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KEYTALKのツアーの払い戻しをするために郵便局へ行ってきた。
「『楽曲を聴く権利』を得るためにお金を払う」というのは当たり前なんだけど、自分が払ったお金以上に素敵なものをこれまでたくさんもらってきたから、これが何年も続いてきた今のわたしはいつの間にか「ライブに行くのにお金を払う」という感覚が無くなっていた。(それはそれで怖いけど)
郵便局の受付で自分の目の前にあるトレーにお姉さんがお金を置いた時、とてつもない虚無感に溢れて立ちつくしてしまった。
開演前BGMが少しずつ大きくなって暗転するあの瞬間のときめき。
まさか今日やるなんて思わない大好きな曲のイントロで心臓が大きく跳ね上がる感覚。
自分がどんな思いで今ステージに立っているのか、真っ直ぐ前を見つめて話してくれる時間。
そんな、わたしの愛おしくて大切な瞬間たちが11660円となって返ってきた。
このお金で欲しかった化粧品とか、食べてみたかった話題のスイーツとか、普段はあまり手を出せなかったものを買うことができる。
でも、わたしが見るはずだった景色だけはもう買うことができない。
「お金じゃ買えないもの」ってこういうことだったんだ、と気付かされた10月最初の日。