見出し画像

山美果風さんの作品紹介③「風に向かって」

作詞家・山美果風さんの作品紹介、早くも3回目です。

※山美果風先生とは

・私の近所に住んでいる作詞家さん
・日頃は歌のサークル仲間
・何十年と作詞活動をされている
・JASRACで検索をかけると、これまでに詞を提供した楽曲の情報が見れます
・作品は歌謡曲や演歌が多い模様


1回目・2回目ともに、たくさんの方に読んでいただきうれしい限りです。

ちなみに山美果風さんの作品紹介記事はマガジンにまとめてありますので、まだ読んでいない回がある方はこちらからどうぞ↓


さて、今回は昨年発表されました、「風に向かって」という曲を紹介します。



「風に向かって」の概要


作詞・山美果風
作曲・久保田衛
歌・霧島美甫

この曲は、YouTubeでのみ配信されています。(理由は後述)


配信開始は2023年10月でした。


前回紹介した米山愛子さんの「紫苑」が発売されたのも、同じ2023年10月です。


つまり、昨年は山美果風さんの作品が2つも、しかも同時期に発表されたのです。


だから数ヶ月に渡ってお祭りみたいな雰囲気でした、私たちのサークル。


身近な方が活躍するってうれしいことだし、CDが発売されるなんてあまり縁のないことだから、話を聞いてるだけでもワクワクしちゃったよねー(=´∀`)人(´∀`=)


"大丈夫"の歌

「風に向かって」の歌詞は、一言でいうと応援歌ですね。


サビの「でも大丈夫、大丈夫」というフレーズが非常に印象的です。


なので、私たちの歌のサークルでは"大丈夫の歌"と呼ばれることもあります。


いつしか、誰かが「正しいタイトルを言わないで失礼よねぇ」と言ったら、山美果風さんが


印象に残る言葉を大事なところに持ってきているのだから、それで良いのだ


というようなことをおっしゃっていました。


つまり、この歌詞の作り方が大成功だったということです。


私は作詞の手法を知るって貴重な機会だと思うので、聞いていてとても興味深かったです。



たしかに他の曲でも、歌い出しやサビの歌詞だけ覚えてるっていうことがよくありますよね。



ちなみに、「風に向かって」は応援歌的な内容ではありますが、曲の雰囲気は暑苦しいとかそういうことはなく、むしろ爽やかです。


そしてジャンルも演歌・歌謡曲っぽいけど決してそれだけというわけではなく、ポップスの要素が加わったみたいな印象を受けます。

(現代の歌謡曲事情はよく知らないので、私個人のイメージです)


あと…ピアノを弾く立場として無視できないのが、キーが♭6つなことです…


G♭、変ト長調。



伴奏者泣かせです…

私、仕事でコード弾きをたくさんしてはいるのですが、実は今も複雑なコードが苦手なままです。


突然「A♭m」とか出てくると「Oh…」ってなります。


でも現代の曲って、♯や♭が5つとか6つとかのものが結構多いんですよね。

流行りなんだなぁ…


半音づくしの響きって、どこか幻想的な雰囲気があって、現代の流行色である"くすみ色"やパステルカラーに通じるところがあるように感じます。


そういうキーで応援歌を作ると、叱咤激励ではなく"優しく寄り添う"とか"見守る"といった印象になりますね。


だから令和らしさ満点の曲なのかもしれません。


歌手と作曲者がすごい


「風に向かって」を歌っているのは、霧島美甫さんというプロの歌手の方です。


なんと…


戦前から戦後にかけて大活躍した歌手・霧島昇さんのご親族だそうです!!


聞いた時は超・超・超びっくりでした。


だって霧島昇さんって、昭和歌謡の歌集とか年表で必ず名前を見る方ですよ。


今調べたら、あの「リンゴの唄」を並木路子さんと歌っていたし、「愛染かつら」という映画の主題歌で大ヒットした「旅の夜風」をミス・コロムビアと歌っていました。


この2曲だけでも、とんでもない方であることがわかります。


私にとっては歴史上の人物でしかない霧島昇さんなので、「すごい!」の一言です。


そして作曲の久保田衛さんも、NHK「みんなのうた」で流れる歌を作るなどの功績を重ね、現在はあらゆる作曲コンテストの審査員を務めており、一流の作曲家でいらっしゃるそうです。


こう言っては失礼かもしれませんが、そんなすごい方々とのタイアップがなぜ実現したのか?というのが気になりませんか。


それはですね…



作詞者養成の通信講座があるらしい


「風に向かって」は、山美果風さんが受講されている作詞者養成講座の中で作られた曲だそうです。


なので配信元のチャンネルは、その講座から生まれた曲を紹介している、というわけです。


↑ぜひ「風に向かって」を聴いたあとに、他の曲もご覧になってはいかがでしょうか。


私はこの講座の存在を知った時、世の中は本当に知らないことだらけだな、と思いました。


どんなことにも学びの場があって、いろんな人がいろんなことを鍛錬したり、研究したりしているんですよ。


ちなみに以前、山美果風さんのお宅に伺った際、作詞講座の資料を見せていただきました。


詞を書いて送ると丁寧に添削してもらえるようだし、定期的に送られてくる会報にはたくさんの受講者の作品が講師のコメントと共に載っていて、それを見るだけでも勉強になります。


なので、通信講座にしてはかなり内容が充実しているように感じ、「すごいなぁ〜」と思いました。


だけど、通信講座って基本的にやる気と根気がないと続かないものだと思います。


それを山美果風さんは、地道におこなっている。

すでに自分の詞がいくつも世に出ているのに、ですよ。


その姿勢は私も見習わないとなぁ…と思います。


ちなみに、ちょっと突っ込んだ話をすると、山美果風さんは


私(30代後半)の両親と祖父母の中間の世代です。


それでも、と言ったら失礼ですが、長年にわたって学び続けながら作詞への情熱を燃やしているというのはすごいことだと思います。


実際、作詞に勤しむ山美果風さんを見ていると、あんまり年齢というものを感じないです。


言い換えれば、輝いているということですよね。


ご本人は「何歳からだって挑戦できるのよ」とおっしゃいますが、まさにそれを体現しているわけで。


…はっきり言って、「現役世代」とか「働き盛り」と呼ばれる世代に該当する私のほうが、日々くたびれています(笑)


ぜひぜひ参考にしてください


今回は山美果風さんの「風に向かって」を紹介しました。


拙い文章ですが、もし記事を読んで「山美果風さんに歌詞を書いてもらいたい!」と思われた方がいましたら、とりあえず私にDMをください。おつなぎします。


(noteってDM機能あったっけ…?)


あと、作詞の講座を受けてみたいと思う方もいるかもしれませんので、そういう方はこの記事に貼ったYouTubeチャンネルからお調べいただければと思います。


今回もお読みくださり、ありがとうございました。


次回は「北の女はいいおんな」の紹介を予定しております。

いいなと思ったら応援しよう!