パッと踏み出す勇気があれば上手くいきます
まだ早い?
「舞台に立つのはまだ早い。もっと練習して上手くなってからじゃないと、舞台に立てない」といって、練習ばかりしている落語家がいたら、どう思うでしょうか?
そのような落語家がいるならば、一生舞台に立てないのではないだろうか。練習は必要最低限なこと。夢を叶えようとするなら、口にも出さないくらい、当たり前のこと。ただ猛烈に練習だけをしていても腕が磨かれることはないだろう。なぜなら、舞台に立っていないのだから。
例えば、“落語家 Aさん ”と “落語家 Z ”さん がいたとしましょう。“Aさん”と“Zさん”は同期であるとします。“Aさん”は落語を始めて半年後に舞台に立ってみないか?と勧められて、大きな不安に潰されそうになりながらも、舞台に立つことをしました。出来栄えは決していいものではありませんでしたが、ベストを尽くしました。一方、Zさんも同じように半年後に舞台に立ってみないか?勧められましたが、「まだ、上手くないのでもっと上手くなってからにします。」と断りました。さて、今後、どちらの落語家が上達していくでしょうか。
どんどん上達していくのは、“Aさん”ですよね。なぜなら、“Aさん”は舞台という場に立って、その場の全てを味わったからです。緊張感も空気感もお客さんの表情も周りからのプレッシャーも全て身をもって体験したのです。舞台に立つことは、練習中には味わうことのない本番ならではの“場のエネルギー”があります。それを早めに味わってしまえば、次の舞台では「ここを修正しよう」「あそこをもっと上手く話せるようにしよう」と本番に向けたリアルな練習をすることができるのです。逆に、“Zさん”のように「もっと上手くなってから」と仮想の世界だけでただ練習していても、リアルな反応が得られませんから、上達しないのです。リアルな場は仮想の場とは全く違った反応があります。ですから、いち早く舞台に立って、場数を踏んでいくことが、上達を早めるのです。
上手くなってから舞台に立つのではなく、舞台に立つから上手くなっていくのです。
舞台に立つために必要なのは、ただひとつ。『勇気』です。初めて舞台に立つときは、不安や期待、恐怖や希望、さまざまな感情が混じり合って、飲み込まれそうになります。その中で、一歩踏み出す勇気さえあれば、経験を積み、その先、リアルに上達していくことができるのです。
勇気を出して、パッとやってしまいましょう。
“舞台に立っていますか?”
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今日も有意義な時間をお過ごしください。
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