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今、「自分ごと」の時が来た

「行政(GovTech)へ転職する」と言うと、高い志を期待されるが、
「世のため人のため」ではなく「将来の自分のため」だとはっきりと言える。

個人事業主になる

この2年、フリーランスをやっていたがこれを続ける気はなかった。
しかし、せっかくなら「個人事業主」という経験をフルに味わってみたいと思い、開業届・青色申告の手続き・保険や共済の控除系・インボイス制度などなど経験&学習だと思い、委託せずすべて自分でやってみた。

結論、なんてめんどくさいんだ。

役所に行かないとできないの?
え、紙の書類いるの?
未だに銀行の窓口でしか取り扱ってないの?
マイナンバーカードってこういうとき使うんじゃないの?本人確認の省略できないの?

不満を言い始めるとキリがない。

会社員ってすばらしい!と心から思う。

自治会について考える

また、同時期に実家の父が自治会の役員をすることになる。
私が知る限り、地域の行事ごとは母に任せっきり。近所の人と交流しているところなど見たことがない。しかし、定年を機にとうとう順番が回ってきたようだ。最初は意気込み、楽しそうな父だったが、その後は私が帰省するたびに疲弊しているのが手に取るようにわかった。

各家を徒歩で周り会費を集金
長老の鶴の一声で変更が起こる
早朝からのごみ収集の見回り
気づけば小さなトラブルが起きていて、その収束に頭を悩ます…

小さな規模ではあるが、自治会は行政機関だと感じた。

私も自治会に入ったこともあるが、都会はまだ理解があるというか、「ゴミを出すために自治会費を払っている」という感覚。何かを任命されたこともない。
しかし、いつかは役員の順番が回ってくることもあるだろう…そう考えた時「自治会」の非効率さや、年配者が老体に鞭打って動いていることを想像すると、どうにかならないかと考えるようになった。

また、とある県のカフェでのこと。
ご近所の方が自治会の回覧板を届けに来た。あいにくオーナーは不在で、カフェのスタッフが受け取り、あとから休憩中だった店長が帰ってきた。
そこで店長が一言。
「回覧板を受け取ったら内容を確認してね。出席が必要な場合は必ずオーナーに伝えて。じゃないと出不足金の3千円取られるから」
出不足金!
正直、すべてを聞いていたわけではないが、聞き慣れない「出不足金」という言葉が、引っかかった。

自治会とは「学校の当番や委員会」という考え方をすればほっこりする。
しかし、日々やることが山のようにある大人になった立場から見ると、自治会は強制的に入れられる「ボランティア団体」だと思う。
志や目標がある人なら良いが、無理やりやらされるボランティア団員ほど見てて辛いものはない。

自治会という仕組みが悪いわけではない。自治会があることで、町が綺麗に保たれ、独居老人が孤立せず、役所の手が回らないところまでカバーされ安心安全につながる。
ただ、運営が年配者のため若い家族への配慮が欠けていたり(もちろんその逆も)、改善への意識がないため通例通りの対応しかしなかったり。
もしかしたら、自治会という仕組みはもう限界で、国や市区町村が入る時期なのではないだろうか?とも考えた。

まさか、自分が行政や社会に不満を抱くなんて

何事も「自分ごと」になった時しか人間は動かない。(と思っている)そして、今自分にその時がやってきた。
すべては自分が年老いた時、この世の中がもっと便利であってほしい。快適であってほしい。と思うことから始まった。
申し訳ないが、後世に何かを残したいという思いもない。
決して、政治がしたいわけでも、自治会長になりたいわけでもない。

これからする仕事がこの思いに直結するわけではないが、すべては繋がっているし、結果、世のため人のため後世のためになっているとうれしい。
まずは、私が知らない社会やしくみを知ることから始めたい。


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