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小1の壁を乗り越えるために:学童保育から届ける子どもへの声かけの工夫

 年があけ、いよいよ小学校入学の準備が本格的に始まってきますね。小学生になると、子どもたちはこれまでの保育園生活とは大きく違う環境に飛び込むことになります。新しい友だちや先生、初めての宿題、慣れないランドセル生活…。小さな体でたくさんの変化に向き合う子どもたちを見ていると、心配になることも多いのではないでしょうか。

学童保育の支援員として、日々子どもたちと接して感じるのは、ほんの少しの声かけが子どもたちの安心感や成長に大きな影響を与えるということです。子どもたちが小1の壁を乗り越える手助けになる声かけの工夫をご紹介します。

…と書いたものの、自分でも、「できてないよなぁ〜」と思うものばかりです。。。書きながら自分も反省し、明日から頑張ります(^_^;)

「失敗しても大丈夫だよ」と伝える
 
小学校では、子どもたちが自分でやるべきことが増えます。忘れ物をしてしまったり、宿題を間違えてしまったりすることもあるでしょう。そのとき、「どうしてできなかったの?」と責められると、子どもたちは自信をなくしてしまいます。
 代わりに、「初めてなんだから、うまくいかなくても大丈夫だよ」「次はどうしたらいいか、一緒に考えよう」と声をかけることで、子どもは「失敗しても成長できるんだ」と感じられます。
 これ、こう書くのは簡単なんですが、自分も忙しかったりするとついつい、「っっあー、もうだからさぁ〜💢」となりがち。そうならないためにも、まずは自分自身も心落ち着けてから子どもに話しを始めるというのも大事だなと、最近思います。

「今日頑張ったこと」を聞いてあげる
 学校生活では、子どもたちは日々たくさんのことに挑戦しています。でも、大人の目には「ちゃんとできていない」部分ばかりが目につくこともあります。
 そんなときは、「今日は何を頑張ったの?」「どんなことが楽しかった?」と聞いてみてください。
例えば、「靴箱に靴をきれいに入れたよ!」という小さな答えでも、「すごいね、それは大切なことだよ」と返してあげるだけで、子どもは自分の努力を肯定的に捉えられるようになります。
 これは結構効果てきめん!僕は学童では子どもとおやつを食べながら今日あったことなんかを聞いてます(…おやつを食べながら、が僕はいいと思ってます。ただおやつを食べたいだけ…かも)。

「わからないことがあったら聞いてもいいんだよ」と伝える
 
小学校では、「みんなと同じようにできること」が求められる場面が増えます。そのため、「わからない」と言い出せず、悩んでしまう子も少なくありません。
学童では、「先生やお友だちに聞いてみるといいよ」「困ったときは、みんなも教えてくれるよ」と伝えています。「わからないことは恥ずかしくない」という意識を育て、子どもが自然と周囲に助けを求められるようになってほしいからです。
 また、「黙ってたら誰もなにもしてくれないんだよ」ということも同時に伝えていきます。小さいうちは親や先生、場合によっては少しおせっかいな友だちなんかが「どうしたの?これ?やってあげようか?」と、先回りして手を差し伸べてくれたりもします。でも、いつも誰かが先回りしてやってくれるとは限りません。たからこそ、「自分から」助けを求められる、声を上げることができるようにさせなければなりません。
 そのためにも、いつも眉間にしわを寄せて近づきがたいとか、常に忙しそうであんまり話をきいてくれなそう…などと子どもに思わせないように、子ども前では暇そうに、遊んでるように見えるよう意識しています。「神崎先生ってね、あんまりちゃんと仕事してないんだよ」と、ある子が家で言ってたそうです。おうちの方が真に受けてないといいのですが…笑

小さな「できた」を一緒に喜ぶ

 ランドセルを片付けた、宿題を少しでも進めた、友だちに挨拶できた…。どんなに小さなことでも、「できたこと」を一緒に喜ぶ。しかも、ちょっとオーバーに。「よく頑張ったね!」「それができるようになって、すごい!!」と一言伝えるだけで、子どもの達成感は何倍にも膨らみます。
この積み重ねが、自信を持って学校生活を送る力につながります。

「あなたの気持ちを大事にしていいよ」と伝える

 小学校生活が始まると、子どもたちは「こうしなきゃいけない」「こうあるべき」という場面に出会うことが増えます。その中で、自分の気持ちを押し殺してしまう子もいるかもしれません。
 彼らなりに学校では「よそ行き」の顔をして生きてるんだと思うんです。だからこそ、せめて家庭ではそ、「嫌だと思うことがあれば言っていいんだよ」「どうしたいか、教えてね」と子どもの気持ちに寄り添う声かけも大事かなと思います。学童でも、キレる、ダラダラする、いつまでもふざけてる、怒られてふてくされる…など、いろんな場面に遭遇しますが、それを「ちゃんとしろ!」とか「なにダラダラしてんだ!!」と怒ることも簡単ですが、自分の感情を素直に表現できるようにさせておかないと、いざ本当のピンチの時に手を差し伸べられなくなると思うんですよね。だから、「で、そのダラダラはいつになったらシャキっとなるのかな?」「今のその気持ちが落ち着いたら少し話したいから声かけてね」と見守りながらも子どもたちの感情の揺れに付き合ってあげる。大切なのは爆発させた感情をどうやって自分でコントロールするかを学ばせること。大人が思うように従わせることではないんですよね。
…と、自分で書いていてますます反省してきました(^_^;)

壁の先に見えるもの

 小1の壁は、子どもにとっても、親にとっても、大きな挑戦です。でも、少しずつその壁を乗り越えていける力を、子どもたちは持っています。そして、周囲の大人が温かく見守りながら「大丈夫だよ」と声をかけることで、その力はさらに引き出されていきます。
 見守る大人側も無理をせず、時には周りの力を借りながら、ゆっくり進んでいければ十分です。1年生も終わりかけるちょうど今頃になると、「ほんとになんでも自分でできるようになるものだなぁ」とふと成長を実感するときがあります。ほんとにそういう少しずつの成長の積み重ねなんですね。

 時に迷い、戸惑いながらも、これからも子どもたちの成長を一緒に応援していきます!

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