんかけ(牛肉・塩味)
豚肉と大根の煮物(豚バラ肉・甘辛醤油味)
豚汁(豚バラ肉・味噌味)
鶏ひき肉と里芋の煮物(鶏むねのひき肉・白だし味)
【魚介系のおかず】
鰤の刺身(塩・醤油)
ネギトロ(塩・醤油)
トロたく
明太子〈生・炙り〉
鰤のカマ焼き(塩味)
かれいの煮付け(甘辛醤油味)
【ご飯のお供類】
ちりめん山椒
梅ひじき
きんぴらごぼう
たくあん、梅干し
ごま昆布
大根おろし
生卵 →試食の余裕がなかった
味のり
(野菜が足りないので箸休め的に)ほうれん草の胡麻和え
写真はほぼきょやさん(メシウマ会メンバー)と胃袋係にお任せしました。いつもありがとう
これで6人分 これでも理性が働いた結果です
今回は残ったらまあ…おにぎりにできるし…
各銘柄米の比較
そしてメインの米です。まず生米の状態。
全体図写真だとこんな感じ。「龍の瞳(品種名はいのちの壱)」だけ他の米の1.5倍くらいあります。デッカ!
生米でこんな感じなので炊いたらどうなるのか期待しつつ、実食。
※味やおかず相性は個人の主観からなる感想なので、あしからず
【検証:ふっくりんこ】
・柔らかい!!ほわっとしている
・豚大根、カレイの煮付け(特にコラーゲンや肝の部分)に合う
・鰤の刺身、塩焼きよりも肉系の甘辛醤油味の方が合うかも
【検証:あきたこまち】
・味強めのおかずとだと米の味がしない
・他の米に比べて味が薄いせいか、おかずの味がしっかり感じられる
・あっさり野菜系おかずにも合わせやすいかも
【検証:コシヒカリ】
・米だけ食べると他が個性強いからか味が薄く感じられる…?
・よく食べることが多いから「いつもの」感があるのかも
・(おかずと一緒に食べると)何にでも合う 万能
※余談ですが筆者は新潟県産コシヒカリで20年以上育ったので、富山産と比較した感じ「新米だからかもしれんけど、新潟のほうが米の香りが強いかも…」と思いました。
【検証:龍の瞳】
・初めて食べた食感
・お米の味が非常に強い なんだこれは…
・ちりめんじゃこや刺身は軒並みおかずの味が負けてしまう
・しっかりめの肉系おかずの方が合う
・明太子めっちゃ合う 粒感&パンチの強い同士でちょうどいい
【検証:星空舞】
・餅っぽい 粒感が少なくねっとりしている
・意外と固めだが、舌触りはあきたこまちと似ている
・これだけお椀にご飯粒がくっついた=それほどまでの粘り気の強さ
・鰤のカマ焼きがめちゃくちゃ合う 刺身はちょっと惜しい
【検証:森のくまさん】
・一番最初に炊いたからちょっと冷めてるにも関わらず、甘さが強くておいしい
・米の大きさが龍の瞳の次に大きい
・けっこう米の粒が細いわりに歯応えがある
《総評》全部美味しい
ほんとに全部美味しかった
好みの問題もあるから「これが一番好きかな〜」「ちょっと普段なら選ばないかな〜」とか出てくるだろうなと思ったんですけど、皆あまりにも口を揃えて「全部美味しい」と違うお米を食べては言ってた。
おかずに合う合わないは確かにあったけど、それぞれのお米にそれぞれの良さがあることを身をもって感じました。
周りの圧が強くて開催時は目立たなかったあきたこまち、撮影のために別途買って食べたんだけど、やや淡白な魚介系鍋やきんぴらごぼうとかのパンチ強めのおかずにも合いました。
あと我が家の分け前分として頂いた森のくまさんが、当初思った通り非常にお弁当向きのお米で感動した
冷めても粒立ってて、コシヒカリ派にも嬉しい甘さと粘り気とお米食べてる感もあり美味しい。リピかなりありですわ…
「米を食べてる」が一番強かったのは「龍の瞳(いのちの壱)」がダントツでした。
初めて知ったんだけどぜひ食べてみてほしい。そして食べるときはまずお米だけ味わう美食倶楽部形式で食べてほしい。強烈に米の味がします。
公式通販のリンクを貼っておきますのでね 美味しいものは広めたいのでね
余談
今回銘柄米を調べるにあたり、「じゃあ系譜も調べよっかな🎶」って軽いノリで色んな資料(主に農水省のpdf)を見てたんだけど我々が普段食べているお米は「ジャポニカ型の>水稲の>うるち米」というものになるんですね。資料はこっちだ
うるち米には2種類のデンプン(アミロペクチン・アミロース)が含まれてて、中でももち米の特性であるアミロペクチンの割合が多ければ多いほどモチモチする。
ということは、お餅の特性を受け継いでるなら腹持ちの良さとか一回の摂取におけるエネルギー量とかも多くなってるのかなー、とか考えたりしました。
咀嚼回数とかも関係してくるだろうから一概には言えんけども
おわりに
今回も楽しく調べたり知らない銘柄米を探したり、味バランス考えながらおかず作ったりと愉快な会ができて満足でした。
多分、「ご飯に対する興味が人よりもチョト強い」って方は新米食べ比べ会みたいなことを毎年やってるんだと思うんだけど(SNSなどでも散見されるので)「変わったお米食べてみたいな」っていう欲求が、品種改良のおかげで満たされやすくなったなあと思った。
果物もそうだけど、お米もほぼ毎年新しい銘柄米が増え続けているそうです。日本人の食への情熱ってすごい
また今年やるかどうかわからないけど、お米ビュッフェは単純に楽しいのでおすすめです。
ではまた〜