華語Vtuber紅白2022ミラー配信感想
先日2022年12月31日に台湾・高雄の「小倉電子」様主催の「華語Vtuber紅白2022」をミラー配信させてもらいました。
Facebookから直接連絡したところ、ご快諾していただきました。
今回総勢273名の様々な方のパフォーマンスを見ることができました。華語Vtuber界隈全体とまではいかないと思いますが、沢山のよきVtuberさんたちを知ることができたと思います。
いろいろ感じるものがあったので、軽くまとめておきたいと思います。
華語とは
とりあえず、前提です。
華語Vtuber紅白の「華語」とは、「中国語」という意味です。ですが「中国語」は「北京語」ではありません。「北京語」は北京で話される「方言」です。中華圏では使用する漢字が統一されていましたが、言語はそれぞれの地域で異なっており、日本語でいう標準語に当たるものが「華語」と一部、特に東南アジアの中国語圏で呼ばれています。ほかにも、普通話、漢語、官語といった言い方があります。わかりにくいかもしれないので、以下の図参照。
本イベントは2020年までは「台湾Vtuber紅白」として、台湾Vtuberのイベントという体を取っていましたが、2021年から「華語Vtuber」となり、華語を話すVtuberならだれでも参加できるように範囲を広げたようです。マレーシアやタイ、香港、マカオの華人は華語、そして広東語や閩南語を話します。
中国語をしゃべっているからといって、特定の国や地域の籍を持っている、とは限らないので、日本人の我々は注意する必要があります。
今回は全体の一部でしかない
華語Vtuber紅白にすべての華語話者Vtuberが参加しているわけではありません。
見た限りでは台湾の人気Vtuberグループ「瀕臨絕種團Rescute」(春魚スタジオ)やゲーム「終端少女」からスピンオフしたVtuber「平平子」は参加していませんでした。
個人勢で2019年の台湾V紅白には参加していたフォロワー40万超え、日本でも有名な杏仁ミルさん(2018年デビュー)は今回はVTuber国際紅白歌合戦2022に出ていました。また今回私の周りで華語を話すVtuberさんも登場していなかったことから、あくまでも華語Vtuber全体の一部であることがわかります。
それでも台湾時間の朝6時から年越しの24時、しかも裏被りで20時半から24時で別番組もやっていたことで、1日で放送しきる数はすでに超えてしまっているのかもしれないですね。
全体的な所感
結論から言うと、先行者は一定の形ができているけど、その他の方を含め、華語Vtuber界隈はまだまだ発展途上にあるのではないか?と考えています。
今回の参加者でいうと、万単位のフォロワー数を持つ古参Vtuberの悠白さん(2019年デビュー)の雲際線工作室・Cloudhorizon studioや、星見遥さん(2020年デビュー)が所属する比鄰星域・Proxima Sectorは一定の登録者数を得ています。璐洛洛 Ruroroさん(2019年デビュー)は22万人登録者数をほこり、今回も披露していましたが、ゲーム主題歌の公式カバーもしています。
個人的な感想ですが、古参勢の存在は、日本Vtuberが優勢な昨今において、台湾独自のVtuberに対する視聴者リテラシーの向上やVtuber視聴文化の形成・発展に大きく寄与していると思います。
その恩恵を得ているのがNKshoujoやReLive Project、RenewLive、MiroLive、悪猫計画Akucat Project、AuroraLive、VOICEMITHなどの新興の箱でしょう。
冬華凜(MiroLive)、牧乃柯寧・コニン(RenewLive)、須多夜花·ヨルカ(RenewLive)、百目鬼九姫(Akucat)、庫路路(NKshoujo)、光逸幸(NKshoujo)、希翁(NKshoujo)、蓓祈思(VOICEMITH)、流川莉蘿(Studio sailing)といった才能ある企業勢Vtuberが見られました。
個人勢も、例えば鹽顏、飛鳥唯世、庫麻、魔法少女花咲、小媒、慕晴、凡笙弦語、Devilith ViolustreといったVtuberさんは3-5分という短い時間で非常に魅せてくれました。
香港Vtuberの鴨鴨伊比や凱婷、マレーシアVtuberの秋月イノリも素晴らしかったです。
個人的にはVの世界ではみなV世界出身というスタンスなんで、台湾、香港やマレーシアなどのように出身地を言わなくてもいい気がしますけどね。
今回のイベントで少し残念なところとしては、華語Vtuber紅白を謳っているのに、日本語の曲カバーを出し物にしている人が多かったことでしょうか。
そんな中、新人ショーのトリを飾った林冠生さんと希珥さんの個人勢ペアは台湾語・国語・英語を織り交ぜた素晴らしいオリジナル曲(ミミムの配信の該当箇所に飛びます)を披露していました。驚嘆ですね。
またバラエティーショーに登場した鳥さん、菜姫さんの台湾語の歌(ミミムの配信の該当箇所に飛びます)もしびれました。やばすぎる。
あと林美靜さんも台湾の選挙シーンを模した小コントをやっていたのが非常に印象に残りました。美静さん、エロも政治もやるのでなかなか面白い方です。日本語で配信したり、動画作ったりしてないのが残念ですね。
沢山素晴らしいVtuberが登場したので、全部紹介しきれませんが、大まかな感じとしては、以上のような所感を得ました。
統計数値から
*まだ統計できていない部分があるので、後日追加する予定です
今回出演者リストを眺めると面白い数字がいくつかありました。
日本語話者が31.14%いる
しゃべれる43人、ある程度しゃべれる25人、勉強中14人で274人の参加者のうち、31.14%でした。Vtuberが日本発のものである、ほとんどが台湾Vtuberということを鑑みると、自然なのかもしれませんが、やはり1/3の人が日本語を多少たしなむというのは、非常にすごいことだと思います。
ちなみに英語が喋れる~勉強している人も21.98%おり、バイリンガル、或いはトリリンガルの人も数名いました。こういう言語的に強い部分は、日本Vtuberも見習わないといけないところかもしれません。
ASMRは強いかも?
2万人越えの登録者数を持つVtuber10人のうち、5人のメインコンテンツにASMRが含まれていました。やはりASMRはつよいかもしれませんね。DLsiteのASMRコンテンツで最も売れているのは台湾のサークルとの噂もありますし、その噂を裏付けしそうな数字でした。
日本語曲カバーした人(統計中)
かなり多くの方がイベントの出し物として日本語曲をカバーしていました。被っている楽曲も含め、統計しようと思っています。体感70%日本語曲。
ミミム賞
新人ショーの出演者の中から勝手にミミムが選んだ賞です。この3組はめっちゃよかった…。差しあげれるものはないんですが、ぜひご覧になってみてください。
終わりに
しかし残念なのは、日本語で配信していない方も多いので、こんなにたくさんの方がいるのに、とっつきにくいということでしょうか。
そこで、歌ウマで、それだけで押し切れそうな華語Vtuberさんを紹介したいと思います。ぜひチャンネル登録してみてくださいね。
(以下敬称略)
鹽顔(個人)
めっちゃ好き、一番好き、とりあえず登録(しなさい)
流川莉蘿(Studio Sailing)
とりあえず登録(した)
希翁(NKshoujo)
さすが院長だな…最高だぜ。歌うますぎ。
Devilith Violustre(個人)
新人ショーで一目ぼれ。なんで伸びてないのか不思議。